セアカコケグモに関するニュースは、時折、降って湧いたように出てきてはす~っと消えて行く。
最初にでたのはもう20年ほど前で、それが絶滅したわけではなく、その間も日本での外来種として北海道を除くほぼ全土で生息し続けてきた。しかもである、騒がれる割に死者はもちろん、とくに重篤な怪我人もでてはいない。ようするにムカデのようなものでしかない。
それなのに時折、間欠的にニュースになる。私の記憶ではこれまで三度ほどニュースとして登場している。
これは立証できない仮説ではあるが、どうやらそそれらは外国人や在日排斥の動きと無意識のうちにも通底しているのではないかと思われる。
20年ほど前、最初にニュースになった折は、外国人労働者がこの国で増え始め、それに対する不安がやや扇動気味に語られた時期であった。
いずれにしても、ムカデが見つかってもニュースにならないのに、すでにある程度定住しているこの虫が現れるとNHKをはじめ各メディアがさも危険そうに報じるのは理解できない。
http://www.asahi.com/articles/ASGB45K25GB4ULBJ00D.html
また、同じようにデング熱についての報道機関や役所の対応にもなにやら釈然としないものを感じています。
ある知人の勤める会社はバングラディッシュに工場を持っていて、中堅社員は年に二度ほど1ヶ月くらい滞在して現地の人々と働いてきます。するとほとんどの人がデング熱にかかって帰国しています。冗談に「デング熱にかかって一人前」とも話していました。それも10年以上前からです。
一部の日本人の不安や自信喪失が自分達と異なる「そと」を見つけ出しては驚こうとしているかのようです。そんな人にはホラ話でもしてあげると安心するかもしれませんね。
デング熱も従前からそんなに一般化しているとは知りませんでした。
セアカゴケグモについては、不意に浮上したかと思うと、どんな解決を見たかもないままにスーッと消え去るニュースとして過去3度ほどあったように思います。
おっしゃっている「一部の日本人の不安や自信喪失が自分達と異なる《そと》を見つけ出しては驚こうとしているかのようです。」は言い得て妙ですね。
悪や劣化したものとしての《そと》を発見してみては自分たちの不安や自信の無さを相対的に鎮めようとする方法だと思うのですが、これがさらに進むと(一部ではもうそうなっていますが)、悪いのは奴らだ、奴らをやっつけろ、ということになるようで、それが怖いですね。