今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

よろずのことに気をつけよ

2012年09月13日 | 「本」のひきだし

ブクログより


呪文のような、お経のような昔から伝わる不思議な言葉がキーワードになっている。
読み進めていくと道尾秀介を思わせるような、おどろおどろしたホラー小説の要素が次々と出てくる。
何代にもわたる怨念、残虐な殺人、呪詛に満ちた言葉・・・キャーー

と怖がらせておいて、最後のオチはちょっとねぇ。
あれだけのことで、そこまで発展するか?時代を超えて。
その時、警察に届けて償っとけば済んだことなのに・・・
ちょっと納得できないな。
あれだけ綿密な行程があるのだから、動機や過程にもっとひねりがほしかったな。


本作品は2011年江戸川乱歩賞受賞作品ということで、受賞された時のことが少し記憶があったので 読んでみました。
江戸川乱歩賞受賞作品って今まで意識して読んだことがなかったのですが、最近の歴代の受賞者は、
高野和明、福井晴敏、野沢尚、藤原伊織、桐野夏生等々(自分のお気に入りの作家さんばかりですが)そうそうたる面々ですね。
今回の川瀬さんはどうでしょう? 今後の活躍に期待したいですね。


よろずのことに気をつけよ / 川瀬七緒
★★★☆☆


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竹皮の草履

2012年09月11日 | 「買い物」のひきだし


竹皮を編んだ草履です。室内履きです。私はずいぶん前から愛用しているのですが、今回チビちゃん用に購入しました。

子供ってすぐ素足になりたがりますね、冬でも結構。
畳の上ならそれでも良いと思うのですが、フローリングは冷たいので、いくら子供でも体は冷やさないに越したことはないだろうと日頃から思っていました。
おまけにうちの床材はクッションが全然無いので、はだしで長時間立っていると冷たい上に疲れます。

もっと小さい頃はスリッパや室内履きを用意しておいても全然履きませんでしたが、もうそろそろ履くでしょう。

男の子用を注文したら、絣柄の鼻緒がとってもかわいい。

早速履かせてみると・・・ぴったり。来年は無理かな~
そうなんです、この草履、少々なら濡れても平気だし、すごく丈夫で夏だけなら3年くらいは使用できます。



まだ慣れなくてぎこちないですが、履いてるうちにすぐ慣れるよ。
底もがさがさとしていますが、履いているうちほどよく落ち着いてきます。

私はだいたい春夏秋とスリーシーズン履いています。いつも必ず靴下をはいていますが、裸足で履くと布では得られない刺激がまた良いそうです。








久々におべんとう。

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チベットの本 2冊

2012年09月08日 | 「本」のひきだし
インドへ亡命するため、険しいヒマラヤを越える子供達の本を読んで、チベットの事をもっとよく知りたいと思い読んでみた本。


ブクログより


民族同士の結婚の禁止。
学童期からの洗脳教育。
核実験の実験場。
歴史的建造物の破壊。
人権蹂躙。

どれもこれも考えるだけで恐ろしい。中国がチベットに対して行ってきた(今も継続?)事柄だ。
これらは一般的な弾圧であり、個人的に受けたリンチや拷問などは筆舌に尽くしがたい。

特に民族間の結婚の禁止・・・チベット民族の血を薄めるため、だなんて。



ブクログより

チベット問題を考える著名人によるチベットに向けてのメッセージ集。

これを読んで驚いたことは、日本のメディアがこの問題について紙面を割かないということ。対岸の火事なのか、政治的な問題が絡んでくるのか、とにかく新聞やテレビのニュースだけではわかり得ないことを教えてくれる。



チベット亡命政府の発表によると、侵略されてから(1950年~1984年)のチベット人の犠牲者は処刑、餓死、拷問死、自殺等120万余人・・・
実に全人口の約2割にあたるそうです。こんな事が昔ではなく、つい最近の事実だと言うことに戦慄を覚えます。

前の本は、子供達が無事インドに亡命できて、落ち着いた暮らしができるようになりやれやれ、と安堵の気持ちでしたが、今回よりチベットのことがわかったことで、おも~い気持ちになってしまいました。

でも、これからもチベットに関心を持って、目を向けていきたいと思います。



チベット問題 / 山際素男
★★★☆☆

アジアの試練 チベットの解放は成るか / 櫻井よしこ(編)
★★★★☆

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山門水源の森

2012年09月04日 | 「山」のひきだし
少しは山らしい気配に触れたいと、先日「山門(やまかど)水源の森」へ出かけてみました。
雑誌で見て、一度行ってみたいと思っていました。
滋賀と福井の県境にあり、90年代のバブル経済崩壊後、ゴルフ場開発の危機を逃れたこの森は、その後滋賀の公用地となり、地域住民と、ボランティアの皆さんと、行政による保全活動で、現在の森となり水源の森100選に選ばれているとか。

森の中には広大な山門湿原があり、その湿原をぐるっと廻るコースとブナ林を通るコースがあります。
約5kmの健脚コースのブナの森のコースを行きます。




200円の協力金を払って、靴の底を洗って森の学舎から出発です。

ガイドさんのアドバイスに従って、沢コースから登り出すと、すぐに水の音がしてきて、川のような小さな滝のような、かなりの水量で涼しいです。


「水源」を実感します


沢を過ぎると分岐に出て、湿原が見えてきました。ここから湿原のまわりをぐるっと歩きます、が今の時期、芦か葦が生い茂るばかりで何も見えません。トンボだけでも50種類ほど生息しているらしいのですが・・・

湿原を過ぎるといよいよ森に入ってきました。勾配も少し出てきて、うんっ山を歩いているぞ!っていい感じです。



小さい秋みぃつけた

楽しみながら登って到着したところが守護岩・512m、最高地点です。
お正月にはここまで登ってお参りされるとのこと、「是非いらしてください」と誘っていただきましたが・・・どれだけ雪があるのか?


しめ縄がはってあります。守護岩。

もうこのあたりからブナ林です。杉やヒノキと違ってブナはどうしてこんなにすがすがしいのでしょう。
ブナは漢字で書くと木が無いと書くように昔から役に立たないと言われてきたそうですが、なんてかわいそうに。


長い年月を経たブナ。



道道ほとんど展望はありませんが、木々の間から展望が開けるとほっとします。

次はアカガシが出てきます。聞き慣れない樹木ですが、九州や四国など温暖な気候を好むので、山門のような寒冷地に群生するのは非常に珍しいとされています。
またブナは中部地方以北に多くみられる樹木で、山門のように低い山地に群生するのは珍しく、その二つの樹林帯が隣接して群生していることがまたまた非常に珍しいのだそうです。



アカガシとブナの分布図。



二度目の展望。左に余呉湖、右に琵琶湖かな。


探検学級で子供達が作った遊具。

森の学舎に帰ってきたら12時30分、未の刻には少し早いのですがヒツジ草が花を開かせていました。


ヒツジ草


可憐なサギソウも


青い花


途中にあったイワカガミの群生。

山の中では花は何もありませんでしたが、その季節季節に行くと、いろんな花が見られそうです。ササユリの小さいのもありました。
湿原の散策かと思っていたら、思いがけなくほどよい山歩きもあって、なかなか良かったです。
今度は紅葉を見に(ナナカマドもありました)秋に訪れたいと思います。


平成24年9月2日(日)晴のち曇りのち小雨

山門水源の森
















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