今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

山門水源の森

2012年09月04日 | 「山」のひきだし
少しは山らしい気配に触れたいと、先日「山門(やまかど)水源の森」へ出かけてみました。
雑誌で見て、一度行ってみたいと思っていました。
滋賀と福井の県境にあり、90年代のバブル経済崩壊後、ゴルフ場開発の危機を逃れたこの森は、その後滋賀の公用地となり、地域住民と、ボランティアの皆さんと、行政による保全活動で、現在の森となり水源の森100選に選ばれているとか。

森の中には広大な山門湿原があり、その湿原をぐるっと廻るコースとブナ林を通るコースがあります。
約5kmの健脚コースのブナの森のコースを行きます。




200円の協力金を払って、靴の底を洗って森の学舎から出発です。

ガイドさんのアドバイスに従って、沢コースから登り出すと、すぐに水の音がしてきて、川のような小さな滝のような、かなりの水量で涼しいです。


「水源」を実感します


沢を過ぎると分岐に出て、湿原が見えてきました。ここから湿原のまわりをぐるっと歩きます、が今の時期、芦か葦が生い茂るばかりで何も見えません。トンボだけでも50種類ほど生息しているらしいのですが・・・

湿原を過ぎるといよいよ森に入ってきました。勾配も少し出てきて、うんっ山を歩いているぞ!っていい感じです。



小さい秋みぃつけた

楽しみながら登って到着したところが守護岩・512m、最高地点です。
お正月にはここまで登ってお参りされるとのこと、「是非いらしてください」と誘っていただきましたが・・・どれだけ雪があるのか?


しめ縄がはってあります。守護岩。

もうこのあたりからブナ林です。杉やヒノキと違ってブナはどうしてこんなにすがすがしいのでしょう。
ブナは漢字で書くと木が無いと書くように昔から役に立たないと言われてきたそうですが、なんてかわいそうに。


長い年月を経たブナ。



道道ほとんど展望はありませんが、木々の間から展望が開けるとほっとします。

次はアカガシが出てきます。聞き慣れない樹木ですが、九州や四国など温暖な気候を好むので、山門のような寒冷地に群生するのは非常に珍しいとされています。
またブナは中部地方以北に多くみられる樹木で、山門のように低い山地に群生するのは珍しく、その二つの樹林帯が隣接して群生していることがまたまた非常に珍しいのだそうです。



アカガシとブナの分布図。



二度目の展望。左に余呉湖、右に琵琶湖かな。


探検学級で子供達が作った遊具。

森の学舎に帰ってきたら12時30分、未の刻には少し早いのですがヒツジ草が花を開かせていました。


ヒツジ草


可憐なサギソウも


青い花


途中にあったイワカガミの群生。

山の中では花は何もありませんでしたが、その季節季節に行くと、いろんな花が見られそうです。ササユリの小さいのもありました。
湿原の散策かと思っていたら、思いがけなくほどよい山歩きもあって、なかなか良かったです。
今度は紅葉を見に(ナナカマドもありました)秋に訪れたいと思います。


平成24年9月2日(日)晴のち曇りのち小雨

山門水源の森
















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