海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

上海の小さな個人営業の店 2

2012-06-30 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

 

昨日の時計修理屋の隣に携帯電話の修理屋があった。ここも三畳ほどの広さで、ショーケースを覗き込むとパチモンの携帯しか売ってなかった。

 

 

あまりにもありそうなパチモンなので、笑ってしまう。右の携帯はLGがLCになっているので、一瞬見ただけではわからない。ソニエリの方は、とてもわかりやすい名前になっている。

 

 

 

左のLCは昔のモトローラのデザインをパクリ、上海万博のキャラとブランド名も含め3拍子そろった珍品。そして、HTCをパクったスマートフォンもある。このパクリもんがどの位売れるのか知らないが、儲からない事はやらない中国人なので、この国の田舎かアフリカあたりの国で売っているのだろうと推測。

ここ最近、上海でもほとんどの人がスマートフォンに切り替えている。もちろん本物を買う人の方が多いのだが、こういう偽物を買う人は田舎から出て来た人がかなり多い。私の家の隣にあるタバコ屋のおばちゃんもiphoneの偽物を買い毎日画面とにらめっこしている。(こめかみにサロンパスを小さく貼ると似合うタイプ)

上海では、あと数年もしたら携帯電話はスマートフォンしか無くなるかも知れない。今の中国の携帯メーカーは、スマートフォンの廉価版に力を入れているようだ。私が使っているZTE製スマートフォンv899DもAndroidの廉価版携帯(ネットだと12500円くらい)だが、まったく問題なく使える。最大の長所は、simが2つ入る事だ。日本語変換は、しめじ(日本人が作った変換ソフト)を使い料金プランは、一月96元(約1200円)。国内通話240分無料、データ通信300MBまで無料。そして、こちらでは双方向課金が普通だが、発信のみ料金がかかる契約になっている。私の場合、月々の携帯料金はこれで十分だ。

☆今までこの様な状況下では、シャッター音で撮影した事がバレて怒られる事が多かったが、EOS 5DMarakを使い始めて2ヶ月。シャッター音の静かさやミラーショックが少ないなども含め、すべての面で進化している事を再認識。私が使っている5Dを見て、5Dから買い変える価値なんて無いと言い切った日本人が居たが、そういう人はスペックを見て物事を決める人なんだろうな。何の道具でもそうだが、使ってみなければ評価なんて出せない。昔から、誰々が良いと言っていたとか、あの雑誌で書いて誉めていたなど、他人の評価を鵜呑みにしている人が多すぎる。そういう人とカメラやレンズの話をするとかなり疲れる。なぜなら、評価の基準が曖昧なのと、撮った写真を実際にお互いに見ながら話すケースが稀だからだ。

Canon 5DMarkは、ちょっと値段が高いが、その価値は十分あるカメラだ。もう、5Dには戻れない。

キャノンFD50mm f1.4

 

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上海の小さな個人営業の店 

2012-06-29 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

 

私が住んでいる近くに昔からある市場がある。肉や魚や野菜など何でも売っている個人営業の集合体のような市場で、一般庶民の買い物の場だ。市場の周りには、そこに来る客を当て込んで営業している広さ三畳ほどの広さの修理屋などがあり買う気にはならないが見ていると面白い。場所は、安順路と凱旋路の交差点近く。

 

 

時計修理のおばはんは、おそらく60歳くらいだろう。時計のバンド調節をお願いしたが、通常の器具ではピンが外れないらしくサジを投げられた。この店のカウンターには、クレヨンしんちゃんの時計があったが、当然パチもんで6時で針は止まっていた。

 

 

時計修理場は、こんな感じ。上海では、会社で時計修理部門を退職した人が、個人で営業している店も多い。でも、時計を預けるのはやめた方が良い。なぜなら中身をそっくり偽物にすり替える店があるからだ。これは、ライカも同じで部品をすり替える悪徳修理屋の話もよく聞く。

キャノンFD50mm f1.4

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上海のクールビズ

2012-06-28 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

 

上海の夏は、湿度が異常に高く気温も40度くらいになる事があり一年で一番イヤな季節だ。今も梅雨の真最中で久しく太陽を見ていない。前世紀の話だが、犬をペットとして飼っている家は稀だったが、人々の生活が豊かになりペットの犬を飼うのがブームになりだしたのが、2002年くらいだったと記憶している。

最近は、犬の美容院も大流行りだ。これから暑くなる夏に向けて毛を刈られた犬をよく見かけるのだが、時々何の種類の犬なのか判別不能の犬をよく見かける。この犬、後ろから見ると、ちょっと太めの松茸に見えなくもない。カットした方も依頼した方も納得しているのだがろうが、犬自身は何となく気に入ってないように私には見える。ここまでやるなら、思い切って頭も角刈りにした方が上海風でとても良い気がするのだが…

 

 

 

これら犬のカット料金は、私の頭のカット料より値段が高いのは気に入らない。

キャノンFD50mm f1.4

 

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里弄住宅の入口 2

2012-06-27 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

里弄の入口には、掲示板や壁新聞や郵便ポストそして必ずあるのが意見箱。そして、避孕套(コンドーム)が普通に置いてある。これは、政府から月に一度の配給品のような物だ。これを使って一発やり円満な夫婦関係を築きなさいと言う意味ではなく、産児制限と病気予防の為に無料で配布している。昔、大学の入口付近でも無料で学生に配布している場面を見た事があるが、おそらく今でもやっているはずだ。

1995年、初めて上海に来た時に薬局に行って驚いた。薬局の中に大人のおもちゃも同時に並んでいたのだ。びっくりして見ていると、白衣を着たおばちゃんが2人寄って来て真顔で色々とアレが良いとかコレが効くなどと機関銃のような早口で説明してきたので2度びっくり。(ホントの話)

 

 

掲示板には、食中毒の事やマナーの事が事細かに書かれている場合が多い。私はそれより、このイラストの雰囲気がレトロで好きだ。手書きなので、おそらくこの地区の管理組合の人が書いたのだと思うが、描いた人の世代感が出ていてとても良い。

Canon FD50mm f1.4

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里弄住宅の入口

2012-06-26 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

上海で1920年代から30年代にかけて、外国のディベロッパーによって数多く作られた集合住宅を「里弄」という。その里弄も再開発であまり見なくなってきた。先週、久しぶりに前の事務所だったところに行き周囲を散策すると、一部取り壊しの準備が始まっていた。新天地から近いし上海の中心地なので、しかたがないのかも知れないがちょっと寂しい。まぁ、再開発のペースはかなり落ちてきているので、あと数年は大丈夫だろう。

今の上海の中心街は、すでに飽和状態。マンションを建てても空き家がかなり多いし、不動産景気もかなり悪いし株も同じ。ビルのオーナーもコロコロと変わるので、契約条項もその都度変わる。日本の場合は、長く部屋を借りていれば家賃は据え置きか下がるのが普通だが、この国はほとんどそれは無し。

店を借りても、毎年確実に10%から15%値上がる家賃や人件費でほとんど利益は出ていない。知り合いにカメラ屋を経営している人がいるが、それは趣味でやっているので利益はほとんどなし。では、何かで食っているかというと、他に会社を2つ持っていて、それで食っているのだ。

こちらでよく聞く大家の考え方は、どれだけ長く借りようが「値上げが気に入らなければ出て行け、借り手は幾らでもいる」という言い分を何度も聞いてきた。吐き気がするような内容だが、上海の大多数の大家はこんな人が多いのが今の上海だ。とても孔子の哲学が生まれた国とは思えない。

☆魯班魯x斜土路にあるカメラ城「星光撮影器材城」は、今年の夏に新品販売専用ビルと中古専門ビルとに分ける為に来月から工事が始まる。銀塩からデジタルカメラに変わった今、専業で中古カメラを販売してきた店はけっこう辛い時代に入っている。

CanonFD50mm f1.4

 

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