今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

金亀亭落語会

2011年11月05日 | 「落語」のひきだし
          

過日、金亀亭(こんきてい)落語会へ行って来ました。
滋賀県彦根市にあります。
この落語会は不定期ですが、どういう訳か東京の噺家さんの会です。過去の出演者を思いつくままあげますと、花録さん、志の輔さん、談春さん、市馬さん等々、そうして本日の菊之丞さんと喬太郎さん。
今をときめくそうそうたるメンバーです。けれどもやはり関西人には馴染みが薄いのか、いつも満員御礼にはなりません。
志の輔さんの時などチケット発売からだいぶ経ってましたが2階の補助席でしたが買うことができました。

あの恒例のパルコ寄席のチケットを何分か何時間かで完売する噺家さんですが・・・・びっくりします。
志の輔さんを聴きに行ったあと会員になりまして、それから談春さんは一番前、今回は2列目で聴かせていただきました。

今回の演目
春風亭朝呂久  やかん
古今亭菊之丞  幾代餅
柳家喬太郎   寿司屋水滸伝

中入り

古今亭菊之丞  町の若衆
柳家喬太郎   文七元結


菊之丞さんの幾代餅は、芸風は全然違うけれど志ん朝師匠の噺をついでおられるのかな、と思わせるところが随所に見受けられました。ただ今菊之丞さんは世のおばさま方を夢中にさせておられる方だとか、確かに色っぽいお方です。前のご婦人は手を胸の前で合わせ、うっとりと聴いておられました。

喬太郎さんは初めて聴きました。この方は新作落語一辺倒だと勝手に決めていましたですので文七元結が始まったときはビックリしました。聴かせましたね~  もともとお芝居でもある噺なので多少芝居がかっていても良いでしょう。
場内はしわぶきひとつ聞こえないまさに水を打ったよう。噺は知っているのにのめり込んでしまいました。

来年2月にはなんと!(どういう意味か)志らくが出演だそうです。
好き嫌いでいうと○○○ですが、食わず嫌いもいけませんのでこの機会に聴いておこうかな、と思っている次第です。
コメント (2)
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桂米朝一門会

2011年10月25日 | 「落語」のひきだし
            えっ!当日券があるようです。


芸術の秋でございます。ということで久々の落語会に行ってきました。
桂米朝一門会は、お正月と6月は恒例で、ほとんど足を運んでいますが、この時期の会ははじめてです。

今回はいつもの落語友達の都合がつかず、ひとりです。そんなに早くチケットを申し込んだわけではないのに、ど真ん中の前から7列目。良い席です。ひとりというのがいいんでしょうか。空いたところに入れてもらった感じです。



本日の出演者と演目です。             
桂ちょうば / 狸の賽
桂歌之助  / 桃太郎
桂米團治  / 掛取り
桂南光   / 素人浄瑠璃
中入り
桂雀三郎  / 帰俥
桂ざこば  / 厩火事
 

今回演目で目立った特徴は、東京落語にもある演目が多かったことです。
「狸の賽」は「狸賽」とも呼ばれ、噺家はぱっと志ん朝さんが浮かびます。「桃太郎」もありますし、「素人浄瑠璃」は「寝床」という題名であります。どうして題名が違うのかな?と思ったら、この噺は寝床の最後のオチまでいかないんですね。だから寝床ではない、なるほど。
「厩火事」も有名で、これは同じでした。「素人浄瑠璃」も「厩火事」もそれぞれ東京の噺家だったら8代目桂文楽が浮かびます。頭の中で聞き比べたりして・・・・
出演者の中では、雀三郎さんが初めてです。枝雀さんのお弟子さんですが、枝雀さんの芸風はついでいません。が安心して聴いていられます。

共通して言えることは、みなさんそれぞれ「まくら」で米朝師匠をネタにされます。近況とか、○○勲章をもらわれた様子とか、落語の独特の世界だからでしょうか、笑ってすませられるんですね全部。息子さんの米團治さんならいざ知らず、他のお弟子さんも普通にこき下ろしてますものね~。たぶん米朝師匠が横で聞いていても「あはは~~」と笑っておられるんでしょうね。

楽しいひとときでした。隣り合わせた年配のご婦人と、12月にある「文珍独演会」での再会をお約束して、帰路につきました。


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志ん朝 一三夜

2011年10月01日 | 「落語」のひきだし
古今亭志ん朝さんのファンです。
この度文化放送開局六〇周年記念ということで、志ん朝さんのCDが出ました。
「志ん朝 一三夜」というのは1983年の1月1日から3月26日まで毎週土曜日に文化放送でオンエアーされていたそうです。
志ん朝という人は、その生涯で大々的な独演会というのは、数少ないそうで(これは本人が思い描く芸のクオリティが恐ろしく高かったために、独演会という露出に二の足を踏んだのだろうという、関係者の見解)そんな中でのこの独演会は非常に貴重で、かつこの度のCD化は、収録マスターテープに忠実に、全編ノーカットでリマスターされた、価値のあるものだそうです。  (けして関係者ではありませんので、念のた(^_^;)

うんうん能書きよりも中身、中身。

               

9枚組のCDです。1枚に約3話、これはお値打ちではないでしょうか。
特典として、山本直純さん企画、日本フィルハーモニー交響楽団とのコラボ「銀河姫の昇天」というのがあります。
以前も、「ピーターと狼」というのをお二人でされてましたが、これも楽しみです。

後の演目は、ほとんど聞いたものばかりですが、おやっと思った演目「試し酒」。これは、噺より演技に重きを置いているので、実際見ていないとわからないためCD化されないと聞いていたものです。
これも含め、志ん朝さん45~47歳の噺家として円熟した噺を堪能させていただきます。

私が志ん朝さんを知るきっかけになったのは、弟に勧められたからです。その弟が知るきっかけになったのは、金城一紀の「GO」の中で主人公の高校生が、待ち合わせの時にウォークマンで聞いていたのが志ん朝だった、というので興味を持って聴いたらしいのです。
私もGOは読みましたが、その件は憶えていませんでした。確認しようと思いながら、まだできていませんが、とにかく弟に感謝です。

今日は志ん朝さんの命日です。没後10年です。
私は、亡くなった時のことも、活躍されていたのも全然記憶がありません。その気があれば生の高座も聴けたと思うのですが、その時は全く興味がなかったのですね。とても残念です。
ですので、残された貴重な音源で今日も志ん朝さんの追っかけをしています。

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