ブクログより
<帯 見出し文より>
2013年、7月26日、ドイツ上空で旅客機がハイジャックされた。テロリストがサッカースタジアムに旅客機を墜落させ、7万人の観客を殺害しようと目論んだのだ。
しかし緊急発進した空軍少佐が独断で旅客機を追撃する。
乗客164人を殺して7万人を救った彼は英雄か?
犯罪者か?結論は一般人が審議に参加する参審裁判所に委ねられた。・・・
という話通り、舞台は法廷、登場人物も限られた数人、構成も脚本仕立てになっています。
なので、話が掘り下がられて別の次元に飛んだり、焦点を当てた人物を詳しく語ることもなく、ただ淡々と裁判が進んでいくだけなので、話自体もとても短いです。
起こった事実と、被告はそれを最初から認めているのですから、後は裁く人に全て委ねられるという、とても簡単なそしてとても深い、裁判です。
人の命を天秤にかけるという事柄の是非。
果たしてその判決はいかに?
テロ / フェルディナント・フォン・シーラッハ