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音楽と数学の交差 読す

2012年12月23日 | 読後記
音楽と数学の交差
             桜井進・坂口博樹著    大月書店刊


古代ギリシャ人は、音楽には三つの種類があると考えました。
それは、第一の「宇宙の音楽」(ムジカ・ムンダーナ)、
第二の「人間の音楽」(ムジカ・フマーナ)、
第3の「器具(声)の音楽」(ムジカ・インストゥルメンターリス)です。
第一の音楽は、「外なる宇宙」(マクロコスモス)と対応し、
第二の音楽は、「内なる宇宙」(ミクロコスモス)と対応します。
古代の新プラトン主義的宇宙観から説き起こし、
現代数学と現代音楽に至るまでの音楽と数学の交差の全史を語っています。
この分野に興味のある私にとってはとりわけ名著です。
私も将来、建築と数学の交差についてこのように論じてみたいと志しています。
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