第一生命ホールでおこなわれたローランド・オルガン・フェスティバルに行ってきました。
世界的オルガニストのヘクター・オリベラ氏の演奏は、今回始めて聴いたのですが、彼のテクニックはもちろん、一見オーソドックスとも感じられるレジストレーション設定が曲の経過とともに壮大なスケールの音楽へと変貌していくさまは、圧巻でした。一つ一つの音色はどれも、ごくごく当たり前のオーケストラの楽器の音〈全く電子的なものを感じさせない音…電子オルガンの世界では、これが意外に難しかったりするのですが)、そして人間味溢れるアーティキュレーション、ていねいな曲の構築、どれもが完璧に計算されているのに、それを全く感じさせずとても自然。そしてそのうえ、彼の愛嬌が演奏に巧みに盛り込まれ、飽きさせない。謙虚で、まっとうで、押し付けがましくなくて、でも明確な世界を持っていて。クラシックの演奏会でよく感じる「ほっとして、でもワクワクする感じ」を電子オルガンの演奏会でも感じることができ、なんだかとても嬉しくなりました。当たり前のことを当たり前に淡々とこなし、でもきちんとした意思や主張のある形に仕上げていくことこそ、一番難しいことかもしれません。そういうものに出会えたときの清々しさ、本当に素敵です。さて、これが自分の音楽に反映させていくことが出来れば申し分ないのですが・・・
(今回の演奏会レポート、月刊誌ムジカノーヴァの記事になります。来月発売号だったかしら?ぜひ、ご覧下さい!写真はホールのあるトリトンスクエアのイルミネーションです。)
世界的オルガニストのヘクター・オリベラ氏の演奏は、今回始めて聴いたのですが、彼のテクニックはもちろん、一見オーソドックスとも感じられるレジストレーション設定が曲の経過とともに壮大なスケールの音楽へと変貌していくさまは、圧巻でした。一つ一つの音色はどれも、ごくごく当たり前のオーケストラの楽器の音〈全く電子的なものを感じさせない音…電子オルガンの世界では、これが意外に難しかったりするのですが)、そして人間味溢れるアーティキュレーション、ていねいな曲の構築、どれもが完璧に計算されているのに、それを全く感じさせずとても自然。そしてそのうえ、彼の愛嬌が演奏に巧みに盛り込まれ、飽きさせない。謙虚で、まっとうで、押し付けがましくなくて、でも明確な世界を持っていて。クラシックの演奏会でよく感じる「ほっとして、でもワクワクする感じ」を電子オルガンの演奏会でも感じることができ、なんだかとても嬉しくなりました。当たり前のことを当たり前に淡々とこなし、でもきちんとした意思や主張のある形に仕上げていくことこそ、一番難しいことかもしれません。そういうものに出会えたときの清々しさ、本当に素敵です。さて、これが自分の音楽に反映させていくことが出来れば申し分ないのですが・・・
(今回の演奏会レポート、月刊誌ムジカノーヴァの記事になります。来月発売号だったかしら?ぜひ、ご覧下さい!写真はホールのあるトリトンスクエアのイルミネーションです。)