さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

工事は続く、まだまだ続く?!

2014年08月24日 | 現場7~上田市 蚕室造り民家の改修

今年5月に一応お引き渡しが済んでいる

上田市の蚕室造りの古民家改修現場。

P1060989

改修後 台所

  

なのですが、

  

昨年くらいからずーっと

私共でいつもお願いしている板金屋さんが

つかまらない状況が続いておりまして、、、

外回りの工事が残っております

 

板金屋さん、

海野宿の当事務所の板金工事も

お願いしたところでして

お付き合いは長いです。

Dscf5968

(2006年 海野宿 屋根板金工事の様子)

 

 

古民家の改修工事では

複雑な部分を手加工してもらう関係で

できれば慣れた板金屋さんにお願いしたく、

まだ終わっていない上田の改修現場だけでなく

今年の大雪で被害が出た他の現場や

そして我が家の破損した雨樋も

修理をお願いしたいと考えてまして、、、

数ヶ月前からずーーっと連絡するも

なかなか連絡がつかず

見積もり依頼の書類を送付するも

梨の礫。。。

いよいよ最後の手段

うちの主人は仕事から帰ってくる社長さんを

待ち伏せする

という強行手段でもって

ようやく会って話をすることが出来たのが

先々月下旬の頃でした

   

お話を聞くところによれば

昨年は増税前の駆け込み需要の仕事で忙しく

更に追い打ちをかけるような

今年2月の記録的大雪

長野県内の被害も相当ありましたから

とてもとても忙しかったとの事。

  

いつもなら

お見積もりだけでも直ぐ出して頂けたのに

それすらも全く出てこないので

本当にどうしちゃったんだろう?

と心配だったのですが

 

大雪の影響で資材不足となり

なかなか材料が入ってはこない上に

待ち切れなかったお客さんに

工事をキャンセルされてしまうとかで

とても痛い思いをしたということでした

気持ちも凹んでいたようで

見積もりもやる気力が無くなってしまったとか。。。

    

いえいえ

私共に依頼して下さるお客様は

皆さん何年も待って工事を進めている

お施主さんばかりですから

(上田のお施主さんは足掛け6年にもなりますし

大丈夫ですよ!

と言っても

凹んでしまった気持ちは

なかなか元に戻らないのかもしれません

 

それでも今まで一緒にお仕事させてもらった職人さんですし、

お盆も明けたところですので

再度アプローチしたいと思ってます

  

という訳で、、、

(いつも言い訳なブログでスミマセン

  

上田の古民家改修工事、

残っている外回り工事がなかなか進まないので

取りあえず

いろいろ工事中に変更や追加もありましたし

お施主さんご自身も

何が未了工事で残っているのか

把握が出来なくなってきたので

一覧にしてまとめて欲しい

との依頼もあり

ここで一旦、工事の増額減額などの

途中精算の計算を取りまとめまして

お盆前に打合せをさせてもらいました

 

設計監理者として

一応、工事の増減については

大凡把握していたつもりでも

かなり細かい変更が幾つもありましたので

打合内容や工事写真等

全て整理をして計算してみると

思っていた以上に増額になっておりまして

焦ったのですが

 

お施主さんにその事をご説明すると

奥様はさらっと

だってこちらがお願いした事ですからね

と仰るじゃないですか。

 

これ、

なかなか普通に言えるセリフでは無いです!

 

買い物をするならば

追加したものに追加代金を払うのは

当たり前ではありますが、

 

建築では

追加工事や変更工事の増額に関しては

トラブルになりがちなところ。

 

しかし本来、

お施主さんときちんと打ち合わせしながら

その都度、承諾を得て進めていれば

トラブルに発展する事はそうはありません。

  

打ち合わせをしているのにも関わらず

揉める事になるのは

過去、何度か手痛い思いした案件に共通していたのは

依頼者契約者違う場合!

依頼者が娘で、支払いは親(契約者) とか、

依頼者が義父母で、支払いは息子(契約者) とか、

そんな案件で

最後、揉めるんですね。

何故、揉めるのか、

その最大の原因は

依頼者施主との間で

(私の経験事例ではすべて先方の親族間の事なんですけどね!)

打ち合わせ内容が共有されていない

事なのです。

 

ですから精算時になって 

増額を容認出来ない、

内容に納得できない

という事になりやすい・・・

で、最終的に

設計者や工事者にその責任を押し付けようとする。。。

 

ということが

経験上、最近分かってきたところでした

 

設計監理者として

施主側の親族皆さんに全ての説明責任があるのか無いのか

という問題がありますが

世帯を別にしている親族にまで

全て説明するのは現実的に難しい部分もあります。

ですから、

打ち合わせの窓口は一つにして頂くように

私はお施主さんにはお願いしています。

 

上田の古民家改修現場においては

改修中の古民家に暮らされているお母様、

そして別の借家に現在お住まいのお施主さんご夫妻(お施主さん)

という中で

皆さんが資金繰りの出来る立場の自立した世帯でしたので

私としては、お施主さんは実質3人という認識でした。

ですから3者のご意見、ご意向を汲んだ設計と工事を努めて参りました。

 

そして、

私が今まで手痛い思いをした案件と大きく異なっていたのは

打ち合わせ内容をきちんと共有するように

お施主さんご家族皆さん自身が努めていらっしゃったことです!

メールも同時配信するようにお施主さんからご依頼されましたし

80歳過ぎたお母様も私からのメールをきちんと確認されていて

凄いのです~

 

なので

今回の奥様の発言は当たり前であっても

ハッとさせられまして(良い意味で)

こんな当たり前なお言葉に

つい感激してしまう私も

相当病んでいるのかもしれません 

  

そんな病んでいる?私にお施主さんから

時折メールに嬉しいコメントが

旦那様、奥様の両方から

綴られてくる事もありまして

長かった設計期間~工事期間も

もう6年近くもなり

まだ終わってはいませんけども

本当にここまでお付き合い下さって

有り難い事だと心から思う次第なのです。

 

そんなお施主さんからの嬉しい一言

また引用させてもらおうと思います♪

-------------------------------------------------------- 

奥様より(今年の年賀状)

↓ ↓ ↓

栖風采さんにお願いして本当に良かった~~

と思ってます。あともうひとふんばり、、ですね。

そして次は(何年後?)

 

奥様より(引き渡し直後のメールより)

↓ ↓ ↓

連休中に子ども連れて2泊しましたが
キッチンや洗濯機への動線が短くてやっぱり使いやすい!と
感激しました。小物の引越しはまだまだですが
(子供相手なのでなかなか捗りません・・・)
改めて、茂木様方にリフォームをお願いして良かったと
思っております。

  

旦那様より(仮引き渡し前に頂いたのメール)

↓ ↓ ↓

なにやら夢のようです。
これも茂木さんや職人の皆さんのおかげです。
お蔭様で快適な年始が過ごせそうです。

旦那様より(お盆中に頂いたメール)

↓ ↓ ↓

PS) 白木の床は想像以上に快適です。

--------------------------------------------------------

とっても嬉しいです(嬉泣)

そしてまた次、

頑張ろうという気持ちになりますネ

 

そんなお施主さんからはよく

もう何年も待ったからなぁ(笑)

次、また茂木さんにお願いするとなれば

一体、何年先になるのかなぁ(笑)

とか

ついこの間には

未改修部分の蚕室を直すとすれば

どれくらい金額掛かりそうですか?

なーんて

もう次期の工事の話をしてみたりして

 

この大きな蚕室造りの古民家の改修、

まだまだ工事は続く、まだまだ続く?!

 

新築住宅のように

一回で全てが整う家づくりと

古民家の何代も続く家を改修しながら住み継ぐのと

家づくりの有り様は違いますが

私共が現役で頑張れる間は

古民家の行く末を見守りつつ

お施主さんとも長~くお付き合いさせて頂けますように努めていきたいです

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