このところ「上海福喜食品」の食肉問題がニュースを賑わせているが、こちらに長く住んでいる自分にとってはあまり驚く事ではない。過去のメラミン入りミルクの問題や他の食肉や下水油や使用禁止薬品添加食品なども含め、食品以外でもありとあらゆる物に対してモラルが欠如しているのが普通の中国だからだ。
食品以外の例は交通ルールや著作権侵害や横流し商品など書き切れないほどありとあらゆる物ある。私は肉や野菜などの食材は、日本人資本の店で買う場合がほとんどなので一応は信頼はしている。でも仕入れ先まで調べてはいないのだが…。絶対に偽物がない物を一つ言えと言われれば、一番に思い浮かぶのがデジカメくらいかな。
中国で仕事をする場合、相手が白か黒かを見分ける能力も必要なので、白なのか黒なのか見分けがつかない相手をすぐに信用してしまう日本人は餌食になりやすい。あまりにも当たり前の事だが、詐欺師がその場で詐欺師に見えたらプロの詐欺師としては失格だと再認識するべき。
また、中国では老板(社長)は真面目でも、その女房や親戚が口うるさくて意地汚い場合は、ビジネス上で飛んでも無い方向に向かう事がすごく多い。つまり、女房や親戚は旦那のキンタマを後ろから常に握っていると思えばわかりやすい。私の友人の上海人曰く、中国で小金を持っている老板達(経営者の社長)は、当たり前のように愛人を囲っていて、機関銃のように口煩い女房から逃避する環境を持っている人がすごく多い。(その気持私は良くわかる)
モラルの問題に戻るが、中国が日本や欧米先進国に肩を並べるには早くても100年以上かかると思うし、もしかしたら永遠に肩を並べる事が出来ないかも知れない。それは、過去の中国の歴史を検証すれば、紆余曲折がこの国のスタンダードだからだ。
多くの日本人は日中のマスコミの報道を見て、中国は「けしからん」と言っているだけでは何の問題解決にならない。中国はそんな国だという事を深く理解した上で、その問題に対してどう対処するかを考える方が大人だと私は思う。一番手っ取り早いのは、今後は他国から日本向けに輸出する食品は、中国以外の国を開拓しつつ、その国の産業を育てる意味も含めた投資をする方が日本の未来の為だと思う。決して中国を全否定している訳ではないが、モラル向上が見込めない中国の壁はあまりにも高過ぎる。
中国の法律は、人民を管理する為の法であり人民を守る為の法ではない。なので、人民はいかに法の網を逃れるかが生きるテーマとしてDNAに刻まれていると思えばほとんどの事例に納得がいく。そして、忘れては行けない事、彼らは「目先の銭が命」という事。中国の国の広さや人口も含めすべての事に舵きりは難しい。