井戸の奥のelmarit90mm f2.8
Elmarit90mm f2.8 初期タイプビゾ変換
ステップアップリングで取り付け
基本は77-49mmステップアップリングで他の口径も可能
前世紀のフィルム時代の話だが、ハッセルブラッドを使う時は蛇腹フードが定番だった。このフード一つで38mmから250mmまでのレンズ全てに使えたからだ。そして、フィルム時代は色補正のCCフィルターが欠かせなかったのも理由の一つで、オリジナルのフード取り付けリングは上部からCCフィルターを入れる溝があった。この画像のフードは、2代目で折り畳めるタイプ。
現代とは違い古いレンズは、ハレーションに弱いのでフードは必需品。それぞれのレンズのオリジナルのフードは通常使いでは必須で、レンズ保護の為にも絶対に付けた方が良い。多灯ライティングを使うスタジオ内では、光源のハレ切りも含めフードが必需品だったのは、不必要な光はレンズに到達させないのが撮影の鉄則。このハッセルの蛇腹フードは最近はほとんど出番が無いが、随分と前にステップアップリングを使い39-49mmまで使えるようにして、今回は久しぶりにエルマリート90mm f2.8(ビゾ変換)に取り付けてみた。トップの画像は井戸の底にあるエルマリート90mm(ビゾ変換)で、ハッセルの蛇腹フードを最長(約10cm)にして250mm用マスクを取り付けてあるが、これでもGFX44x33でケラレは発生しない。さらに黒テープで四隅を攻めていけば、ハレ切りとしては完璧だ。余談だが、ビゾのOTZFOの内面が紙製の蛇腹なのは、内面反射を抑えるという深い意味があるのは意外と知られてない。
この蛇腹フードは、今は使う人が激減しているようだが、今でもスタジオ内で三脚にカメラを固定して撮影する場合は重宝すると思う。基本は77mm径を使い、さらにステップアップリングを連結すれば様々な径に合う。市販(中国製)のステップアップリングは様々なメーカーが作っているが、メーカーによっては径がほんの少し大きい物もあるので若干削るしかない。
☆中国は国慶節休みに突入するので、工場も生産をストップ。昨日は、星光撮影器材城のとある直営店が閉店するので、販売していた在庫機材を処分するという事で行ってみた。このプロ機材を扱う星光撮影器材城の5階は、年内中にさらに数店が閉店予定。これも時代の流れで、店舗販売は難しい時代になって来ている。世界中で人件費と店舗家賃の高騰が続く中、これは将来日本でも同じ事が起きるかもね。