今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

緑の毒

2012年06月29日 | 「本」のひきだし

ブクログより


開業医として、それなりのお金や地位があり、同じく医者の妻と何不自由のない生活を送っていたはずが、何かがずれて、何かがすれ違って、あれよあれよと転がるように転落していく様は、相変わらず容赦のない描写で小気味よい。

同じ犯人によって、傷つけられた女性達が国の法的手段に頼らず、ネットワークを立ち上げ、犯人を追い詰めていく様子もまた容赦がない。

犯人に行き着くまでの過程が少し甘い感じがしたが、情報関連技術を駆使しての彼女たちの復讐には目を見張るものがある。
こんなふうに追い詰めて、ひとりの人間をダメにできるなんて。
・・・コワイ

桐野夏生は相変わらず毒がある。


緑の毒 / 桐野夏生
★★★★☆
コメント (2)
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