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3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

ジェイン・オースティン 秘められた恋のDVDを観た:いつまでも忘れられない恋人ルフロイ

2013-09-13 20:36:59 | DVDノート
高慢と偏見のファンなのだが、ジェイン・オースティンの生涯を描いた映画があるというので、見てみた。
本当のところはわからない。
悲恋を経験したらしい。

関連文献を読むと、実際、ある男性と恋に落ちたらしい。が、その男性は財産がなく、ジェインも貧しい牧師館の娘だったから、その恋は成就することがなかったようである。
一生その人の思い出を胸にかき続けていたのだろうか。

彼女の作品の中の男性のどれかがその人なのだろう。
ミスター・ダーシーかウイッカムか。
ハンサムな軍人にほれ込んで駆け落ちをしてしまう女性・・これもどこかで自分を描いているのかもしれない。

ルフロイ、ハンサムである。
ジェインは本当にルフロイのような男性と出会ったのかもしれない。そして、駆け落ちをしかけたか、不発に終わったか、どちらにしてもしたかったのだろう。
しかし、それはできなかった。その情熱を作家活動に傾けたのだろう。

何年もして、彼女は一流の作家として名を上げる。皆が「みて、あれがジェインオースティンよ!」と話している。上り詰めたジェイン。
そこへ、20年前に別れた彼氏、ルフロイが「娘」をつれてやってくる。その娘の名はジェイン。泣ける。

ルフロイの母は情熱的な恋をして、財産のない男と結婚し、子だくさんで貧乏である。
ルフロイは叔父に頼っている。自由に結婚相手を選ぶことはできない立場。
ルフロイは叔父にジェインとの結婚を許してもらおうとするが、貧乏な行きおくれの作家志望の娘など!と、叔父の逆鱗に触れ、撃沈。

なら、駆け落ちと計画するが、不成功に終わる。

結局、ルフロイは叔父の言うとおりに故郷の資産家の娘と結婚し、豊かな暮らしを手に入れるのだった。

駆け落ちを途中であきらめ、ジェインがハンプシャーに帰っていくシーン。馬車の中からルフロイの姿を探すジェイン。ルフロイが追いかけてくるのではという小さな期待。しかし、彼は追いかけてはこなかった。馬車の小さな窓のなかにどんどん小さくなっていくルフロイの姿。彼との最後の別れのシーン。これが一番泣ける。
誰でも一度くらいは、恋人と悲しい別れを経験するものであろうから、万人がこのシーンに共感するのだろう。

女はたぶん待っていたのである。ルフロイが猛烈に追いかけてくることを。そうしたら、馬車から降りて、駆け寄り、今度こそ二人でやっていこうとおもったかもしれない。
しかし、男はそうはしなかった。ずるい奴。ここに男の狡さがみえてくる。

ジェインはルフロイと一緒になっていたら、作家として大成できなかったかもしれない。
いや、逆に、別の作品を残すことができたかもしれず、それなりに成功し、結局、財産を築けたかもしれないのだ。
ルフロイも真面目に勉強して優秀な弁護士になったかもしれない。

人生はいくつもの岐路に立たされるシーンがある。
最善の選択とおもっても最悪の人生になることもある。

生涯独身だったジェインオースティンにも、一生ものの情熱的な恋があったのだと思うと、なんだかうれしくなる。
それにしても、時代をこえて、いつの時代も恋に泣き苦しむのは女、ずるいのは男、なのかなあと思うのである。

20年ぶりに再会するシーンで歌われているのは、フィガロのアリア
Le nozze di Figaro (The Marriage of Figaro), opera, K. 492: Act lV. Recitativo & Aria: "Giunse alfin il momento...Deh vieni"
「とうとう嬉しい時が来た~恋人よここに」

ほんと、イギリス人って(BBC)、フィガロがすきなのね。高慢と偏見もフィガロだったし。

さっそく、モーツアルトアリア集を広げて歌ってみたりしている。
もう一曲、ルフロイとの舞踏会シーン、パーセルのAbdelazer, Z. T683: Hornpipe 、とても美しいバロック。
あれほど効果的に音楽がつかわれているのをみたことがないほどである。


ジェイン役の女優はアメリカ人らしい。彼女の英語の発音がきれいではなく、ミャーミャーした英語で、不人気。また、雰囲気も見かけも決してジェインらしさからは程遠く興ざめであったが、それ以外は実によかった。

私だったら、ウイリー氏を選ぶが・・・。ルフロイよりずっと誠実そうだから。恋愛は一瞬、結婚は一生、生活だからね。

それでは、ハンサムなルフロイの画像を!







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BBC版「高慢と偏見」のファンが幸せに浸りたかったら:ベート-ベンの アンダンテ・ファヴォリ 57

2013-08-29 15:43:47 | DVDノート
BBC版「高慢と偏見」に使われている音楽はいろいろあるが、もっとも効果的なのは、
エリザベスが弾く「恋とはどんなものかしら」でしょう。
フィガロをもってくるなんて、粋ですね。

さらに、そのあと、ダーシー氏の妹さんが弾くベート-ベンの アンダンテ・ファヴォリ へ長調 WoO 57

この音楽の効果的なことといったら!

ファンはこの音楽を聴いただけで、幸せな二人のシーンを思い起こし、こっちまで幸せになるというもの。
もし、幸せに浸りたかったら、ぜひ、このベートーベンをおききください。
とりあえず、私はブレンデルのものを聴いています。
で、楽譜を取り寄せたのでそのうち弾きたいと思います。
真面目に弾くととてもむずいのだが・・・。

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心に残る映画 1 時をかける少女1983

2013-08-27 15:49:48 | DVDノート
アトランダムに思いついたものからあげよう。「時をかける少女」

というか、偶然、「時をかける少女」1983年を観た。
もちろん、原田知世のもの。
原作をこえる日本映画。
以来、大林監督の作品は注目している。

尾道でのロケ、原田知世の初々しさよ。寡黙な深町君と幼馴染の五郎ちゃんに揺れる16歳。
だれでもある初恋の経験を香り豊かにタイムトラベルと絡めて美しく少しシュールに描いている。
いいなあ。ちなみに深町君がなりかわっている家の老夫婦は上原謙と入江たかこ。
音楽も抒情的でほんといい。

16歳の4月に戻りたいという衝動にかられる。
尾道ほど美しくなくても故郷の風景が思い出される作品。
そして、登場人物がみな礼儀正しく楚々としていてそこがなんともよい。

深町君は実は一家全員交通事故で亡くなったという悲惨な家の子どもという設定。
ありそうな話だ。というか、残された老夫婦にしてみれば、亡くなった息子夫婦と孫をいつまでも忘れられないのだろう。せめて、孫だけでも、時をかける少年、青年でもよいから、しばらくでいいから、やってきてほしいと願うものである。

古き良き時代60年代後半から70年代初頭にかけての学校がまだ教育の場としての学校という価値を持っていた時代の香り残る作品。
先生たちもどこかのどかで、善人。岸部一徳と根岸時枝だ。
学生たちもみな、がつがつぎらぎらしていない。

最後のところで薬学を勉強している吉山君のところに現れる深町君。
やっぱり吉山君に会いに来ちゃった深町君。
このふたりの恋の展開、五郎ちゃんも依然として独身で吉山君の近くに出没しているらしく、続きをだれもが見たいと思っている。

続篇のようなものもあるようだが、どれも陳腐である。

本当の続篇を観たいものである。

吉山君と深町君、そして五郎ちゃん、16歳のころのデジャヴ。
結局また同じ結末になるのだろうけれど、それで、見ているほうは満足するだろう。

それとも、いったん失った記憶を思い出し、吉山君と深町君は恋におちるが、また、記憶を失い、別れていく・・・。永遠に時の亡者になって、で、次に会うのは老年期編。

それにしても、この映画の作り方はいろいろな映画やドラマづくりに影響を及ぼしていると思う。
初めのところなど、冬のソナタの始まり方に似ていると思うのは私だけだろうか?三角関係で、突然姿を消してしまう主人公。
幼馴染よりなぞの転校生にひかれる主人公。

若くして亡くなった人が、実はタイムトラベラーで、いつか戻ってくるという妄想は、本当に悲しい別れをした人にのみ理解できる世界というものかもしれない。

原作よりはるかに映画のほうがよい。






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高慢と偏見 出版200年

2013-07-15 16:26:02 | DVDノート
高慢と偏見(BBC)版のファンは内外に相当いる。
you tubeをみるとどんどん出てくるので面白い。
にこにこ動画は日本語版を見ることができるので、楽しめる。(にこにこ動画は、コメントが面白すぎて笑ってしまいます!ぜひご視聴してみてください)

この小説は1813年。2013年が出版200年である。
NHKももう一度BSあたりでやってくれるとファンに喜ばれると思うがどうだろう。
「オースティンの世界ー高慢と偏見出版200年記念番組」とか。

1995年にコリンファース版がでたときから、20年近くたっているのだし、もう一度、流してくれてもいいかも。

それにしても不朽の名作である。

5人の姉妹と母親など登場人物はみな周りにいそうなタイプである。
それぞれの人物像がはっきりとリアルに描かれていて、秀逸である。

愚かな女、お人よしな女、毒舌な女、うるさくおしゃべり好きなバカ女、噂話ばかりしている女とか・・・などいろいろ出てきて、確かにいるいるという感じである。

男性もいそうである。
単細胞のお坊ちゃまとか、根暗で高学歴な良家のタカビーのお坊ちゃまとか、女たらしで賭け事大好きな放蕩息子。
慇懃無礼な聖職者。

結婚を巡ってもありそうな話である。
本人はよいが、親戚がひどくて引いてしまうとか。母親がうるさくて頭が痛くなるとか。
本人同志はすきあっているが、男の家が女の家柄が悪いのを理由に結婚に反対するとか、その逆とか。いろいろありそうである。

今はそれほど家族や親せきなど気にしなくなったのだろうが、それでも、お育ちの良い人たちはそのなかでお相手を探すものであり、結果として階層移動はないから、社会階層というのはけっこう強固である。ソーシャルネットワークは崩れない。親の学歴、職業と収入、本人の学歴と収入、職業、きょうだいの状況などで、ある程度階層は決定される。お金だけあっても成金はだめである。
それに、学歴が高くなければ駄目である。学歴が高く教養あふれていないと付き合えないということになる。話が合わないから。ストレス強すぎだからね。音楽、絵画、書道、古典文学、歴史・・あたりに造詣が深ければ問題ないということになる。

日本の場合、この物語を武士社会にあてはめてみるとわかりやすいかもしれない。
藩主のお家柄、家老、旗本、貧乏な下級武士・・・いろいろな階層があり、家柄としてつり合いがとれない家との結婚は許されなかった。ただし、いったん格上の家の婿養子になって、本人の所属階級の格を上げてから結婚するとか、そういうことはできたから、優秀な人材はそうして調達してきた。



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高慢と偏見 (BBC) コリン・ファース 版

2013-07-13 17:35:32 | DVDノート
高慢と偏見 コリン・ファース (出演)について、メモしておきたい。
さすがにBBCの作品なので、とても楽しめるDVDである。
日本語版は高いので、アマゾンUKでイギリス版を買った。英語の字幕をつければよくわかる。英語の勉強になるなあ。

コリンの声はとてもいい声でほれぼれするし、池に飛び込むシーンはワイルドでとてもよろしい。
放映されていたとき、日本でいうところのいわゆる銭湯に人がいない状態になったらしい。国民的小説のテレビとラマ化だから、みな楽しみにしていたのだろう。

コリンが飛び込んだ池には多くのファンが訪れるらしい。
イギリス人にもミーハーはいるのだ。

コリンのダーシーも結構素敵だ。
だんだん感情移入してしまう。
小説に準拠しているので、そこが大変よい。
だんだん、ダーシーとエリザベスの心が近づいていくのが見えるし、微妙な言い回しなどによって、小説をまるでよんでいるような気分になれる。

それにしても、内気で寡黙なダーシー、かわいくって、笑わせてあげたくなるのは私だけか?




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