海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

Meyer Trioplan100mm f2.8とHektor135mm f4.5

2015-03-30 | 写真日記

トリオプラン100mm f2.8をヘクトール135mm f4.5+接写リング付で開放撮影

最近出番の多いヘクトール135mmなのだが、トーンの出方やシャープネスやボケも含めすらばしい(上海風日本語)。通常135mmという焦点距離は中途半端でやや使いにくいのだが、これで料理などのテーブルフォトを撮るには最適な焦点距離であり遠近感も料理撮影にはちょうど良い。特に奥行きがあり料理を数種類並べなければならない場合、手前と奥の遠近感が誇張されないので最適なのだ。最近はこのヘクトール135mmが、ペンタックス645Dにも取り付けられるアダプターが出たので、4x5のイメージサークルをカバー出来るこのビゾ用ヘクトールは物撮影に万能なレンズとも言える。

 

ヘクトール135mm f4.5をトリオプラン100mm f2.8+接写リング付で開放撮影

上の画像は、トリオプラン100mm f2.8 M42マウントを使い、ヘクトール135mmビゾ用を撮影したもの。このレンズもトーンが豊富でヘクトールと同じくらい素晴らしい(正しい日本語)。このレンズで撮るとハイライト部の滲みに品がありとても雰囲気がある。どちらのレンズも50年以上前に作られたレンズなのだが、現代のレンズにこの描写を求める事は不可能。

最近のデジタル用レンズを見ていると、大きくて重くなり数値性能は飛躍的に良くなっているようだが、本当にそれが良いレンズなのかは私にはわからない。写真はデータ性能で見るものではなく、人間の目で見るもの。

☆上の画像は、デスクの横にある電気スタンドの生光と天井の照明と右奥からMacのモニターの光が漏れている成り行きライティングのみ。

トーンが豊富なレンズはすらばしい。(最後は、上海風日本語)

α7Ⅱで撮影。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

虹橋路駅前の空き地

2015-03-28 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

コンテナに住む管理人の洗濯物

 

虹橋路駅前の空き地は今も何も変わらず。昨年は菜の花が一面に咲いていたのだが、今年は枯れ草のまま。カメラ位置から右を見ると古ぼけたコンテナがあり、そこに男が住んで見張りをしているようだ。ここにショッピングモールが出来るかもしれないとは聞いていたが、おそらく何も出来ずこのまま数年は経過するような雰囲気。

とても今の上海の景気では、例えモールが出来たとしても客は来ないだろうし、この場所ではテナントも集まらない気がする。それより全敷地を緑の多い公園に変えてくれる方がありがたい。

 来年はまた家賃の更新なのだが、ちょっと調べてみると相当郊外に引っ越さないと家賃は下がらない事が判明。虹口区方面で探しても今の私の新華路と大して変わらないのだが、これは相場というより大家のさじ加減の方が大きいような気がする。

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黄色いフェラ上海風

2015-03-27 | 写真日記

ロケ現場の横に黄色いフェラが

 

上海老相機製造博物館を出た後、新天地方向に歩いていると雑誌の撮影現場に遭遇。白人のモデル相手にGodoxのストロボ3台を使い日中シンクロしていたが、私から言わせれば変なライティング。その横には撮影に使うのかどうか知らないが、黄色いフェラがエンジンをかけたまま停車中。よく見ると、サイドボディに「1Speed」の文字。こういうところがイモであり上海風とも言える。

前世紀1995年頃の話だが、私の知り合いの上海人が中国でフェラーリの代理店をやっていた。その時、フェラーリのテスタロッサを北京で一台上海で一台売ったと聞いている。当時の上海のほとんどの車は、ワーゲンのサンタナかダイハツのシャレードがメインの時代で、高速道路も無かったし一般道は凸凹だらけで、とてもスポーツタイプの車が走れる状態では無かったので、おそらくそのフェラーリはトップギアに入れる事なく生涯を終えたはず。

車は見栄を張るには一番の小道具だが、それらの車に似合うニーチャンやネーちゃんに上海で出会った事がないのが寂しい。

α7Ⅱ RE Auto Topcor 58mm f1.4  開放

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久しぶりに上海老相機製造博物館内へ

2015-03-26 | 写真日記

人がいない館内 (左の写り込みは人形)

 

星光撮影器材城(上海で一番デカイカメラ屋ビル)へ行った帰りに、久しぶりに上海老相機製造博物館(相機はカメラ)へ行った。昨年発売されたが、まったく売れなかったシーガルブランドのデジカメが展示してあるかも知れないと期待して行ったのだが、発見出来ず。館内は訪れる人もなく客は私一人のみ。カメラに興味がない人なんて絶対に来ないだろうし、興味があっても一度行けば十分なほど面白くない博物館の一つ。

この博物館が出来た頃は、この館内で二眼レフの組み立てを実際にやっていたのだが、今は明かりを消して開店休業状態。この日は、久しぶりに持ち出したRE Auto Topcor 58mm f1.4で撮影したのだが、焦点距離の長さといい絞り開放の描写も含めとてもすらばしい(上海風日本語)

このレンズ、絞り開放だとやや滲むような描写が良いのだが、二つ(f2.8)ほど絞るとそれも消えて線が立ってくる。そしてf4からf5.6くらいが一番おいしい描写になる。このRE Auto Topcor 58mm f1.4は、手放せないレンズの一つ。この後に出たGN Topcor 50mm f1.4も良いレンズなのだが、多層コーティングになり描写は優等生になりすぎた。

α7Ⅱ RE Auto Topcor 58mm f1.4

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Hektor135mmf4.5開放でテスト撮影

2015-03-25 | 新博物図鑑 オールドレンズ

Hektor135mm f4.5

 

昨日近所の小さな花市場に行き、テスト撮影用の花を一つ買ってきた。この撮影に使ったレンズは市場でもまったく人気がないライカヘクトール135mm f4.5+OTRPO(接写リング)+ビゾアダプターを使いレンズ開放で撮影。半逆光の太陽光のみで撮影したのだが、トーンの滑らかさやピントが合った部分からのボケ足など、文句のつけようがない。こんな時に通常なら手前から白レフでシャドウ部をおこすのだが、そんな物も必要無いくらいやわらかい描写。ただ気をつけなければならないのは、古いレンズだけにハレーションに弱い。なので、このレンズを使いこなすには異常に長いくらいのフードを自作して取り付ける事。

現代のレンズはレンズコーティング技術も良くなり、太陽に向けてもハレーションが出にくいレンズや、コントラストが高くトーンが出ないレンズが多い。フィルムから写真を始めて暗室を経験した事のある人はある程度理解していると思うが、現代のレンズが本当に良いレンズなのかは私には疑問。

という事で、SONYのα7Ⅱを先月から使っているのだが、純正のレンズはおそらくずっと買わないだろうな。現在私の手元に残っているレンズで現代のレンズは、FujiXシリーズのレンズとRicohのレンズのみ。

このヘクトール135mm f4.5は、焦点距離が長いのでライカのカメラでは使い勝手が悪いのだろうな。なので、今まで使っている人を見た事ないし持っていても使ってない人の方が多いのかもしれない。

☆ヘクトールの過去記事は、コレ

α7Ⅱ Hektor 135mm f4.5 (1945年製)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする