3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

伊豆大島は高齢化社会の縮図である

2013-10-23 11:39:00 | 現代社会論
また、台風が来るようである。しかも、また、大型なのだそうだ。
警戒が必要だ。

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高齢者ら39人、島外避難へ=チャーター船で付添人と―台風27号警戒・伊豆大島
2013年10月23日(水)10:39

(時事通信)
 東京・伊豆大島を襲った土石流災害で、大島町は23日午後、台風27号の接近による二次災害の懸念が高まったとして、事前の避難を希望した高齢者ら39人をチャーターした高速船で島外に一時移す。当初、希望者は80人いたが、辞退などで半数近くに減り、午後に島を離れるのは付添人を含め計61人となる見通し。

 甚大な被害を出した土石流災害発生から同日で1週間。この日大島町は早朝から小雨交じりの風が吹き始め、川島理史町長は記者会見で「行方不明者の捜索に全力を尽くす」と話した。

 町によると、歩行が困難など避難時に支援を必要とする高齢者らは約540人。町が一時的な島外避難の意向を確認したところ、22日夜までに80人が希望したが、その後一部が辞退。医師が高速船での移動に耐えられないと判断したケースもあり、23日は39人が避難することになった。

 チャーター船は同日午後4時半ごろ港区の竹芝桟橋に着く予定。その後、都営住宅などの施設に移ってもらう。 


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伊豆大島、前回の台風で多数の死者がでて被害甚大だった。
次の台風に備え、町役場も東京都もやる気になったのか。

といっても、高齢者がすぐに避難するかというとそういうわけではない。
本人の意思を尊重すれば生命の危機に瀕するかもしれない。
かといって、強制するのはしのびない。

脳梗塞で身動きがとれない、避難所のようなところでは、生活できないから、このまま自宅にいたい、というのもよくわかる。
重篤な病気で手術をしたばかり、で、静かに自宅で療養したいのだ、とか。

役所や世間はこんなに一生懸命助けようとしているのに、どうして従わないんだと非難するかもしれないが、当事者になれば諸事情あって、そう簡単ではない。
まして、高齢ともなれば、思うようにならないことが多くて、若い者にはわからないこもあるものなのだ。

だからといって残った人たちを放置するわけにはいかない。
島の外に避難した人たちも、なれない都営住宅の生活なのだから不自由も多いだろう。

大島の話は、災害大国でかつ高齢化社会の我が国の実情をよく表していると思う。
災害弱者の大量発生、それが高齢化社会だ。年金や医療介護だけじゃない、災害時にどう高齢者の人たちを引き受けるか、そういう強固な社会を作る必要があるのだ。



コメント
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