さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

上田 蚕室造りの古民家改修工事 やっとお引渡しです。

2014年05月06日 | 現場7~上田市 蚕室造り民家の改修

上田市の蚕室造り古民家改修工事です。

3月下旬に

一足早く、お施主さんのご厚意により

ご苦労さん会にお招き頂きまして、

ほっと一息ついたところでしたが、

ほっとし過ぎて気が抜けた訳では

無かったのですけども

(なんだか言い訳じみていますがっ)

年度末から新年度にかけて

色々雑務があり

ようやく動けるようになった!

と気がつけば

もう4月が終わってしまう~

 

月日が流れるのが早すぎて

確か、お施主さんには

ゴールデンウィークに引っ越ししたいと

聞いていたので

こりゃーいけない!

  

 

我が事務所の人手不足は仕方ないとしても

消費税絡みの影響もあってなのか

職人さんの手配もままならず、

(しかし毎度のことでもあるような、、、)

   

ゴールデンウィーク目前にして

なーんとか

ギリギリ

建物内部の残工事とクリーニングを

辛うじて終え

5月1日から2日にかけて

お引き渡し&お引越しを

一応

済ませる事が出来ました

 

5月2日には

本当にギリギリで洗面のオーダーしていた鏡もつきまして

ようやく洗面コーナーが完成。

 

改修後 ↓ 

P1070143

 

改修前 ↓

P1120617

改修前はこのような脱衣場だった所を

洗面コーナーに。

この建材を剥ぎ取ると

想像していた通りの構造材が現れました。

構造材は真っ黒でしたが

状態が比較的良かったので

アク洗いまではぜず、

清掃の上、塗装を軽くかけて

綺麗にしました

 

2

既存天井がとても低いこともありましたので

新材には古色を施さず

木の色をそのまま活かし

明るくモダンな感じになりました

 

洗面コーナーに続いて

脱衣室があります。

Photo

脱衣室の可動棚。

このゾーンは計画段階から

奥様とあれこれ悩んだ所でしたが

最終的にはこのような形に落ち着きました

 

脱衣室。

P1070111

一応洗面器がついてますが

洗面器というよりは

多目的シンクとして使えるものを

つけています。

また、

洗濯にはお湯も使いたい

というご要望でしたので

お湯水が出る2ハンドル混合栓をつけてます。

 

そして、冬場や外出時など

お洗濯物をここに干したいということでしたので

手動昇降式ホスクリーンもつけました。

P1070104

水回りにも全て床暖房が入ってますので

冬のお洗濯物も良く乾くと思います

もし、これで寒い脱衣室ならば

洗濯物を干そうものなら

北面の外壁側で

間違いなく結露して

カビなどの原因になるでしょう。

 

実は、この脱衣室は漆喰塗りなのですが

施工時期が悪かったため

漆喰の乾きが悪く

カビっぽい状態になりました

慌ててカビを掃除機で吸い取り

できるだけ換気扇を回してもらって

最悪は漆喰の塗り直しを

お願いしようと思っていたところ、

床暖房が可動出来るようになると、

壁がきれいに乾きまして

心配していたカビや

壁の斑も無くなりました。

(良かった~!)

  

さて、5月2日には

お施主さんのお引っ越し作業と同時進行で

クリーニングも行われまして

2階のお部屋もすっかり綺麗になりました。

 

2階 改修前 ↓

(蚕室番号でいうと「三番」と呼ばれている部屋)

P1040759

 

改修後 ↓

P1070222

こちらの部屋にも床暖房入ってます。

エアコンは必要無いようにも思うのですが

念のため

エアコン用の電源も設置してあります。

 

照明器具がとても映えて

こちらのお部屋も明るくモダンな感じになりました。

 

お施主さんの旦那様は

古民家特有の「得体の知れぬ暗さ」に

子どもの頃から怖れていたそうです。

その印象を払拭するためも

旦那さまのご意向を受けて

今回は敢えて新材に古色で色調を整えることはせず、

 古材の「黒(焦げ茶)」は尊重し、

 新材の無垢の「白木の色」はそのまま活かし、

 壁は「漆喰の白」

という3色を基調として意匠をまとめました。

 

ですので、トイレも

床のタイルと手洗器は「黒」

壁は漆喰の「白」

腰板等の無垢の松板の「木の色」

という3色です。

P1050977

手洗いカウンターだけは

外材のパイン材で

杢目が荒く気になったので

柿渋をご提案して塗りました

 

勝手口も

床タイルは「黒」で

壁は漆喰の「白」

サッシの色も

お施主さんのご希望により「白」

P1070163

  

 

茶の間の薪ストーブ&炉台の玄昌石も「黒」ですしネ

P1040413

 

茶の間

Photo_2

古材や薪ストーブの「黒」

漆喰の「白」

床暖房対応のパイン無垢3層の床材の「木の色」

の3色。

ちなみに改修前の茶の間はこのようでした。

P1120635

既存の天井を撤去して

元々吹き抜けだった茶の間に戻した格好になりました。

  

北側の縁側も今回改修をしたのですが、、、

木部の色が、

 元々の古材の色と、

 昭和の改修時の塗装の色、

 そして今回の改修の白木の色

という木部の色だけで3色になってしまい、

あまりにも纏まりがなかったので

昭和の改修時の塗装を剥いで古色を施しました。

 

改修前の北縁側 ↓

P1040694

スミマセン

子連れ建築士のワタクシ、、、

私達が測量しているのを

真似しているうちの息子が写ってます、、、

(当時3歳か4歳だったのに今は9歳・・・)

 

改修後の北縁側 ↓

2

床を直したついでに床暖房も敷設し、

窓サッシも取り替え、

天井も断熱材を入れるため張り替え、

そうすると、古壁も気になってきて

工事途中で漆喰の塗り直しをご提案し、

結局は全部直すことになってしまった

北縁側でした。

 

さて、これで室内のお引き渡しは

一応、終えた訳でしたが、

まだ外回りの工事が残っています。。。

 

何故か板金屋さんが全然つかまらず

引き続き工事は続きますが、

 

とにかく

私共にお声がけして頂いてから

6年もの長きに渡り

辛抱して待って頂いていた

お施主さんのお母様に

ようやく新しい水回りを

使って頂けるようになって

本当に本当にお待たせしました!

という気持ちです

 

あともう少しですが

(と、ずっと言っていますが

最後まで頑張りたいと思います

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