海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

オールドレンズの完璧なハレ切り

2023-09-29 | GFX+オールドレンズ

井戸の奥のelmarit90mm f2.8

 

Elmarit90mm f2.8 初期タイプビゾ変換

 

ステップアップリングで取り付け

 

基本は77-49mmステップアップリングで他の口径も可能

 

前世紀のフィルム時代の話だが、ハッセルブラッドを使う時は蛇腹フードが定番だった。このフード一つで38mmから250mmまでのレンズ全てに使えたからだ。そして、フィルム時代は色補正のCCフィルターが欠かせなかったのも理由の一つで、オリジナルのフード取り付けリングは上部からCCフィルターを入れる溝があった。この画像のフードは、2代目で折り畳めるタイプ。

現代とは違い古いレンズは、ハレーションに弱いのでフードは必需品。それぞれのレンズのオリジナルのフードは通常使いでは必須で、レンズ保護の為にも絶対に付けた方が良い。多灯ライティングを使うスタジオ内では、光源のハレ切りも含めフードが必需品だったのは、不必要な光はレンズに到達させないのが撮影の鉄則。このハッセルの蛇腹フードは最近はほとんど出番が無いが、随分と前にステップアップリングを使い39-49mmまで使えるようにして、今回は久しぶりにエルマリート90mm f2.8(ビゾ変換)に取り付けてみた。トップの画像は井戸の底にあるエルマリート90mm(ビゾ変換)で、ハッセルの蛇腹フードを最長(約10cm)にして250mm用マスクを取り付けてあるが、これでもGFX44x33でケラレは発生しない。さらに黒テープで四隅を攻めていけば、ハレ切りとしては完璧だ。余談だが、ビゾのOTZFOの内面が紙製の蛇腹なのは、内面反射を抑えるという深い意味があるのは意外と知られてない。

この蛇腹フードは、今は使う人が激減しているようだが、今でもスタジオ内で三脚にカメラを固定して撮影する場合は重宝すると思う。基本は77mm径を使い、さらにステップアップリングを連結すれば様々な径に合う。市販(中国製)のステップアップリングは様々なメーカーが作っているが、メーカーによっては径がほんの少し大きい物もあるので若干削るしかない。

☆中国は国慶節休みに突入するので、工場も生産をストップ。昨日は、星光撮影器材城のとある直営店が閉店するので、販売していた在庫機材を処分するという事で行ってみた。このプロ機材を扱う星光撮影器材城の5階は、年内中にさらに数店が閉店予定。これも時代の流れで、店舗販売は難しい時代になって来ている。世界中で人件費と店舗家賃の高騰が続く中、これは将来日本でも同じ事が起きるかもね。

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Apple Watchの持ち物を探すがOS10で正常作動

2023-09-27 | 写真日記

やっとApple Watch GPSモデルで使えるようになった持ち物を探すのアラーム

 

今年の夏にアップルストア川崎と銀座の2ヶ所へ行き解決しなかったApple Watch GPSモデルで、AirTagの"持ち物を探すがアップルウォッチOS10にアップデート後に、やっとまともに使えるようになった。この問題は、自宅に居る時などApple Watch GPSモデルを使わない時に電源をOffにして再び電源を入れると、AirTagの持ち物を探すのアラームが使えなくなる現象だが、1割の確率で使える事もあった。この問題でアップルストアへは予約して行ったが、アップルのカスタマーサービスの担当者は、良くある質問を対面で説明出来るだけだという事が分かって、解決しないまま放置していたのだ。これは、デジモノすべてに言える事かも知れないね。今のデジタルカメラも似たようなもので、メーカーの窓口の担当者(なぜか女性が多い)は受付するだけの会社が多いので、質問しても意味がない事も多い。で、質問すると、しばらくお待ちくださいと言われ、奥から少し分かっている風の人が出てくるが、結局工場送りになる事がほとんど。でも、Appleのカスタマーサービスは、他の日系企業と比べると相当優秀だと思う。

このカスタマーサービスが優れている会社というのは、ほとんどが外資系の会社というのは、今までの経験から確実に言える。クレジットカードを例にあげると、本当に困った時にしか経験出来ない事だが、Amexのカスタマーサービスは素晴らしいの一言。これを一言でというと"顧客の状況を理解し臨機応変に対応出来る答えを幾つも用意している"という事。という事で、すべてが杓子定規な日本の銀行系のクレジットカードは20年以上前に全て解約した。

☆アップルウォッチが優れているのは、スマホをポケットから取り出さずに、支払決済や交通機関を利用出来る事で、特に日本より上海の方が便利で楽だ。私は長年時計不使用派だったが、このアップルウォッチを使い始めると、外出時の必需品になってしまった。ただ、バッテリーの持ちはもう少しだけどね。

☆日本でも上海でも財布を持たなくなって何年も経過したが、なんの不自由もない。カード類は名刺サイズのマネークリップに紙幣を少しと身分証やキャッシュカードとクレジットカード一枚ほどを入れておけば事足りる。そして、部屋の鍵を持ち歩く事もなくなった。

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GFX50SIIとElmar90mm f4でゆらぎ

2023-09-25 | GFX+オールドレンズ

 

GFX50SII +Elmar90mm f4

 

世間はフィルムが・・・という人も多いが、そういう人って最終的に暗室で印画紙にプリントするのであれば理解出来るが、結局ネガスキャンする人がほとんどだと思う。だったら、デジカメに古いレンズを使い、いかにフィルムのような描写に近いプリントをするかを追求した方が賢明とも言えるし、私もそのひとりだ。まぁ、フィルムは極少量生産で高価になるが作り続けるだろうけど、今より価格が安くなる事はないだろうな。

ペンタックスがフィルムカメラを新しく作るという話を聞いているが、もし私がフィルムユーザーであれば古い歯車で作動するカメラをOHして使う。現在中古で買っても歯車で作動するカメラが多いのは、ライカ・ニコン・ペンタックスで、OHすれば使えるカメラが多いからね。私だったらライカを一番に選ぶが、一眼レフを使うとしたらPENTAX SPのブラックを選ぶ。PENTAX SPは、普段持ち歩くにはちょうど良い大きさで、人に威圧感を与えないデザインが良い。当然レンズは当時の50mm f1.4か55mm f1.8を選ぶ。ニコンFやF2は歯車で作動する名機中の名機だが、威圧感があり過ぎで今だったら選ばない。カメラの顔はとても大事で、カメラを向けられた方の気持ちを考える事も大事だ。RolleiflexやExaktaを向けられた人の気持ちわかるかなぁ。そういう意味で国産のMirandaもあったが、ほとんどが輸出用だったので、私はこのカメラを使っている人を今まで見た事がない。

画像は、GFX50SIIとElmar 90mm f4(ビゾ変換)の組み合わせ。風で揺れ動いているベランダの水溜まりの写り込みを開放で撮影。ピントは白い雲なので無限大で、シャッターは電子シャッター。

☆アジア大会が杭州で始まったようだ。なるほど、杭州方面の高速道路のドライブインがきれいになっていたのは、この大会の為だったんだな。

 

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GFX50SIIとOreston 50mm f1.8で烏龍茶を

2023-09-23 | GFX+オールドレンズ

最短距離付近 f1.8開放で

 

Oreston50mm f1.8+接写リングN01付 開放で

 

モノクロに変換 

 

中華風ランプを開放で

 

 

レンズを整理していて、防湿庫の一番奥からOreston50mm f1.8を発掘。しばらく使ってなかったので忘れていたのだ。このレンズはGFX44x33センサーで使ってもケラレが発生しないが、今回は私の定番の正方形33x33で撮影。

このレンズは「Meyer Optik」製のレンズ。世間では、あまり人気がなく安い価格で販売されているレンズで、一度オーバーホールした経緯がある。私は、このレンズにシャープな描写を求めてないのと、周辺の描写は絞っても解像度はさほど上がらないのは検証済みで、そういう性格のレンズなのだ。だが、とても品のある描写をするレンズとして残していた。コントラストが低く解像度が少し低い描写のレンズは敬遠されがちだが、ハイライトの滲みとボケがまとわりつくような甘い描写をするので湿度さえ感じる事もある。(甲斐荘楠音の表現に少し近いかもね)  

レンズ単体で最短撮影距離は33cmで、当時のレンズとしては異常なまで近接撮影出来る。このレンズの最短撮影距離で撮影した画像がトップの画像で、次の画像は接写リングの一番薄いリングを使用した画像だ。このレンズはコントラストが低いため、曇天の日や薄暗い部屋の中でピント合わせをするのはとても難しいが、過去に上海の古い街を撮る時に夜専用として使っていた事があった。

 

フィルム時代の話だが、kodak EPNという軟調で色調も落ち着いた色のポジフィルムがあった(前世紀末の8x10ポジフィルムは、一枚1000円で現像1000円の時代)。それは、ネガフィルムほどではないが、コントラストが低く自分のライティングを変えなと私には使いこなせないと思ったので数回使ってやめてしまった。でも、今思えばそのフィルムを使い、ライティングをさらに柔らかくして、さらに減感現像(色が悪くなるのでCCフィルター補正)して軟調にしてコントラストの低いレンズと併用すれば、日本画のような影の無い写真が撮れたかも知れないな。でも、今はRAW現像時にGFXフィルムシュミレーションのエテルナに変換すれば近い表現が出来るし他の方法もある。この画像もC1を使いRAW現像でエテルナで現像しさらに微調整。ライティングは、部屋の中の定常光のみ。

☆今年の夏の帰国時に、一年ぶりにカウンセラーをやっている友人に会った。今年に入ってから精神的な病を患っている会社員が相当増えたそうで、聞くとコロナで在宅勤務になった家族持ちの旦那が多く、家に自分の居場所がない人も多いらしい。

☆ビックモーターと損保の癒着など色々な事が公になり、さらに実態が明るみに出るだろうな。金の事しか考えてない会社同士が連むと、こうなってしまうという良い例だ。こんな時、一番かわいそうなのが末端の社員とその上の上司クラス。心の病んでいる人が多くいるだろうな。

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GFX50SIIとNokton Classic 40mm f1.4

2023-09-21 | GFX+オールドレンズ

大村益次郎铜像

 

その銅像の前で江戸の粋なオネーサンを(少しトリミング)

 

画像は今年の「みたま祭り」の日に、GFX50SIIとNokton Classic 40mm f1.4を使用。このレンズはGFXではケラレが発生するが、正方形と65x24フォーマットのみで使うので、私には問題ない好きな描写のレンズだ。特に夜の撮影で開放からf2くらいを使うと、私にはとても好きな描写をしてくれるレンズで、昼はf5.6くらいがとても良い。

GFXカメラで他のフォーマットに変える場合、44x33センサーを活かせないので他のフォーマットで撮るのは邪道だという人がいたが、アホくさい話。そんな人に限って、正方形フォーマット専用やパノラマ専用のデジカメを販売して欲しいと言うんだろうなと思うが、私はそんな物が発売されても絶対に買わないし、カメラメーカーの立場に立てばビジネスとして絶対に成り立たないだろうな。またフィルム時代の話だが、トリミングするのは邪道だという人がいて、印画紙にプリント時に大枠のネガキャリアの黒縁を付けてプリントするのが流行った時期もあり(私も一時期やった)、雑誌の編集者から黒縁を付けて納品してくれと言われた事もあった。その一方で、海外のあの名作と言われていた写真が、トリミングされている事がわかりガッカリした人も多いんじゃないかな。でも、この黒縁プリントも遠い記憶に。今から思えば、何事にも生真面目な日本人らしい話だが、フィルム時代を知らずデジタルから写真を始めた人には、黒縁?何それ?かもね。

大昔の話だが、報道の現場では35mmカメラではなく4x5のスピグラを使っていた時代があり、レンズも127mmや135mmが固定されていた。その時代と今の高画素のデジカメを比べる訳ではないが、私の使い方は少し似ていると思っている。ただ、大幅にトリミングをする事は稀だが、一台のカメラでフォーマットを自由に選べる今、銀塩時代から考えると素晴らしい事だと思うし、私はその恩恵を受けている一人だ。

私のGFXは50mmから58mmレンズが基本レンズだが、時と場合によっては40mmがメインになる事も多い。そんな時は、Pentax FA43mm f1.9かNokton Classic 40mm f1.4、そしてAFが必要な時はEF40mm f2.8がメインになることもある。Nokton Classic 40mm f1.4以外は、GFX44x33でケラレは発生しない。

☆上海では自分が登録している人以外の電話には出ない人が多い。それらは、金融商品や不動産関係の電話でほぼ間違いないからだ。電話なら出ないで済むが、最近は地下鉄の上海乗換案内Appを立ち上げると詐欺画面が表示されるようになった。この画面表示が消せないので、即アプリを削除し他のアプリに変更。ホント、気をつけた方がイイね。だいたい電話を使う人は、ほぼいないからね。

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