LEOFOTOのLS-224C +ライカ雲台FOOMI
日本でカメラマンとして仕事の撮影や作品もずっとZITZOの三脚を使ってきたし、今でもZITZOは最も信頼しているので、仕事の撮影であれば絶対に使う三脚だ。手元にある2本のZITZOの三脚も30年以上使っているが、今もトラブル無しで現役で使える優れもの。
私の年齢的な問題もあるが、カメラをミラーレスに変えて仕事以外で撮影する機材はなるべく小型で軽い方が良いので、昨年から様々な軽量三脚を使ってテストしてきた。そして、先月から使い始めた三脚は、中国製LEOFOTOのLS-224Cだ。上海では、まったく無名のブランドのようで、上海人のカメラ屋に聞いても誰も知らないし否定的な答えしか返って来ない。否定的なのは、中国人が中国製ブランドの三脚を誰も信用してないからだ。知り合いのカメラ屋曰く、1年か2年使うのなら安くて良いとの事。
今世紀に入って、BENROというブランドの三脚が安くて良いという事で有名になり、一時期爆発的に売れた時代があった。その後、全く同じデザインの三脚を複数の会社がコピーし一時期のフォトキナで、まったく同じデザインの三脚を複数の会社が展示し世界中から失笑を買った年のフォトキナがあった。12年前に私もそのブランドのカーボン三脚を2本買ったが、2年で元アシスタントの元へ予備機材として渡した。
昨年からベルボンのカーボン三脚ウルトレックUTC-53IIASを使っていた。この三脚の売りは、コンパクトに収納出来てワンタッチで足をロック出来るのが特徴。ただ、センターポール内蔵タイプの為、折り畳んでバックパックタイプのカメラバックに取り付けるとかさばる。私が普段使いで三脚を使う場合の全高は自分の胸くらいがメインなので、自分の目線までカメラアングルを上げる事は稀。という事で、新たに買った三脚は中国製のカーボン三脚LEOFOTOのLS-244C(脚のみ)と外付けセンターポール。この三脚の重量は脚のみで715gとびっくりするほど軽い。脚を全部伸ばしても意外としっかりしていて、ベルボンのUTC-53IIASと同等の安定感。そして、稀に自分の目線まで高さが欲しければ、100gのカーボン製センターポールを取り付ければ問題ない。この三脚にライカの雲台の中でも一番小さいFOOMIに載せ替えて、ハッセルのクイッククランプ(アルカスイス規格のクイックシューが嫌いなので)を装着しミラーレス専用に使っている。これで、総重量は1.1kg弱という軽さは助かる。それと、この三脚の良いところは、三脚部の取り付けネジが小ネジと大ネジ両方に対応できる事。これは、昔のライカの雲台の一部機種が採用していたもので、これはとても便利。
一眼レフカメラや中大判カメラ(フィルムカメラ)が姿を消し、カメラはミラーレスが主流になった今、その周辺機材も大きく変化した。今、カメラ以外の周辺機材で日本製品に元気がないし、今後もまったく期待出来ないのはなぜか。日本のカメラ周辺機器メーカーの考え方が古くて、時代に追従してないのが大きな理由かもね。
☆LEOFOTOブランドの製品は、まだ使い始めたばかりなので耐久性は未知数だが、おそらく問題ないと思うのが素直な感想。カメラに手ぶれ補正が標準装備になっている昨今なので、通常三脚は必要ないという人の声も理解できるけど、旅などでの撮影内容によっては持って来て良かったと思う時も必ずある。この1kg前後の三脚は、そんな人にもお勧めかな。今のところね。
☆このLS-224C +ライカの小型雲台FOOMIにGFX50SIIを取り付けて1/15秒のスローシャッターを切る時に、あえてカメラを軽く叩いて振動を与えて撮影したが、カメラ内蔵のスタビが効果を発揮しブレはなかった。凄いねぇ、今のカメラは。
☆カメラと雲台の間に使うクイックシューは、ハッセルか梅本のクイックシュウーが一番良いと私は思っている。今はアルカスイス方式がスタンダードになってしまったが、私にはこの良さが理解できない。ただ、梅本製はもう少しミラーレス用に小型軽量化出来るのではないかと思うのは私だけかなぁ。