フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

たんぽぽ農場とお台場合衆国

2010-09-07 22:05:25 | アイドル etc

 先週の金曜日、9週間に亘って放送されてきたフジテレビ系列の昼ドラマ「明日の光をつかめ」が最終回を迎え、私の中の2010年夏も終わりました。

 「明日の光をつかめ」 7月に書いた当ブログ記事
http://blog.goo.ne.jp/seasonz/e/fd156d274198a015d9d5e33771d61df2

 ~簡単なあらすじ~
 北山(渡辺いっけいさん)は妻と息子を17歳の通り魔に殺された過去を持つ。殺したいとまで憎んだ17歳のその少年は罪の重さに耐えられず自殺した。少年は少年院を出たあと就職先が見つからずむしゃくしゃしていたのだという。
 少年が自殺しても死んだ妻と息子は帰ってこない。残された少年の母親が自分と同じように苦しむ。苦しむ人を一人増やしただけであると北山は悩む。北山は気持ちが脱け殻になり、勤めていた証券会社を辞め、毎日あてなくふらついていた。
 ある日たまたま寄った三浦半島(神奈川県)の畑で出会った新田夫妻(不破万作さん 藤田弓子さん)に勧められ、北山は畑を始める。そして、そこに少年と同じように、少年院を出て社会に出ていく事に立ち止まっている子供、家族に見捨てられ身寄りのない子供を集めて一緒に暮らす場所を作る事になった。
 子供達は北山を「おっちゃん」と呼び慕った。その畑は「たんぽぽ農場」と名付けられ、おっちゃんがおっちゃんの娘(矢沢心さん)と二人で子供達の面倒を見るのであった。


 これがあらすじです。このたんぽぽ農場は町の人々から偏見の目で見られ、時には妨害も受ける。そういう様々な困難に立ちながら、徐々に現れていく理解者にも助けられて子供達は成長をしていく。そんなドラマでした。
 物語の性質上、見ていて気の毒になるほど迫害を受けるシーンが多いのですが、ちゃんとどこかしらに救いを残す展開。ふとしたシーンに実は伏線が張ってあるなど、非常に見応えのあるドラマでした。
 自分は出演者の一人であるアイドリング!!!6号 外岡えりかさん目当てに見始めたのですが、いつしかドラマそのものが面白くなり、「とんちゃんを見たいからドラマを見ている」から、「とんちゃんも見たいが、ドラマが何より面白いから見ている」に変わっていったのでした。
 「たぶん一生茶髪にしないかも」と言っていた子が、このドラマのために髪を染めて臨んだ姿にも胸を打たれたのも確かです。


 世の中にはたくさんの偏見があります。偏見をまったく持っていない人間などほとんどいません。こんな事を書いている自分だって無いとは言い切れません。
 少年院を出た男女が住んでいるという偏見から迫害を受けるたんぽぽ農場。おっちゃんが「この子達にやり直すチャンスを与えてはいけないのですか?」と訴えていく姿。当たり前が当たり前として通用しないのが人間の持つ偏見という感情。このドラマは結構良い視聴率だったそうなので、たくさんの人々に問題提起出来たのではないかと思います。

 このブログを読んでいる皆さんが身近に感じられる偏見と言えば、ズバリ「アイドルヲタ」に対する偏見でしょうか。
 女の子が選ぶ、これはないなと思う男性の趣味みたいなアンケートには大抵「アイドル」が上位にランクインします。女性アイドルを趣味とする事は、男性アイドルと比べれば市民権は得ていません。今年の夏、こんな体験をしました。

 フジテレビが夏休み期間中の1ヶ月半ほどの間、お台場で「お台場合衆国」というイベントを開いています。そのイベントの中にステージが二ヶ所用意されています。一つは、お台場合衆国内に設けられた、ステージにも客席にも屋根がある大きなステージ。ここで有名アーティストがライブを行い、今年はアイドルからは渡り廊下走り隊がライブをやりました。
 もう一つはフジテレビ玄関近くに設けられたミニステージ。こちらは屋根はなく、演者も観客も太陽光線浴びまくりです。主にこのステージでは若手芸人のライブが行われていましたが、今年はハロプロからBerryz工房とBuono!が各一回ずつ訪れてミニライブを行いました。
 この直射日光なステージで、4チームに分かれたアイドリング!!!メンバーが毎日ミニライブを行なってきました。13:00開始というライブ時間帯は太陽光線が特に暑く、メンバーもヲタも大汗をかきながらのミニライブでした。
 フジテレビ玄関近くというロケーションで、しかも回りには出店が並んでいるため通行も多く、通行人からステージは丸見え。素晴らしい宣伝効果が期待できるシチュエーションです。しかし、現実は甘くはない。一旦は足を止めても、ステージに目をやった瞬間に「アイドルか」と立ち去ってしまう人を何人も見かけました。メンバーの力不足とも言い切ってしまえそうですが、興味のない人から見ればアイドルというものは「有名人かどうか」が基準ですから、中身を見てから観るかどうかを決めるなどという判定はしません。「AKB?」などと言いつつ、違うとわかるとそそくさと立ち去る人もいました。
 また、ある日私の斜め後ろにいる高校生くらいのカップルの彼氏は、周りを見渡してこんな事を言いました。「ここにいる奴ら(アイドリング!!!のヲタ)の頭をはたきたい(苦笑)」 それを聞きながら私は内心で、「大人をコケにして!税金納める立場になってから出直してこいや!」と思うのでしたが(苦笑)、これが一般的なアイドルヲタに対する反応であり、偏見なのでしょう。
 ちなみに、自分は8回観に行きましたが、通行人が引いてしまうような迷惑行為は見なかったです。まあ、アイドリング!!!ヲタは大人しめなのと、あまりの酷暑で応援も割と控え目(苦笑)だったと思います。

 そんな周りからの決して温かくはない視線に晒されながら、ハロプロが来た時に比べたら遥かに少ない人数のアイドリング!!!ヲタ達だけが、太陽光線と闘いながらステージを行なうメンバーに温かい視線を送るのでした。
 メンバーは30分のステージをこなしたあと、握手会です。当日、会場限定販売のDVDや新曲のCDを買った人が参加出来ます。この握手会が、これまた涙を誘う状態で、フジテレビのビルの中ではなく、機材の搬入車が入る出入り口の脇。確かにそこはビルの内部で日陰ですが、外である事には変わらず気温は高い。そういう場所で、ハロプロならば「低速握手」とヲタに歓喜されそうな速さの握手会を行ない、メンバーも笑顔でいろんな会話を、参加したヲタと楽しんでいました。

 余談ですが、アイドリング!!!がお台場合衆国内にある屋根付きの大きいステージで今年ライブを行なった回数は、1ヶ月半の間に4回です。あとは全てフジテレビ玄関近くのミニステージ。これを少ないと見るかどうか?

 少しずつ朝や夜の風が涼しくなってきました。18年前のこの日、京都の森田家に生まれた女の子の名前が「凉花」になったのも、そんな涼しい風を感じたからなのだろうか?などと思いつつ(すぅちゃん誕生日おめでとう)、非常に暑かった今年の夏が間もなく幕を閉じるのだろうと感じています。
 たんぽぽ農場のみんなと会えなくなった事や、お台場合衆国が終わった事が、ますます「夏の終わり」を感じさせます。私は、女性アイドルというものは夏みたいなものだ、夏休みのような儚さがあると以前このブログで書きましたが、季節としての夏が終わり秋がやってきても、(ハロプロも含めて)女性アイドルの皆さんの夏はまだまだ終わらない夏である事を願っております。

コメント (4)
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