やんごともなく

日常・・あぁ日常。
ブログに書くこと何もなし。

卒業証書は天空で?悲鳴をあげる身体と動かない脚を騙す脳内一大バクチとは如何に?

2015-07-25 08:20:56 | 走部
3戦3敗


これが私の富士登山競争の過去3年間のログだ。
その勝利条件とは頂上時間内到達のみで負けはそれ以外でどこでリタイアしても同じ。


断言するがそれなりの練習では絶対辿り着けない。
ましてや才能も何もないワラクシにとっては頂上は魔界か異界か?そこに何があるのだ?


***


このレースは非常に時間制限が厳しく言わば生きるか死ぬか方式
関門は2ヶ所で五合目と八合目でそれぞれ2時間半、4時間以内での通過以外はデス扱いだ。


私にとって1分の余裕も猶予もないスケジュールだがそれでも過去3年の苦渋から得たものはある。
それはアスファルトを走る事が出来る馬返しまでの到達タイムを如何に縮める事が出来るかだ。


それより上は土や岩、そして厳しい砂礫なので凡人には走るのは難しいセクション。
んでそこは歩き続けられるなら実際は周りと同調するのでそんなに差が出にくい。


だから馬返しまでが非常に重要とし、練習も下町からそこまでだけに集中しておこなった。
今年は五合目へすら試走してない。捨て身のアイデアじゃない。これが私の作戦だ。


そして今回の富士登山競争でリザルトが生きても死んでも卒業する所存。
そう前から決めている。そして最後のチャレンジがスタートする


あそこまで?ムリムリwww


***


普通のマラソン大会の場合の腕時計はスタートラインを通過した際にポチっと押す。
大人数の大会ではどうしてもタイムラグが発生するからやむなしの話なのだが
この大会では号砲でポチりがデフォだ。


なぜなら大会公式時計だけが関門を操るのであり腕時計で1分遅れのスタートでも
関門は閉鎖されてしまうのだから気にするのはそちら。
しかも私みたいに下の下の走力しかないオサーンは秒単位ですら貴重なのだ。


案の定号砲から2分遅れでスタートラインを通過。
この1分2分が明暗を分けそうな気がする・・・


さぁ行くざますよ


***


最初はペースも何もなくただただ周りに併せ突っ走る!
本当はそんな事したくないのだが緩めたら踏みつぶされるのは明白だもの。行くしかありんせん。


そんな混乱状態からようやく隙間が得られるのが浅間神社を越えて更に進んだ広い道路から。
馬返し通過タイムは65分。マズマズか?少なくとも練習走では出ないタイムである。


そしてここから今年一度も踏み入ったコトのない山岳エリアへ。


まぁここはホンの少し走る場所があるがそれって5%くらい。
だからひたすら止まらずに歩くのがノルマ。っうかここから上は全部そう。


今日はそんなに暑くない。だが前夜の雨のせいか湿度はややある。
そんなコンディションだがこの後上界は霧に包まれる時間もあった。


***


5合目通過は2時間10分。ありゃ間に合っちまったwww
ここで終われば帰るの早いんだけど~と誰にぶつけて良いかワカラヌ愚痴だ。恨むなら自分かwww


当然続行。そして森林限界を抜けて砂礫の6合目へ。ここからが登山競争本番である。


急こう配に堆積する礫との戦い。ジャリジャリと滑り、登坂する脚からパワーが逃げてゆく。
そして気の遠くなるつづら折り。霧で上が見えないのであそこまで!っと言う気合いも出ない。


それが終われば次はロックエリア。


いわゆる鎖場だが少しでも頑張るならココ。ロックでは脚だけでなく手も大いに使って登るのだ。
その姿は人間4WD獣の如く四足になって道なき道を泣きながら登るwww


そしてついに8合目関門が見えてきた!マヂで?鬼門を突破できんの?


***


通過は3時間50分!おぉう間に合っちまったwww
マンドクセだがこうなったら行くしかねぇ・・・


9合目を越え頂上の白い鳥居が見える。時計は既に4時間20分を回ろうとしている。
あと10分を切った!間に合うのか?間に合わないのか?


誰ともなく掛け声が上がってくる「絶対間に合うぞ!」「オマエら気合いだ!
周囲をそして自分を鼓舞し最後の力を振り絞る。そしてそしてついに!!




4時間26分12秒にて頂上到着!!
オォォォォォォ!


・・・ゴールして泣いたりはしないんだけど涙が滲む。それくらい苦しかった。だからこそ感動も大きい。
長き本当に長き挑戦は最高の形で終了した。これにて富士登山競争卒業!アザース!


この残り数分が私の命だろう


***



酷く疲れてまして味がワカラヌ


日本イチ高い場所(3776m)で日本一高いビール(600円)を飲んだら下山開始。


これまた地獄の砂礫つづら折りだが気持ちは軽い。脚と膝はまだ活きてる。
それでも下り初めて1時間半も歩かなくては水一つないってのはキビチイwww


だけでもそれを含めたのがこのレース。


もう出場する事はないけれどこの特殊極まりないレースに参加し戦えた事は大きな記憶だろう。


最後になりますがこの富士登山競争に関わりました全ての人達に感謝を。
そしてこの地に世界遺産である富士山がありそしてこのレースがある事への誇りを。


ありがとうございました!


裏切らなかったイエローナイキにも感謝を!
コメント
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