久しぶりの投稿になります。
ブラウザを IEからクロームに変えたこともあり、なかなかパソコンが思うように動いてくれない(汗)
6月は、週に1回のペースで計4回講演があり、それも毎回異なるテーマだったので、準備が大変だった。
でも試練の4番勝負も、あと1回を残すのみ。
気を抜かないで頑張ろう。
先週残念だったのは、やはりワールドカップ。
一人少ないギリシャに勝てなかった原因については、専門家を含め語りつくされているので、多くを言うつもりはない。
ただ、最終戦に向けては、ゴールが見えたらひたすら貪欲にシュートを狙ってほしい。
「そこに山があるから登る」というシンプルな考えでいいじゃないか。
それと、4年かけて築き上げたスタイルは変えないでほしい。
自分たちのこのスタイルで負けたら仕方がない、というくらいハードな練習をしてきたはず。
混沌とした状況で頼りになるのは、やはり「型」だと思う。
今日一日休養に当てて、充電したこともいいだろう。
泣いても笑ってもGL最後の試合。後悔しないように頑張ってください。
ブラジルも日本も、今の季節は湿度が高い。
このじめじめした気候が得意な人はあまりいないと思うが、私も大の苦手。
得体のしれない息苦しさのせいで、それが体調にも影響してくるのだ。
そんな中、不愉快なじめじめ感を、暫し忘れさせてくれるような爽やかな音楽を聴いた。
ビゼーのピアノ作品集。
ビゼーといえば、何と言ってもカルメン。
あとは、「アルルの女」や「美しきパースの娘」といった劇音楽をオーケストラ用にアレンジした組曲。
そして、私の大のお気に入りである交響曲。それと声楽の好きな人には、「真珠採りのタンゴ」のオリジナルであるオペラも含まれるだろうか・・・。
でも、よく聴かれるのは、だいたいこのくらいまでだろう。
ピアノ曲は、私自身あまり聴いたことがない。
今回、金田(かなた)さんのアルバムを聴きながら、昔、グールドの演奏でビゼーの変奏曲を聴いたことを、ようやく思い出した。
まことにお恥ずかしい次第だ。
金田さんの弾くビゼーは、アレンジ物もピアノのオリジナル作品も、いずれも 実に爽やかな音楽だった。
ビゼーは、リストが認めるほどのピアノの名手だったらしい。
カルメン組曲のピアノ版と聞いて、私は管弦楽作品に負けじと華麗で派手な方向の音楽かと勝手に想像していたが、さすがにピアノの名手だけあって誠に理に叶ったアレンジだ。
音の数が少ないことを逆手にとって、見事な音楽に仕上げている。
金田さんの演奏も、力まず真摯に向かい合っていて実に気持ちのいい演奏。
私がとくに気に入ったのは、冒頭の夜想曲ニ長調。30歳の時の作品だそうで、揺れ動く心理状態を瑞々しく歌い上げていて、思わず引き込まれる。
それと、あまりに有名な「アルルの女」第2組曲のメヌエットも秀逸。
このメヌエットは「アルルの女」に含まれる音楽ではなく、「美しきパースの娘」の楽曲というのはよく知られているが、ピアノで弾かれたこのメヌエットのピュアな美しさは、何物にも代えがたい。
また、このアルバムには1曲だけ異質な音楽が含まれている。
演奏会用半音階的変奏曲だ。
この曲を初めて聞いたのは、先述のグールドのアルバムだが、そのとき「これが本当にビゼーの音楽か?」という強い思いにかられたことを覚えている。
グールドの演奏では、半音階でゆっくり上昇するバスに導かれて、驚くほどの緊張感を内包しながら音楽がさまざまな変化を見せていた。
だからこそ、途中で長調に転じた箇所が、砂漠のオアシスの畔に咲く花一輪という風情で、実に印象的だった。
金田さんの演奏は、さすがにグールドほどの緊張感と奈落の底に突き落とされるような切迫感はない。
その代り、よりひたむきで真っ直ぐな印象を与えてくれる。そして、息苦しくないだけ、私はいっそう音楽そのものの魅力を味わうことができた。
中間部のオアシスの美しさも特筆ものだ。
この変奏曲が、やはりアルバムのメインだった。
単に爽やかさだけではない素晴らしい感動を与えてもらったことに感謝です。
ビゼー:ピアノ作品集
<曲目>
1. 夜想曲ニ長調
2. 『カルメン』組曲
3. 海洋画
4. 演奏会用半音階的変奏曲
5. 3つの音楽的素描
6. 『アルルの女』第1組曲(ビゼー編曲)
7. 『アルルの女』第2組曲
<演奏> 金田 仁美(ピアノ)
<録音> 2014年4月24日
<録音場所>大阪・吹田 メイシアター 中ホール
以前、エディット・マティス様の公開講座の折に投稿させていただいていました、神戸の ミルテの花と申します。
この10月にアマチュアオーケストラのピアノのソリストとしてモーツァルトピアノコンチェルト26番戴冠式を弾く事になり演奏に悩んでいます毎日で、勉強になるかとCDで色々な演奏を聴くたびに、解釈の違いに益々悩んでおります。
特に2楽章の原譜には右手の楽譜しかなく、シンプルがモーツアルトには一番美しいのだと思いますが、その音作りが一番難しいです。
お気に入っていらっしゃる演奏家 また演奏の音の出し方など お聴きになる立場で、良いお耳をお持ちでいらっしいますETUDE様 お忙しいところ恐縮ですが、ご助言いただけませんでしょうか?
ミルテの花様、お変わりございませんか。
マティスさんの公開レッスンの件では、素敵な感想を聴かせていただき、本当にありがとうございました。
私も翌年、幸運にも東京でマティスさんの公開レッスンを聴くことができました。
あのレッスンのことは、一生の宝物だと思って、今でも心の中で大切にしております。
「戴冠式」演奏されるのですか?
素晴らしいなぁ。
このコンチェルト、時として、モーツァルトらしいひらめきがないとか浅いとか言われて、とても残念に思っていました。
とても魅力的な曲ですよね。
私がずっと大切に聴きつづけてきたのはカサドシュがセルと組んだ演奏です。
でも、いま1枚と言われたら、迷うことなくグルダがアーノンクールと入れた演奏を選びます。
あのグルダが、装飾を極力抑えながら真摯にこの曲に取り組んでいます。
またアーノンクールの指揮が素晴らしい。
あらゆるモーツァルトのディスクの中でも飛び切りの名盤だと思っています。
この曲は色々飾りたくなると思いますが、やりすぎた瞬間に急速に魅力が覚めてしまう怖いところがあるのではないでしょうか。
生意気なことを書いて、申し訳ありません。
10月のコンサート、素晴らしいコンサートになることを、心よりお祈りしています。
大切にお聴きになっている演奏を教えていただきまして恐縮しております。
不勉強の私はお勧めの2つの演奏を聴きそびれておりました。
さっそく取り寄せまして聴くことができるのが楽しみです。
今まで6人の方の演奏を聴いたのですが、技術的なことでなく私が求めているモーツアルトの音ではなくスッと馴染めないところがあったりしていました。
たった1つの装飾音をいれられただけで え! って思いそこでモーツアルトのイメージが突然きられてしまいました。
マティス女子にお会いになられたとのこと、よかったですね。
その時のお気持ちは私にもわかるような気がいたします。
私も1度だけでしたが、神戸でのお姿お声に、今もその折の感じた思いは、大切な真珠のような暖かいイメージとしても持ち続けております。
大好きなモーツアルトの戴冠式 私なりに楽しみつつ頑張ってまいります。
イメージに、マティス女子のケルビーニとスザンナを意識しメロディーを口ずさみつつ弾いていきたいと思っております。
本当に有難うございました。