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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

【開花宣言とアンチャンの想い出】

2008-03-15 02:46:29 | よしなしごと
 わが家の庭の桜の開花宣言です。
 写真は12日を起点に13日、14日の順に開花を追ったものです。
 13、14日は少しアングルは変わりますが同じ枝です。
 15日は、折からの晴天でどんどん花が増えています。

 この桜、例年、ソメイヨシノより二週間ほど先行して花を付けます。
 多分、佐藤錦の系統だと思うのですが、ソメイヨシノなどよりはるかに大きく美味しい実を付けます。
 むろん、本場の栽培ものにはかないませんが。

 
      3月12日 膨らんだつぼみの裂け目に白いものが

 毎年書いていますので重複しますが、手に入れたのは私が店をやっていた頃の地回りのアンチャンからです。
 もう30年近く前になる年末のことです。いろいろごちゃごちゃ植えた盆栽のようなものをもってきて「買ってくれ」といいます。値段は一万円だというし、みすみすその筋の資金源になるのもいやでしたから断りました。

 そしたら、年が明けてからまたやってきて、「大将、3,000円にするから買ってくれ。原価やで」といいます。売れ残りの処分です。
 原価は幾分怪しいのですが、今度は買ってやりました。
 実はそのアンチャン、私の店の常連客でもあったのです。
 人なつっこいアンチャンで、故郷から妹が出てきたといって連れてきたりしました。
 「どうだ、可愛いだろう」
 と、自慢するので、
 「変なとこへ妹を売り飛ばすなよ」
 と、いってやったら、
 「そんなことするはずないわいッ」
 と、真剣に怒っていました。

 
         3月13日 ウ~ン、もうはち切れそう

 さて、買ってしまったキッチュな盆栽風のものですが、私にはその辺の趣味がないので、ばらして狭い庭に植えたり、鉢に植えたりしました。
 このサクランボのなる木もその片割れです。
 その折りのもので、今も健在なのは、秋口にまっ赤に紅葉する南天、それに万両(これはかなり増えました)などです。

 ところで、そのアンチャンのところは、地元の中小か零細企業のような組だったのですが、しばらくして、関西に本社がある大規模チェーン組織の全国制覇の波に押され、瞬く間に蹴散らされてしまいました。

 彼の組も結構抵抗し、相手の事務所へはじきをぶち込んだりもしたのですが、その報復の方がはるかに凄まじく、死者を出すなどしました。結果としては一応形だけは手打ちということでしたが、実際には無条件全面降伏で、アンチャンの組は解散したのでした。

 
           3月14日 ハ~イ 咲きました!

 幸い、そのアンチャンは死傷者の中にはおらず、敗戦の後は土建業か何かに従事して足を洗ったというのを風の便りに聞きました。

 そうした浮き世の栄枯盛衰とは関わりなく花を付けた桜、今年は花の数が多いのでサクランボは豊作かも知れません。
 サクランボの実は、娘が勤める学童保育所の子どもたちのおやつになる予定です。

 
            3月15日 少し幻想的に
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