京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

9月9日

2006-09-09 23:42:32 | 季節のことば
重陽(ちょうよう)の節句

「陽」は太陽のことで数字では奇数のこと。
重陽とは文字通り、奇数が重なっていることで、
数の極である9が重なった9月9日のことを意味します。

          

前日の8日に菊の花を真綿でおおって菊の香を移し、
9日の朝露を含んだこの真綿で体をぬぐうと若返ると
されていました。
特に女性は顔にあてて、若く美しい肌を願ったようです



これを「菊の被綿(きせわた)」といい、平安時代から行われていた、
宮中の優雅な年中行事です

  

九月九日は、暁がたより雨すこし降りて、
 菊の露もこちたく、覆ひたる綿などもいたく濡れ、
 移しの香も持てはやされて。……「枕草子」第七段より
 (明け方前から雨が少し降って、菊にもたっぷり露がおり、
  かぶせた綿もぐっしょり濡れて、移った菊の香りも
  大評判でしたよ)

          

近世になって、白い菊には黄色の真綿、黄色の菊には赤い綿、赤い菊には白い綿と
きまりがあったという記述が残されているそうです
その綿も京都御所に残っているそうで、びっくり

 

杉並区の大宮八幡宮では「菊の被綿」を再現し、八幡祭の18日まで展示しています
今日の良き日、結婚式も行われていました

          

この頃菊の花が咲くので、「菊の節句」ともいわれます。
宮中では菊の宴が催され、菊の花びらを浮かべた菊酒が酌み交わされました