3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

NHK 漱石の三四郎を深読みする

2016-12-11 13:45:48 | 文学ノート
漱石没後100年記念企画なのか、NHKで三四郎を深読みしていた。
結構楽しめた。
場所和敬塾というのが謎だったし、小倉、島田、猪瀬、朝吹、それから、女優の鈴木杏

なんで女優いつもいれんだ?と思ったが鈴木杏はきらいではないので、まあいいか。
それにしても、帝大文系エリートの三四郎を語るには物足りない作家たちであった。
悪くないが、なんでまた、早稲田や外語なんだ?朝吹は慶応だったね。
よってたかってあれこれだべっていた。もっとスマートな作家を並べるわけにはいかなかったのだろうか?

美禰子の婚活という視点でみると確かに楽しめると思う三四郎。

雷鳥をめぐって、物理学者寺田虎彦や画家黒田清輝が登場。

最後は東大法学部に取られてしまって終わり。
みんな失恋。

という結末はわかる。

物理学者が好きだったかも。
でも、なかなか学者として一人前になりそうもないし、ブラコンの妹もいて邪魔するし、
芸大出の画家もいいけど・・・・。自由奔放すぎて安定性というところでちと不安。

三四郎はかわいいし将来有望かもしれないが、まだ、子供。
ということで、美禰子は待ち切れずに、親の進める東大法学部と結婚することにするのである。

美禰子は大塚クスオコとも重なるのは私だけか。

大塚クスオコ、漱石の思い人。これがかなりの美人であるが、
友人の文系男子、東大の教授になった友人に取られてしまった。
永遠の恋人、クスオコ。それから、門なんか読むとクスオコとの関係を発展させているように思え、漱石の妄想が広がっているように思える。

決断できない男の漱石は三四郎そのものか?
本当にいる周りの人間をいろいろミックスして登場させているところが面白い。

迷った羊、自律的に生きようとおもう女性は1000人に一人ぐらいはいるのだろう。
999匹の羊は羊飼いの言いなりになってみんなと同じ行動をとるが、1匹はそうではなく、自分の生き方を貫こうとする。が、社会がそれをゆるさないから、それに自らのジェンダーバイアスもあり、迷い子になってしまうってことなのかも。

野々宮が美禰子に送った大きなリボン、本郷3丁目の「かねやす」で買ったのだろうか?
本郷あたりを歩くと漱石の足音が聞こえてきそうである。
12月9日は漱石の命日。没後100年に改めて漱石の足跡をたどりたくなる。




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