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英才指導のチームと、自主自立のチームの対戦

2010-11-09 23:02:58 | SC相模原日記
関東社会人大会2回戦「tonan前橋サテライト vs 横浜猛蹴」の対戦は、その試合内容・結果もさることながら、「チームとしての統制・規律を図る手法」について改めて考えるいい機会でした。
「11人で1チーム」で構成されるサッカーは、大人数で戦うスポーツの1つです。ですのでチームとしての統制・規律の存在は不可欠で、11人が高い連動性を持って戦うチームほど勝率が高くなります。時々、傑出した選手1人の力だけで勝利するチームもありますが、最近のサッカーは、どんなに個の力に優れた選手がいてもチームとしてその選手の特徴を活かすようなチームサッカーをしなければ、勝利に結びつかない傾向が強くなっています。
しかし、このチーム統制を構築する方法は、各チームによって様々です。tonan前橋は、トップチームからサテライト、シニア・女子・ユースなど様々なカテゴリーで優秀な選手を育成・輩出しています。ですので、この日のtonanサテライトの試合のベンチには、トップの菅原監督、サテライトの柳監督はじめ4人のコーチが、チーム全体を見ながら、各選手に大きな声で細かく指導。優秀な選手を育てる英才教育の現場を見たように思いました。

一方、横浜猛蹴は専任の指導者は不在。選手が自分たちで考え目標を設定し、自分たちで議論しトレーニングし、自分たちのサッカーを創り上げる「自主自立のチーム」です。エースの鳥毛がリーダーとなりチームをまとめているものの、サッカーチームとしては珍しいというか異端とも言っていいチームだと思います。Jリーグを見ても監督が変わると、それまで弱かったチームが驚くほど強くなることがよくあり、サッカーにおいて「監督の力」は、勝敗に大きく影響する要因の一つです。一見これに反するようにも見える「横浜猛蹴手法」。この先どこまでこの関東社会人サッカー大会で結果を残せるか、大いに注目したいと思います。

「tonan前橋サテライト vs 横浜猛蹴」の試合は、5-0で横浜猛蹴の完勝でした。この大きな得点差は、後半tonan前橋DFのレッドカードでの退場が影響しています。しかし、試合の流れは前半2点を先取した横浜猛蹴のペース。同点に追いつくべくtonan前橋のベンチから、各選手への指示が飛びます。一方横浜猛蹴はベンチからの指示は一切なし。女子マネージャーが緊張した面持ちで試合を見つめるのみです。しかし、チームとして高い連携のとれたサッカーを見せてくれたのは横浜猛蹴の方でした。自分たちで考えたチームの規律を自分たちで実践して見せチームとして勝利をつかみました。

この比較は、どちらがいい、悪いの話ではありません。自主自立型のチームの多くは、結果的に個々がばらばらになって崩壊するリスクも高いのです。その点、tonan前橋のような優秀な指導者のリーダーシップによって導かれたチームは、崩壊するリスクは少なくサッカーの品質も一定の高いレベルを保つことができます。要は「チームが戦う集団として一つにまとまり11人が意思疎通を密にはかりプレーの連携の精度を高めていく」ことが目的であり、英才指導か自主自立かは方法論の比較に過ぎないのです。
リードされたtonan前橋は、後半柳監督自ら選手として出場、チームの前線で選手と一緒に戦いました。それ以降、tonan前橋ベンチからは大きな声の指示は少なくなりました。監督はフィールドにいてもチームを正しく統率できる事をtonan前橋もよく知っていたのです。サッカーの奥の深さを感じた好ゲームでした。

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