海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

始業前の会所風景 寧波で

2015-09-29 | 写真日記

クラブとマッサージ屋が合体した店

 前日からの続き

私達5人が海鮮料理屋に到着すると、その対面にある会所(クラブ)とマッサージが合体した店では、始業前の体操が始まっていた。音楽は無くダラダラと不揃いでやる気のない体操は見ていても辛いが、あまりにも中国的で逆に面白い。皆のお手本となる店長のみが一生懸命なのが、中国的でとても微笑ましい。しばらく見ていると、店長から目の届きにくい後方左端の男はまったくやる気が無い。これは、地理的に言うと店長が北京で、後方で手抜きをしている奴は北京から遠い広東省だと思えばわかりやすい。広東では、お上(北京)から、やっちゃダメよと言われている事を、やっても良いと勝手に解釈してしまう土地柄だからね。

このヌルい体操を見た時、私が初めて中国と関わった時に聞いた言葉を思い出す。「中国人は一人では龍だが三人集まるとただの豚になり、日本人は一人だと豚だが三人集まると龍になる」という言葉がある。これは確か台湾の作家が言った事だと聞いた事があるが、これは色々な日中の事例に当てはめるとほとんどの事に納得できる。

 今年の8月に帰国した時に、日本のTV番組で中国のレストランの朝礼を見た。それは従業員の女性が約20人ほど集まり軍隊式に円陣を組み一糸乱れることなく動き歌っていたのだが、その歌詞があまりにもすばらしく大笑いした。その歌詞とは、「たとえお客様に無理難題を言われても 私たちは笑顔で接します♪ たとえお客様にブスと言われても 私たちは常に笑顔で接します♪」店の客が店のスタッフに平気でブスと言い放つ事があるのかどうか知らないが、そんな事があっても誰も驚かないのが中国。このTVで見た朝礼はすらばしい(上海風)ではないか、サービスという概念が希薄な国にしては一大進歩と言っても過言ではない。(中国ではオーダーした料理が間違って出た時、店のネーチャン曰くこっちの方が美味しいんだと平気で言い訳するし、絶対に謝らない奴が結構多いのだ)
 
 ☆そういえば、札幌のコンビニで日本人スタッフを殴った新婚旅行中の中国人夫婦が逮捕されたニュースは、こちらでも話題になっていて、この二人に対して非難轟々の嵐。いま中国では海外旅行で問題を起こすとその当事者は渡航禁止措置がとられるらしく、おそらくこの二人はしばらく海外旅行は出来ないだろう。ダメなものはダメとはっきり言える日本人が少ない中、このコンビニスタッフはとても正しい行動だったと思う。
コメント (4)
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