日本の会社や組織に長く属した人達がこちらに来ると必ず失敗したり物事が先に進まない。つまり、一言で言うと、日本の伝統色の藍色に染まってしまった人達。そういう人達は、日本の方程式をそのまま持ち込むからだ。そして、現地を知らずに指令を出している本社の人間はもっとタチが悪い。なので、私はこの国の事情を知らない人とはなるべく仕事で関わらないようにしている。これは、普通の会社に限った事でなく出版社などもそれにあたる。こちらの国の事情を伝えても外を知らない人には理解できないからだ。編集者が絶対に言う例。オフィス内でなるべく中国とわかるような背景で人を撮ってください。アホかと思う。オフィス内なんて世界中何処でも同じような物なのだが、最近でも必ず言われるので説明もせずに無視する事に。
日本側からよく聞く話だが、上の人にこう言われたので何とかなりませんか?とか、誰々から言われたのでどうにかなりませんか?などと一方的に日本の方程式をそのまま言ってくる人がいるが、そんなのそちら側で解決してくださいと言い返す事にしている。こちらにだって、何とかしなけば物事が進まない事例はたくさんあるし、こちらの商売ルールだって日本とは大違いだからだ。冷たいと言われるが、これが理解出来ない人や会社とは最初から関わらない方がお互いの為なので、即取引を辞める事にしている。また、この国に来た事が無い人ともなるべく仕事で関わらない事にしている。(一度地方の出版社でひどい目に合った)この国の特殊事情は、住んだ事のない日本人にはとうてい理解できないが、海外駐在経験や他国に住んだ事のある人は理解がはやい。
日本人の多くは、この国がまず社会主義の国であるという事を理解してない(頭でわかっているだけ)。そして、ルールだってあってないような国という事もわかってない。(これも頭の中で知っているだけ) つまり、日本の正攻法で立ち向かえば必ず目の前に失敗の二文字が落ちてくるのだ。別に法を犯せと言っているのでは無く、どうやったら法を犯さず物事を先に進める事ができるかという、学問ではけっして教えてくれない方法を考える人のみ、こちらでビジネスが出来ると思って間違いない。
日本人でいくら数カ国の言葉ができようが、MBAを取得しようが、学問脳みその固まりはこの国で使えない部類に入る。こちらの経営者が良く言う話の中に、「学問ガチガチの大学出では経営者になれない」すべてでは無いが、的を得ていると私は思っている。そんな人の多くは、余計な知識が邪魔をし判断力が鈍り時代が読めてない人が多く、「臨機応変」という流れに乗れず即断即決できないのだ。世の中は、おそろしいスピードで動いているしこの国はそれが他国よりはやい。そして、そんなボスを見て中国人はボスを馬鹿する。こんな時に優秀な中国人は即転職するので、使えない人ばかりが残り会社は悪い方向に向かうという悪循環が発生する。
欧米系の企業もこちらに多く進出しているが、ストが起きて操業がストップしたなんて話はほとんど聞かない。これは、すべてでは無いが、現地のルールに乗り臨機応変に対応しているからだと私は思っている。そして、給与に対しても差別がちゃんとあり出来る人には多く出来ない人にはそれなりにとはっきり差別している事だ。日本の方程式をそのまま持ち込んだ日本企業には、これが出来ない。
世界で戦えない日本企業が増えているようだが、日本企業内の方程式を今一度見直すべきだろうな。アッ、社内での公用語を英語にしろなんて言っているのでは無いですよ。他言語が話せても仕事が出来なく信頼できない人はたくさんいますし、わたしはそんな人をたくさん見てきました。
ある日本の会社では、社内公用語を英語とし社内会議を英語でやっているようだが、「ここは大事な事なので日本語でも話しておきます」と日本語で言い、重要項目のみ日本語で復唱するそうだ。これを冗談でなく本気でやっているなんて、滑稽を通り越していて吉本新喜劇より数倍笑えるので、楽しさが天まで届くようなユニークな会社だ。そのうち、パロディ映画になりそうな題材だ。
一昨日は、ハルピン人と広東人と上海人と私も含め、写真用バック紙を扱う代理店とLED屋の人達で一杯。8人で飯を食ったのだが、酒が飲めるのは私とハルピン人と上海人の3人のみ。30歳代は誰も飲まないし飲めないのだ。そして、タバコも。世代や住む場所が変われば、すべての価値観や常識も変わる。中国は広すぎる。
☆議員を辞めたはずの鳩山元首相が北京に入って政治ごっこをしているようだが、余計な事を言ったりしなければよいのだが。こいつも相当ダメな日本人タイプに属する。言っている事が幼稚。日本の若いみなさんは、こんな大人になってはダメですよ。
☆紹興酒に浸けた鳥料理。写真は残りもの。孔乙己酒家で