やんごともなく

日常・・あぁ日常。
ブログに書くこと何もなし。

祝完走!!走り続けたその先の引き退く道と路傍に転がる死屍累々とは如何に?

2019-04-23 11:54:08 | 走部
最終調整失敗だろうが未だ痛みが強かろうがその日はやって来た。


起床は朝2時。ついさっき寝たばかりだが無理矢理ベッドから重い身体を引き剥がす。
脚は?膝は?腰は?と可動チェックをしてみる。うむむ右太腿裏の痺れは残ったがそれ以外はまずまずである。


最大懸念の左膝には強テーピングをして可動域に制限をかける。これが非常にキク!
結局膝を支える筋肉の疲労がかのガクガク感をつくるのだが物理的に締め上げれば騙すのも可能なのだ。


こうゆうのが走ってきた中で体得した知恵。万人に効くかは知らないが私にはアリ。そして前日からの水断ちもその一つ。
ランナーあるあるだろうが何となくの尿意を抱えて走るのは極めて面倒。


だがトイレは混んでるし今はどちらでも良いかな?と思ってもスタートすればやがて表面化してくるもの。
これが消されていると全然違うから。因みに始まったら勿論水分補給はするべきであります。遠慮なくネ。


と言われてももうコレ引退レースっすから!この先に知恵を使う必要無いッスから!!キッパリ!


***


今回の第29回目のチャレンジ富士五湖ウルトラには総勢4500人の馬鹿共が集まった。
部門は118km、100kmそして71kmと三部門だが当然私は拘りの100kmである。


スタートはウェーブスタートで118kmから4時台に2組で100kmは3組。私は100の第二ウェーブの4:45組。
今年からスタートラインが逆向きになったそうだが久しぶりの富士五湖ウルトラなので覚えてはない。


自画撮りはミラーになりんす

走る世間は馬鹿てんこ盛り


でもそう言えば私のウルトラマラソンもここから始まった。


サロマ、四万十川、宮古島と国内メジャーウルトラマラソンも運良く各2回づつ走れたし去年のオロチも面白かったけど
やはり地元富士五湖大会は特別な思いがある。なんだかんだで10回は出たんじゃないかな。


忘れもしないのが出場第一回目。


練習方法も準備も良くわからず勢いだけで出てみたが案の定の51km痛恨のリタイア。
思い出しても恥ずかしいレベルの走力でまぁ良くエントリーしたな小僧よ?と呼べるただただの大惨敗w


そしてその翌年のリベンジ走で制限時間(14時間)残り10分前の歓喜のゴール!
それでも恥ずかしいレベルですけどあの瞬間の自分はこれで精一杯頑張ったんでしょう。


そこから毎年出場してきましたがこの大会でのマイベストは11時間30分弱。ちなみに100kmベストはサロマでの11時間ジャスト。
10時間を切らないとウルトラマラソン界ではただの人ですがスマソ私の走力はこれが限界ですな。


でもいーのです。上記にもあるように大勢の方が出場されて一見競っている様に見えるかもしれませんが
ウルトラは、っかマラソンなんて1人1人スタンドアロンな超個人競技。順位なんかどうでも良くただただ~







るかられるか!ブッコロス!


それだけでゴザイマス。では本編スタート。


レッツラゴ!


***


スタートは気温3℃。寒いっての!まだ暗く冷え切った空気を裂いて有象無象の馬鹿共は走ってゆく。
気のせいか女性が多い。いや結構多い若い子も多い(それにしか目がいってないからかw)


ランニングブームと言われて久しいがこうゆう強いステージに上がって来るって事はブームで終わらせず継続してきた証でもある。
男性でも尻込みする100kmランだが世の女性は頼もしいものだ。100kmずーっとストーキングしたい気もするぞw


だがスタート時の密集体制からバラバラと解けてくるとそうも行かない。
ペースはあくまで自分管理のモノであり他人に合わせては絶対にいけないのだ。引っ張っても良いが決して引っ張られてはいけない。


よっぽどの上位入賞を狙うエリートランナー以外は強くスローペースを意識して淡々と走るのみ。
そして身体が温まり各セクション(脚、膝、腰等々)から現状のシグナルがくる。膝はグリーンだが腿がやはりイエローか?


そうゆう身体の数値やスタミナが可視化すれば面白いんだけどな~未来にはそうゆう世界があるのでしょうか?戦闘力とかw


そんなどうでも良い事をうつつ考えながらポチポチと走れば最初の10kmは66分と遅めの入り。


ここから少しペースが上がるだろうがやはり昔とは違うみたい。前だったら60分くらいは切って当然だったけど
現状では体感と時計がズレてるもの。ぶっちゃけもう若くないんだよお前はw


あーそうそう!


今回はウルトラ実況中継って事で仕事系飲み会のグループラインにばんばん写真を送り付けてました。朝4時過ぎからw
やがて反応が出てきてやれ頑張れ!だ死ぬな!とか色々罵詈雑言レス頂きましたがそれがかなり力になりましたネ。


沿道の応援も嬉しいですが知り合いで顔の見える言葉には力がある。これが言霊でしょうか?
ちなみに一番面白かったのは50km表示看板の写真に「ようやく半分到達」と書いたら「マヂで??ありえん」とマヂレスw


さて本題に戻す。


ぼちぼちペースは続いてゆく。


10km66分、20km64分ホラ現状の走力はこんなもん。60分切れないのは弱体化している証拠じゃ。
作戦としてはいつも通りに前半50kmを6時間、後半を8時間で纏めれば制限時間内完走は出来る算段。


山中湖からの富士山


もうマイベスト等々を狙えるレベルにはない事は身体が教えてくれる。うーむ引退時じゃのホンと。


いやもちろん細々とでも走り続けるって選択肢もある。だけどピークイメージを知っているからこそ
そのギャップは受け入れがたいものもあるのです。だから本格的に壊れる前に辞めるのがベターかと。


30km61分、40km62分、50km72分とようやく前半ここまでで5時間半くらいか。まずまず想定内だろう。


ここからじゃの


気が付けば気温は上昇し20℃弱に。衣装は朝のままなので暑いったらありゃしないがウルトラの基本は朝の低気温に合わせる事だと
思っているのでジッパーを開け腕まくり等々で調節する。脱ぎ捨てるのもアリだがどうせまた夕方には寒くなるのも知っているからここは我慢のしどころ。


そんな火照った身体には冷水がマヂで効く。結局ボーっとするのは脳幹のオーバーヒート。
だから直接後頭部に水を被りラジエーター冷却するとこれがゼムゼム違うのであります。
あんまり皆やらないけど効果絶大超凄いんだけどね!シャキッとするとかのレベルじゃなくて色々身体の警告色が戻ります。


冷やすのは首じゃぞ首


こうゆう知恵ももう二度と使わないけどネw


後半の西湖野鳥の森エイド(60km)で長逗留。うどんでグリコーゲンと塩分の補給。
いやー昔は気持ち悪くてフード類一切食べれなかったけど今じゃアチコチでパクパクだぜ?!胃腸が強くなったのかね?


ちなみに今回のエイドフードでのヒット商品はドライマンゴーさん。普段は食べないけど今回かなりお世話になりました。
じんわりな甘さと噛みごたえが◎でした。あととあるエイドでのあんころ餅。こうゆうダイレクトなカロリーが即戦力になる!
出来れば暖かいお汁粉も欲しいと切望するものであります。しつこいようだがもう出ない!


こんなときでも揚げ玉タップリw


さて後半戦。


ちな今回ほとんど歩いてないと気が付く。いつもならとっくに手綱はユルユルで徒歩テクテクなんだがゆっくりと継続して走れている。
いやもちろん時計的にはペースは落ちているんだがエイドに居る時間がやたら長くて困ります。コラ走れヨ。


咆哮中w


だから走りに関してはあまりペースダウンしてないんじゃないかと?


60km75分、70km100分、と確かにここで大きくドロップしてますが気力は悪くない。
身体もいつもならとっくに傾いている(疲労困憊だと右傾斜するクセがある)時間だがかろうじて体幹がブレてない。


こうゆうのも超長距離練したからだろうな。周りは既にウォーキングデッド状態なんだけど私だけ走ってたりしてね。
とくに精進湖からの坂道戻りや西湖畔でのマイ走りは特筆もん。先へ行きたいと言う気持ちが身体に出た瞬間でありました。


80km83分、そして90km76分!ホラ走りは戻ってる!コレコレっこの気合いこそウルトラ!
歩けなくなったトコからがウルトラの神髄醍醐味なんだけど痛い辛いでも楽しいと超マゾモードに覚醒w


来たゼェェェェ!


さぁあと一桁。


あと少しあと少しと重ねてきた距離もようやく纏める時間に入ってきた。あと10kmで制限時間まで3時間強ある。これは間に合う!と確信する。
今の今まで迫りくる時間と戦ってきたがこれなら10km這ってても間に合うじゃん!(間に合いません)


この安堵感こそがとても大事なものですがもちろん気を緩めるのではなく更に走りに気持ちが入ってゆくのだ。
楽しい超楽しい!脚なんてもうゼムゼム動かないけど完全に棒なんだけどどうゆう訳だか結構走れるもの!


***


最後の難関ステラシアターからの2km強の緩い上り坂。


走る?走れる?そう走れるのだ!


わかりずらいけどダラダラ勾配中


一体ウルトラとは自分にとってなんぞや?と繰り返し自問自答して長い距離を走ってきたけどその答えは形じゃないんだろう。
この日常のどこでも味わえないフィールこそウルトラそのものでありそれは少々苦々しいけどそれを求めて何度も挑戦してきた。
コレ旨い。苦いけど乾いた喉に落ちて行くビールに似ている大人の味であります。


そんなフィールももう少し。


残り3km。残り2km。そしてついに夢にまで見た1km表示。嬉しい。本当に嬉しい。
多分瞬間的に世界で1位2位を争う程この目から入る情報に歓喜していると思われるw


いつ見ても美しい表示じゃの


そしてついにゴール!!


実は最後の瞬間を動画で撮ろうとスマホを構えていたのだが何だかラインの録画が上手く行かず(権限がありんせんだと)
実況中継(録画ですが)失敗したのが玉に瑕w


これウイニングロード


でも無事に100km到着。その時間は12時間31分と自己ベストには遠く及びませんでしたがそれはそれ。
そんなのどうでも良くて時間内完走した事こそが思いの全てでありました。あぁ昇天・・・


最後になりましたが大会運営スタッフ、エイドボランティアの皆さんありがとうございました。本当にありがとう。
こうゆう裏方さんがいてくれるからこそランナーは走れるのでもあります。


もちろん応援してくれた皆さんそして当日は仕事だったけど日常的に支えてくれたムジナさんにも感謝致します。


これにてランナーズ魂はいったん眠りにつきますがまたいつの日か誰かの何かの刺激を受けて覚醒するかもしれませんw
そんな日が来ない事を祈りつつこの無様で楽しかったレポートを終わりに致しますネ!ではでは(永久に)お休みなさい


卒業証書授与!
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