フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

「相撲で泣くワケねーだろ」

2010-09-15 21:41:07 | アイドル etc

 自分がアイドルグループを見る上でひとつの物差しにしているのが、「上下関係の度合い」ってやつです。秩序のために先輩を敬う気持ちは確かに大事。でも、アイドルはそれだけでは駄目、年齢やキャリアを超えたグループの一体感を表現出来ているグループは見ていて楽しい。これはハロプロに限らず、男女も限らず、全てのアイドルグループに言える事ではないでしょうか。
 数年前、それまでモーニング娘。を応援していた人達が、ベリキューにいくらか流れた時期がありました。それはBerryz工房も℃-uteも年齢は異なっても、全員同期である事から来るメンバーの親密感や連帯感が感じられ、見ていて気持ち良かった事もあったからではないかと思っています。モーニング娘。の醍醐味は、年齢も出身地も加入時期も異なるメンバー達が、日々しのぎを削る事にあるのですが、そういうレースを観続けるのに疲れた人が居た事は確かです。
 ライバル心は大いに結構だけれど、あまりに上下関係が強すぎても、グループを箱推ししたい人にはその上下関係が重く感じられて推し辛いのです。ベリキューは同期だから上下関係というものが基本ないのです。箱推ししたい人にはわかりやすい魅力があった訳です。

 時にはゆるい上下関係で伸びやかに何かを見せるアイドルを観たい。

 二ヶ月前の映像ですが、こんな面白い放送がありました。ダイジェスト版ですが、「景品も出ない勝負事にここまで熱くなる者達」の、真剣だからこその面白さが詰まっていると思います。

☆相撲で泣くワケねーだろ!☆

 ダイジェストゆえに、誤解を与えそうな箇所がいくつもあるので簡単に補足しますが、最初の取り組みで凄い剣幕でやりあっていますが、この二人は実はとても仲良しです。そして、何故この子は泣くまでに至ったかというと、子供の頃に元横綱貴乃花関の見ている前で「わんぱく大相撲」で優勝した経験がある事、この企画のために練習をしてきた事などの事情があるのです。
 三大ティーンズファッション誌の一つである雑誌の現役人気モデルが相撲の企画に参加するだけでも驚きですが、そこで号泣するという結末。そこに交錯する先輩後輩、年上年下を超えたやりとり。楽しい。(この相撲は一期~四期に分かれた代表戦)

 いまどきのアイドルグループは大抵、年齢がいくらか離れた子達の集まりです。6人しかいないももいろクローバーだって中学二年から高校二年まで離れているし、人数の多いグループは尚更。
 ASAYAN時代からモーニング娘。を見て来たヲタなら、上はOLくらいの年齢で下は中学生という組み合わせくらいが面白いのだと、年齢の幅広さを肯定する事でしょう。そして、その年齢の離れたメンバーが同じ土俵(土俵とはまさに相撲用語だ)で絡み合う。そういうバトルロイヤルこそが、アイドルグループの面白さであると理解していただけるのではないでしょうか。
 そういえば、AKBもそういう構成です。SDN48というものが出来て、AKBから大人の薫りを弱めてしまったのは、まさに中高生向けに売り出しを開始した時期と近いために、「余計なおせっかい」的な戦略にも映るけれど、今でもAKBには大人と子供の無差別バトルロイヤルな雰囲気は残っています。
 そして、この動画ではほんの少しの片鱗しか伺えませんが、アイドリング!!!も「誰が先輩で、誰が年上か、パッと見ではわかりづらい」ほどバトルロイヤルしている。

 ハロプロも愉快なくらい年齢差があります。エッグまで含めれば、小学生から26歳大学院生まで。ハロプロリーダーは昨日で24歳だ。この幅広い可能性、大事にしてほしいです。そして、年下の子が場を面白くするために年上に向かって、「相撲で泣くワケねーだろ!」と毒づくくらいの事が普通に出来る雰囲気であってほしいです。

コメント (3)
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