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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

季節の通り道と伊勢湾台風と脱線

2008-09-26 17:04:13 | よしなしごと
 暑さ寒さも彼岸まではどうやら今年も当たったようで、朝夕の涼しさはうっかりしていると身震いするほどだ。
 昨夜の集まりには長袖のシャツで出かけた。

 季節感というのはむろん時間の節目で、それ以前とそれ以後とを比較して私たちはなくなったものや新たに現れたりするものを知る。その生成消滅こそが時間そのものといえる。

    

 雨に叩かれてぎんなんが散乱している。
 一つ一つは愛嬌があって可愛いが、手に取るとえもいわれぬ匂いがする。

 

 4月の29日にコノテガシワ(児手柏)に目だたぬが可愛い花が付いているのを日記に載せた。

 

 その同じ樹に、異様なものがくっついている。
 はじめはカマキリなど昆虫の卵かと思った。
 しかしよく見るとどうやらこの樹の実らしい。
 面白い格好をしている。

    

 花嫁からもらった花を飾った。
 室内が明るくなった。
 いつまでも咲き続けて欲しいと思うがそれは無理な相談であろう。

    

 とってつけたようだが、今日は伊勢湾台風から49年目だということである。
 前日から私は、旧六連隊の兵舎跡である学生会館で寝ていた。
 そんなにひどい風だとは思わなかった。
 市役所前で風に叩きつけられた雀の死骸が無数に散乱しているのを見て、これはえらいことだと始めて実感した。

 今ほど情報の伝達が早くなかった時代である。
 それにしても旧六連隊の兵舎は頑強であった。
 お上の建物は皆そうだったのだろう。
 官尊民卑の象徴のようですらあった。

 まあ、今でもその辺は変わらないのだろうが。

 

 大久保利通以来五代続く政治家の末裔が、ついに頂点に登り詰めた。
 私のように、家系図すらろくにない由緒正しい庶民のことをどこまで分かってもらえるのだろうか。

 どうやら季節の通り道は脱線気味である。



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1 コメント

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Unknown (さんこ)
2008-09-26 23:20:15
あれから、49年なのですね。台風の被害が明らかになってゆくに連れ、ぐんと冷え込んで、季節が音を立てて、ぎーと晩秋に向ったように感じたことを、覚えています。研究室の書物が雨漏りで、急いで、本をお日様に当てる作業を、助手のHさんにやらされたことが、思い出されます。あの日から、長い間、救援活動で、授業がありませんでしたね。遠い昔のお話です。
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