ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




上野図書館。台東区上野公園12。1987(昭和62)年4月18日

2000(平成12)年5月に、上野図書館から「国際子ども図書館」に替わって暫定的にオープンした明治期のルネサンス様式による建物。帝国図書館として1906(明治39)年に建設された。1947(昭和22)年12月に国立図書館と改称し、翌年6月開館。1949(昭和24)年4月からは新設の国立国会図書館の支部上野図書館となる。名称が長いので通称「上野図書館」だ。
明治39年に建てられたのは入り口を含めてそこから右側。鉄骨煉瓦造地下1階地上3階建。『日本近代建築総覧』では設計者は、久留正道(1855-1914)真水英夫(1866-1938)他、施工は(文部省営繕組織の)直営。久留と真水については『国際子ども図書館』の『…について>建物の紹介>100周年記念展示会』の「建築家の記録」に解説されていて、岡田時太郎の名前もある。日露戦争のため予算がつかず、中庭のあるロの字形平面のうち東の部分のみの竣工だった。昭和4年に入り口より左の部分がRC造で増築された。



上野図書館裏側。1987(昭和62)年4月4日

現在はテラスなどが新設されて、裏側からは帝国図書館だった外観は見られない。下の写真で左の7・8階建てのビルのように見えるのは昭和26・27年に増築された書庫。1996(平成8)年に解体された。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )