京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

片岡鶴太郎展

2014-08-29 23:07:59 | ギャラリー
片岡鶴太郎さんは画業20周年の今年、還暦を迎え、記念が重なる年となりました  

  
  「還暦紅(かんれきくれない)」をテーマに還暦からの人生にさらに花を咲かせようという鶴太郎さんの
  強い想いが込めらた作品展です。紅は暮れないを懸けたシャレです。還暦は暮れない、と。

      
      紅のモチーフの一つが金魚。最新作が『金魚』(二曲屏風)チケットの屏風です。
      この金魚一匹を描くのに1時間かかるそうです。この二曲の屏風の中には何匹の
      金魚が泳ぎ回っているのでしょう!

        
        鶴太郎さんの描く魚は美しくてありえない色使いだけど、
        妙にその魚っぽい。

               
               破れとっくりは大事な恩師の作品。しみじみ酒が飲めそうです。

        
        こんな可愛い作品もあります。

        鶴太郎さんは39歳のときに後半の人生をどう生きるべきかを考えたという。その時
        藪の中の一輪の椿が目に留まり、こんな人の見ないところでも懸命に咲いて全うする
        椿に感動し、その椿を描いたのが絵の始まりという。

        人間は年を取る、体力が衰えてくることを感じる年になって、無駄に時間を過ごしては
        いけないと、つくづく感じる。人生を全うするなどという大した人間ではないけど、
        いい日々を重ねていきたいと思う。

        作品を世に残す人は懸命に生きた証があるけれど、私などはしょうがない、自分でよく
        やったよ!と認める暮らし方をしたいと思ったことでした。

        鶴太郎さんはまだ還暦、まだまだ先があるけれど、情熱を秘めた鋭い気持をひしと
        感じました。素晴らしい