フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

ふるさとを観ながら

2008-12-20 20:57:27 | ハロプロ(娘。)

 最近、旅がしたくてたまりません。冬の旅は雪国に出かける事が多いのですが、今の気持ち的には南国もいいなと思っていたりします。要するに何処か遠くへ行きたい訳です。別に日常が嫌になっている訳ではなく、財布事情が苦しい時に限って旅をしたくなったり、(何故か)カメラが欲しくなったりする、一種の現実逃避なのでしょうか。
 南国もいいなと書いてみたりしたものの、実は一番行きたい場所は北海道です。私の場合は過去を振り返ってみると、私生活で何か行き詰まったり悩んでいたりしている時に、よく北海道に出かけているような気がします。
 行きたいですが、なかなか簡単に行ける距離ではないので(でも、簡単に衝動的に一泊二日で行った事も過去にありました)、北海道は℃-ute春ツアーあたりのお楽しみにしておくとして、北海道の映像を観てみる事にします。読者の皆さんもご一緒に観てみましょう。

ふるさと(モーニング娘。)

http://jp.youtube.com/watch?v=xYTFbs0TJuQ&fmt=18

 このPVが撮影された場所は北海道の美瑛(びえい)という所です。ラベンダーで有名な富良野の少し北にある町で、「丘の町」と形容されるなだらかな丘陵の町です。他にも、冒頭の線路のシーンは神奈川県川崎市の南武線向河原駅、なっちがガード下を歩いているシーンは東横線中目黒駅などで撮影しています。
 美瑛には以前行った事があります。時期は6月で、富良野のラベンダーはまだ咲いていませんでしたが、湿気の少ない北海道の6月は爽やかで、快晴の美瑛の丘を歩いていても汗をかかず快適な散歩でした。

 その美瑛の町で撮られたこのPV。景色、娘。達の表情の演技、この二つが実によくマッチしています。美瑛という場所の景色は、風景写真愛好家にも人気があり、美瑛・富良野の写真を撮り続けた前田真三さんという写真家もいるほど、絵になる風景です。
 その美瑛と、東京で孤独な表情を浮かべて歩くなっちの姿を重ねながら、映像は展開していきます。この曲は実質、なっちのソロ曲と言っていいほどの作りで、他のメンバーはコーラス担当です。℃のボーカル編成を、鈴木愛理歌いすぎ!とか言って叩いているアンチ℃-uteの人達に見せてあげたいところです。当時、狼があったら「安倍ゴリ推し」とか叩かれていたのでしょうか?
 しかし、この曲は売れませんでした。当時、ASAYANで鈴木あみと売上対決をしたのですが、一位に輝いたあみ~ごに対して娘。は5位に終わり、今までの娘。シングルで最低売上(勿論、1999年当時)に終わってしまいました。でも、改めて聴いてみると良い曲だし、何しろこうして紹介しているようにPVの出来が素晴らしいです。

 このPVは歌詞の内容をなぞりながら、その歌詞に出て来る主人公になっちがなりきって演技をしています。この頃から、なっちの女優としての素質は開花していたのでしょう。歌詞で描かれている女性はなっちの事なのではないか?と観る側に思わせるかのような演技です。
 そして、歌詞に母親の事が出て来る事に合わせて、メンバーのお母さんが出演しています。後ろ姿ではありますが、各メンバーの横に映る女性がそのメンバーのお母さんです。私は特に中澤姐さんのお母さんに注目しました。お父さんを子供の頃に病気で亡くしている中澤姐さん。姐さんと妹さんを育てたこの方がお母さんか…と見入ってしまいました。この曲の歌詞のような事が中澤姐さんにもあったかもしれません。

 そして、曲の最後の伴奏で、メンバーの子供時代の映像がフラッシュバックで流れます。この部分は昔から何度観ても心にズシンと来ます。美しい景色~都会の孤独~母親~そして、幼少時代…。歌詞に合わせて短編映画のような映像が繋がれて終わっていく、そのエンディングを哀愁のあるメロディとともに、小さいメンバーのあどけない笑顔で終わる。ハッピーエンドなような、でもなんか切ないような。そう、例えるなら「夏の終わり」のような哀愁感。「ふるさと」は夏に発売されたシングルでした。

 この曲のあとに出たのが、あの大ヒット曲です。つまり、この曲は後藤真希加入前のモーニング娘。の、一つの時代の終わりと言える曲でもありました。その後のモーニング娘。は明るい曲を連発して、世間に「モームス=お祭りソング」、「ハロプロ=つんくの書く変な歌詞を歌うアイドル集団」という認識を植え付けて現在に至ります。
 私は、この「ふるさと」までの初期娘。曲が好きで、娘。史上一番のアルバムは「セカンドモーニング」だと思っているのですが、いや「4th 行きまっしょい!」が一番だという人も多く、よくヲタの間でも二つに分かれて意見が交わされたりしています。個人的見解、というか個人的偏見では、この「セカンドモーニング」までの路線を現在風にアレンジして表現しているのが℃-uteであり、「4th 行きまっしょい!」前後の作品を現在風に表現しているのがBerryz工房だと思っています。(ベリの最近のアルバム二枚は、4thやNo.5の頃の娘。テイストが感じられます)

 温故知新というには、まだ歴史が重なっていないかもしれませんが、9年前のこのPVを観て、今を噛みしめる…そんな結果にもなりました。そして、現在のモーニング娘。には、この曲のPVを超える作品を作ってほしいところです。モーニング娘。のPVで、私の一番好きな作品です。


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7 コメント

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Unknown (unyoko)
2008-12-21 00:15:22
この頃は抱えている歌手の数やリリースする曲が少なかったこともあって、PVは凄く凝ってていいできでしたよね。ロケPVっていうのは、いいものになる傾向があるので今の世代のハロプロメンバーにも是非やって欲しいのですけどね・・。

この頃はASAYANみていたので覚えているんですが、娘。がバラードの時は鈴木さんがアップテンポ、娘。がアップテンポな時は鈴木さんがバラードと、曲の路線が違うのに対決と言われてもなぁ・・と思った記憶があります。バラードがよくないと言っている訳ではなく、ジャンルが違うのに同じ畑で勝負って何か違うよなぁという感じがしたのです。
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えっと (origin86)
2008-12-21 01:47:13
自分も娘。のPVでは「ふるさと」がストーリー性といい、歌詞との合致性といい、映像美(?)といい、一番好きです。

自分の意見としては、
初期娘。は「ボーカルユニット」色が強かったのだと思います。むしろロックボーカルの落選者で作られたので当然ですよね。そして、ラブマを境に「アイドル」色が強くなって、一本外れたアッパーチューンを中心とした曲構成になったと思うんです。
自分がハローにのめり込んだのは後藤加入以降ということもあるのか、初期曲はちょっと重く感じています。そんな中での「ふるさと」は重いラブソングとは一線を画している気がします。
もちろん自分は娘。をただの「アイドル」だとは思っていません。「ボーカル力のあるアイドル」です。「ボーカルユニット」にしては歌唱力が…。その思いは今も変わっていないので、最近の「歩いてる」からのまともシングルの流れを歓迎しています。お祭りソングもカップリングしてますし。
そんなわけで、自分はアイドル色が出てきたアルバムと感じる「4th 行きまっしょい!」推しです。
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Unknown (ko)
2008-12-21 14:57:33
こんにちは。 "ふるさと"は何故そんなに売れなかったのかが不思議でなりません。僕の中での。娘。曲ベスト5に入る曲です。あの時代的におとなしすぎたのか? あのPVを見て(T^T) 曲を聴いて(TOT) なっち卒コンで改めてこの曲の素晴らしさがわかりました。 今の娘。のイメージとは違いますがアイドルではなく歌を聴かせてなんぼの時代だったあの頃の娘。オリコン5位で悔し涙を流した彼女達。今の娘。にほしいハングリー精神だと思います。ファンだからこそ今後の娘。の事を想うからこそ今以上頑張ってもらいたいんです。 歌番組やバラエティー番組に出て視聴者にインパクトを与える・・そう保田圭ちゃんのようにセンターには負けないくらいのパフォーマンスを特にカメには期待してます。管理人さん、あの頃のセンターはなっちなんですが例えば今の娘。が"ふるさと"を唄うとしたらセンターはやはり愛ちゃんなんでしょうかねぇ。 それではれいなが黙っていないでしょうか。僕的にはジュンリンの中国語バージョンなんか良いのではなんて思ったりします。"ふるさと"は世界共通であると。 長々と失礼しました。
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 (たく)
2008-12-21 21:59:18
旅ですか。いいですよね~
しかも、秋とか冬に限って猛烈に行きたくなります。土日は栃木に行ってきました。
こっちと変わらず寒いでしたが、いろいろ満喫しましたよ。いろは坂はうってつけのドライビングポイントらしいですね。早く免許とりたいです。あと3年待たないと。
いまのところ、プジョー206CCとかアウディTT(二代目)あたりが欲しいかな~って。
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Unknown (十六茶(かた))
2008-12-21 22:16:49
ハロもこういうしっとりした情緒的な曲をもっとだして欲しい。

年配者あたりはじっくり聞くと受け入れられる曲では?と思ったけど!

PVは松浦亜弥の「美少女日記鎌倉バージョン」ぽい映像でハロメンの誰かが歌うと面白いとも思います

リメイクで田中れいなが中洲の川に映る夜景をバックに歌いPVとか

れいなとさゆが夜の関門海峡の山の展望台で歌うシーンのPVを見てみたいです(福岡県と山口県の境にある夜景と星空が綺麗な場所)
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こんばんは~ (タートル)
2008-12-22 22:25:39
美瑛と聞くと真っ先にポテトチップスを思い出します…笑


自分もふるさとのPVは好きですね。シンプルな作りですが、この曲の持つメッセージみたいなものがストレートに伝わって来る気がします。



中澤さんの父親の事はASAYANなどでも少しだけ触れられてましたよね。デビューを報告しにお墓へ行ったりなど…。なのでハッピーサマーウエディングのセリフを聞くといつもジーンと来てしまいます。



ところで娘。の最新カバーアルバムの「cover you」を聴いてみました。いやはや、思いの他良くてびっくりしました…笑 自分も初期の娘。が好きなのですが、その頃を彷彿させるような作りになっていると思います。



特に気に入った曲はわたしの青い鳥(贔屓目かも…)とジョニイへの伝言でしょうか。それぞれ亀井さん&新垣さんメインの楽曲ですが、うーんこの声をなぜシングルで生かさない…笑



このアルバムのようにメンバーの声を上手く使い、大所帯ユニットのメリットを大いに引き出せている曲が出るなら売れていなくても全くかまわん!!と思えるような出来でした。超個人的意見ですが…笑
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PV (管理人)
2008-12-23 00:23:12
コメントありがとうございます。

>unyokoさん
ロケ地ありのPVは、最近のイマイチなPVが多いハロプロでも良い出来になる傾向があるように感じます。Berryz工房の告白の噴水広場とか良かったです。
ふるさと、当時は自分も正直売れないだろうなと思っていました。夏に出すには地味に思えたのかもしれません。今では大好きな曲だから不思議な気持ちです。

>origin86さん
4th派でしたか。この娘。2と4どっちのアルバムがいいか?みたいな論争はなかなか面白く、その手のスレがあるとよく参加しております。これは、娘。に何を求めているのか?とかで変わってくると思うので、答えは永遠にないように思えます(笑)。それくらい、初期と中期は違うという事ですね。
初期の場合は、メンバーがアイドルになりたくてこの世界に入ってきたわけではない!というのも作用した楽曲路線だと確かに思います。

>koさん
ふるさとと言えば白サイ祭でしたね。私はチケットが取れず生では観られなかったのですが、やはりなっちとこの曲は切り離せない関係ですね。
少し前にFCで販売していた娘。メンバーがハロプロカバーをするDVDには、愛ちゃんがふるさとを歌っていました。その姿は自然過ぎて、インパクトには欠けましたが、この曲の持つ魅力を考えたら、それでいいのでしょう。
今なら、ジュンジュン。いいかもしれません。娘。ではないですが、大谷さんあたりが歌うふるさとも聴いてみたいです。

>たくさん
日光ですか?あのあたりは久しく行っていないので、来年は行ってみたいです。趣味の写真をじっくり撮ってみたいです。
プジョーは個性派が多いフランス車の中でもドイツ車に近いフィーリングなようですね。私は外車だとアルファロメオやロータスが好きです。小さく元気な個性派が好きです。なっきぃみたいな感じ?

>十六茶(かた)さん
コメントありがとうございます。他の記事の分もまとめてここで書かせていただきます。

エルダー記事へのコメントに書かれていた五年前に~のメンバーですが、もしかするともうその子はハロプロには居ないかもしれません。そういうコメントを口にしそうな子は「あの子」しか思い浮かばないので。私のブログのカテゴリー「過去記事インデックス」より℃-uteの村上愛の欄を見ていただけたらと思います。
中澤さんのブログ、実はまだ見た事ないので恐縮しながら見に行ってきます。コメントは露骨に悪口でなければ大丈夫そうな気もしますが。私は、メロンのブログにコメント書いた事があります。
れいなと中洲。ちょっとアダルトなイメージなので、私はキャナルシティを推します。そういうご当地PVは面白そうですね。亀ちゃんと都電荒川線は、かしましで既に実現していますが(笑)。

>タートルさん
中澤さんの話は、以前本で知りました。お母さんが働きに出ていたので、妹の面倒とか見ていたそうです。そういう経緯があるだけにハッピーサマーの台詞はジーンときますね。つんくが敢えて中澤さんを選んだのでしょうね。
おっ、カバーCD良さげですね。ちょっと油断していました。ピンポンパン体操にばかり目が行って企画物と決めつけていました。亀ちゃん、何故かシングルでは干されメンですからね。声質がいいだけに、それを活かせる曲がほしいです。これはガキさんにも言えますが。
ポテトと言えば以前、大通公園で食べたジャガバターの味が忘れられないので、また食べに行きたいです。
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