今日はショックな出来事がありました。
久しぶりにカラヤンのパルシファルが聴きたくてCDを取り出そうとしたところ、ケースの中に入っていたディスク保護用(?)のスポンジが、経年変化でべったりCDに張り付いているではありませんか。4枚組のCD全部に対して見事なまでにぼろぼろになって張り付いてくれています。必死になってブラシやカメラ用のブロアーブラシを使ってリカバーしようとしましたが、CDの表面の塗装部分にも侵食しているようで、残念ながら諦めざるをえませんでした。
(Oh My God !)
このスポンジ問題は以前から私も知っていて、枚数組やボックスのCDはそのときにチェックして、スポンジがあればすべて外したつもりだったのですが、見落としていたディスクがあったようです。
今回のパルシファルはまさにそれでした。
さっそく他のCDも再チェックしてみましたが、クライバーの「椿姫」「こうもり」、ヨッフムのブルックナーの宗教曲集、クーベリックの「魔弾の射手」あたりがやられていました。ほかにもルビンシュタインのショパン全集等20組くらいがスポンジが入ったままになっていましたが、これらはラーキーなことにセーフでした。
前回気がついたときに全部チェックしたつもりだったのですが、いったい何をしてたんだろう。
上記のやられたCDたちは、必死の思いで蘇生術を施し、ヨッフムとクーベリックと「こうもり」は何とか聴けるようにはなりましたが、「椿姫」は症状が重く「パルシファル」とともに息を引きとってしまいました。
みなさまもくれぐれもお気をつけ下さい。
とくに古い枚数組のアルバムが危険ですぞ!
さて、気を取り直して、BS放送を録画していたアラン・ギルバート指揮 北ドイツ放送交響楽団の来日公演をじっくり観ることにしました。
全体として素晴らしい演奏でした。とくに印象に残ったのが、リベラ33さんもお書きになっていた庄司紗矢香さんをソロに迎えたブラームスのバイオリンコンチェルト。
庄司さんのソロが何といっても見事!凄い集中力と、抜群のテクニック。それに美しい音を駆使したカンタービレも素晴らしいのひとこと。さすがにパガニーニコンクールの覇者だけのことはありますね。
キラ星のように逸材がそろう日本人バイオリストの中でも、もっとも大きな可能性を秘めた人だと痛感しました。
ブラームスのコンチェルトというと、たいていは難しい顔をして弾きはじめるものですが、 庄司さんは登場した時から余裕すら感じさせるほどの落ち着きぶり。そしてソロが始まると、場の雰囲気が一変します。
歌わせるところは十分歌い、ブラームスの音楽特有のうねりもまったく不足しません。第1楽章終了後に、指揮者のギルバートのほうをみてにっこり微笑んだ表情が、会心の演奏だったことを良くあらわしています。
第2楽章は、息の長いフレージングとカンタービレにうっとりするばかり。
第3楽章に入るところで、指揮者と呼吸を合わせながら、大きく息を吸い込んで一気にアレグロへ。「音楽する」ことの喜びを感じさせてくれる素晴らしい演奏でした。
ヒラリー・ハーンのよきライバルになってほしいと願うばかりです。
彼女からますます目が離せなくなりました。
P.S
NHK音楽祭は、年々内容が充実してきたように感じます。
ずっとBSでの鑑賞ばかりでしたが、来年は実演にも行ってみようかな。
NHK音楽祭2005
<録音日時等> 2005年12月10日, NHKホール
<曲目>
■ブラームス:バイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
■R.シュトラウス:交響詩「ドン・フアン」 作品20
■R.シュトラウス:「ばらの騎士」 組曲
<演奏者>
■指 揮:アラン・ギルバート
■管弦楽:北ドイツ放送交響楽団
■バイオリン独奏:庄司 紗矢香
久しぶりにカラヤンのパルシファルが聴きたくてCDを取り出そうとしたところ、ケースの中に入っていたディスク保護用(?)のスポンジが、経年変化でべったりCDに張り付いているではありませんか。4枚組のCD全部に対して見事なまでにぼろぼろになって張り付いてくれています。必死になってブラシやカメラ用のブロアーブラシを使ってリカバーしようとしましたが、CDの表面の塗装部分にも侵食しているようで、残念ながら諦めざるをえませんでした。
(Oh My God !)
このスポンジ問題は以前から私も知っていて、枚数組やボックスのCDはそのときにチェックして、スポンジがあればすべて外したつもりだったのですが、見落としていたディスクがあったようです。
今回のパルシファルはまさにそれでした。
さっそく他のCDも再チェックしてみましたが、クライバーの「椿姫」「こうもり」、ヨッフムのブルックナーの宗教曲集、クーベリックの「魔弾の射手」あたりがやられていました。ほかにもルビンシュタインのショパン全集等20組くらいがスポンジが入ったままになっていましたが、これらはラーキーなことにセーフでした。
前回気がついたときに全部チェックしたつもりだったのですが、いったい何をしてたんだろう。
上記のやられたCDたちは、必死の思いで蘇生術を施し、ヨッフムとクーベリックと「こうもり」は何とか聴けるようにはなりましたが、「椿姫」は症状が重く「パルシファル」とともに息を引きとってしまいました。
みなさまもくれぐれもお気をつけ下さい。
とくに古い枚数組のアルバムが危険ですぞ!
さて、気を取り直して、BS放送を録画していたアラン・ギルバート指揮 北ドイツ放送交響楽団の来日公演をじっくり観ることにしました。
全体として素晴らしい演奏でした。とくに印象に残ったのが、リベラ33さんもお書きになっていた庄司紗矢香さんをソロに迎えたブラームスのバイオリンコンチェルト。
庄司さんのソロが何といっても見事!凄い集中力と、抜群のテクニック。それに美しい音を駆使したカンタービレも素晴らしいのひとこと。さすがにパガニーニコンクールの覇者だけのことはありますね。
キラ星のように逸材がそろう日本人バイオリストの中でも、もっとも大きな可能性を秘めた人だと痛感しました。
ブラームスのコンチェルトというと、たいていは難しい顔をして弾きはじめるものですが、 庄司さんは登場した時から余裕すら感じさせるほどの落ち着きぶり。そしてソロが始まると、場の雰囲気が一変します。
歌わせるところは十分歌い、ブラームスの音楽特有のうねりもまったく不足しません。第1楽章終了後に、指揮者のギルバートのほうをみてにっこり微笑んだ表情が、会心の演奏だったことを良くあらわしています。
第2楽章は、息の長いフレージングとカンタービレにうっとりするばかり。
第3楽章に入るところで、指揮者と呼吸を合わせながら、大きく息を吸い込んで一気にアレグロへ。「音楽する」ことの喜びを感じさせてくれる素晴らしい演奏でした。
ヒラリー・ハーンのよきライバルになってほしいと願うばかりです。
彼女からますます目が離せなくなりました。
P.S
NHK音楽祭は、年々内容が充実してきたように感じます。
ずっとBSでの鑑賞ばかりでしたが、来年は実演にも行ってみようかな。
NHK音楽祭2005
<録音日時等> 2005年12月10日, NHKホール
<曲目>
■ブラームス:バイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
■R.シュトラウス:交響詩「ドン・フアン」 作品20
■R.シュトラウス:「ばらの騎士」 組曲
<演奏者>
■指 揮:アラン・ギルバート
■管弦楽:北ドイツ放送交響楽団
■バイオリン独奏:庄司 紗矢香
ところで庄治さんのブラームスは本当に素晴らしかったですね。僕は同じプロの大阪公演に行けたのですが、メインがR・シュトラウスだったので敬遠してしまいました・・・。R・シュトラウス苦手なんです。最近の東京のコンサートの充実振りはすごいですねぇ。少しは関西にも来てほしい。。。
romaniさんがおっしゃる通り、先生の言うことにきちんと従って早く病院から出てこられるようにしたいと思います。寒いですが、romaniさんもお体にはお気をつけ下さいね。では、よいお年を(^^
すでに変質していたのもありましたが、幸いにしてCD本体への被害はありませんでした。
ショックですよねえ。
このスポンジ、軽量の電気製品の緩衝材としても使われていますが、大事に箱詰めして保管してたDAT用のマイクがバラけたスポンジの粉まみれになってしまったことがありました。
北ドイツ放送響、録画してありますがまだ観てません。楽しみです。
庄司さんは、一度だけシャイーとの共演を地元で聴きましたが、本当に素晴らしかったです。
まだ少女の面影でしたけど・・・。
いつもありがとうございます。
記事ではさらっと書きましたが、悔しくて悔しくて・・・。
でも、「この件はすでに知っていて、なおかつ対応もしたつもりだったにもかかわらず対応しそこなった」だけにショックは大きいです。
でも、何とか庄司さんの演奏を録画で観て、元気が出てきました。
一緒に私設応援団を結成しましょうね。(公式ファンクラブはあるようですが・・・)
こんにちは。
コメントいただきありがとうございます。
スポンジ事件は、ほんとショックでした。でもCDに傷をつけまいと考えて、スポンジを入れたはずですから、あまり文句を言えませんねえ。
悔しいけど、自分の責任が半分以上と割り切りました。
庄司さん、素晴らしい才能をもった人ですねぇ。
以前彼女が10代のときのテレビのインタビューでも、ほんとしっかり受け答えをしていて、驚きました。
適当に充電期間を取りながら、さらに大きく育ってくれることを願うだけです。
いつか、彼女のバッハの無伴奏全曲を聴きたいものです。
ご丁寧にありがとうございます。
でも本当に大事にしてくださいね。
退院するまでは、blogも忘れて優等生でいてください。
退院されたら、また音楽のことを熱っぽく語りましょう。
カラヤンの新ベートーヴェン全集、カルメン、ジュリーニのトロヴァトーレ、バーンスタインのシューマン全集など、何枚か被害に遭い、おシャカになりました。いやぁ勿体ない。
当時CDは高価でしたので、スポンジを入れて痛まぬようとの心配りがかえってって仇になるとは・・・
あ、庄司紗矢香のブラームスは録画しっぱなしでまだ聴いていません。スミマセン、これはコメントなしです
ところで、romaniさん、今年はありがとうございました。ギターから出発して、様々な音楽を楽しんでいらっしゃって、うらやましく思うと同時に、感心致します。ギターの狭い世界がいやで、私はピアノを弾き始めました。ギターはもう弾きません。でもromaniさんはまだギターを弾かれる。
来年もよろしくお願い致します。
こんにちは。
レスが遅くなり申し訳ありません。
たかがスポンジなのですが、やっぱり大切にしてきたCDだけにとても残念です。
先ほどあらたにグルダの平均律全曲がやられていることを発見しました。別のスペースにあるアルバムをチェックしもれていたんです。
この調子だと、まだあるかもしれません。
ポパイならきっと、「オー 何てこったい!」といいたくなる心境です。
こんにちは。
いつもありがとうございます。
>庄司さん、諏訪内さん、五嶋さんこのお三方が日本の、いや世界のヴァイオリンを牽引して欲しいですね
まったく同感です。それだけの実力を持っている人たちだと思います。ただ、私の本音としてはここに渡辺玲子さんも入れてもらうと一層嬉しいのですが・・・。(笑)
私はピアノは弾けませんが、大好きです。そんな意味からcalafさんがうらやましいです。
音楽って文字通り音を楽しむわけですから、何でも聴きたいし観たい。一瞬の感動のために生の音にも触れていたいし、できれば自分でも音を出してみたい。
来年もそんな気持ちで音楽に接していきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。