Nonsection Radical

撮影と本の空間

アップルとドイツ車とファッションと

2012年06月12日 | Weblog
思ったほど大胆な新製品の発表がアップルからなされたわけじゃなかったのが残念。
しかし高細密度モニターのノートブックが発表されたのは興味深い。
iPhoneで一躍有名企業になったアップルだが、決して大企業であったわけではない。
それでもずっと以前から、アップルの発表するMacやiPod、iPhoneなどは、アップル自身だけではなく他のメーカーへ大きな影響力を及ぼしてきた。
しばらくすると同じようなものが多数現れて、市場が塗り替えられる。
そういう意味でアップルが存在する事で他のメーカーは新規開発の手間が省けるわけだ。
だから今回もどんな新しいものをアップルが発表するかと世界中が注目したわけだ。
こんなことはキヤノンやソニーでは、もはやあり得ない。
影響力がゼロというわけだ。

同様にクルマでも、トヨタ、日産、ホンダの影響力はない。
販売規模は小さくてもドイツ車や欧州車のデザインが、その後の日本や韓国のデザインに”いつの間にか”取り入れられている。

ファッションにおいても欧米のコレクションの流れが流行に作用し、最終的にユニクロやしまむらに取り入れられて大衆化し、ユニクローゼやシマムーラを生み出す。

しかし、下流へ行けば行くほど、値段勝負の大衆化路線となるので似て非なるものとなる。
そこでまだ日本は勝負をしているのだ。
そして、ソコから抜け出して影響力を及ぼす地位に就く事が出来ないでいる。
なぜかという事を考えないで、昔打った篠塚、ではなく、昔取った杵柄をいつまでも自画自賛しているのでは先がない。
社会の仕組みや教育をそういう観点から変えようと思わないと、歴史教育をしている事になる。
しかし、まだまだ”素直にいう事をきく”役人や会社員を作る教育や社会制度にしがみついている。
実際、そういう人の方が、今の年寄り達には扱いやすいからね。
そんな飼い殺し環境に置かれた若者は、頭はイイけど、新しい事を思いついたり、面白がったりする能力が育てられないのではないのか?
そして十年一日の社会に埋没してしまうのではないか。
いかにそこから逃げるかだな。

ハッキリしているのは、今の年寄り経営者にとっては、理解不能な新開発をされて会社を変えられるより、儲からなくても下克上の会社にならない方を選ぶという事だ。
そこに見切りをつけるか、おとなしく従って同じ路線を歩むか。
歩み方で自分の位置づけを二分出来るはずなのだけど、まだまだ多くが「寄らば老木のかげ」状態ではある。



元高3番街
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