六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

映画の蘇生と花鳥風月

2008-04-08 02:27:46 | よしなしごと
 前回の日記に対し、ここでも幾つかのコメントをいただきました。
 また、別のところへ載せたほぼ同文のものについても、それへの賛意が多かった一方、あたかも私が、事実無根の嘘を振りまいているかのようなコメントもいただきました。

 私の見解には他意はありません。
 映画を通常の環境の中でちゃんと見たい、それだけです。
 その上で、その内容について論議をすればいいことで、予め上映を封印する動きに反対だということです。

     
   まずは花筏。これは一昨日。昨日の雨で一段と散ったことでしょう。

 先の私の日記に対しての反論は以下のようです。
 1)そうした妨害工作などはなかったのではないか
 2)シネマテーク側の被害妄想による過剰防衛ではないか
 3)興行成績を上げるためのやらせのパフォーマンスではないか

 
    これはエンドウ豆の花です。なかなか優雅でたおやかですね。
 
 これは事実を見ない曲解か、ためにする言説のように思います。
 上映決定後、シネマテークに対し抗議や無言、罵倒などの電話があったことは事実で、さらに二人(日本会議のメンバーと他の組織のメンバー)の抗議のための来訪のなかで、上映強行の場合には抗議活動の強化が言明れたことも事実です。
 また、警察の方から、法に基づく規制は行うものの、上階がアパートで24時間出入り自由というロケーションからいって不測の事態に備えることは困難だといわれたのも事実です。
 これらを勘案するに、上映強行の場合には、入場者、ビルの住人、館のスタッフへの安全が確保しがたいとした判断は、決して被害妄想ではなく、ましてや営業用のパフォーマンスではなかったことは確実です。

 
           これ何だか分かりますか。
 
 繰り返しになりますが、この問題を「左右の政治対決」などに位置づけるのではなく、作られた映画を私たちは普通に観ることが出来るのでなければならないという原則に立ち、通常の穏やかな条件で観ることができるよう、配給元はじめ館側の一掃の尽力を望むものです。

 
       もっと近寄ってみると、そうです、アケビの花なのです。

 社会問題化してしまったせいか、全国で20を越える館が上映を希望しているそうです。
 当初予定していた館は、いまのところ大阪のナナゲイ以外はすべて中止または延期になってしまったのですが、しきり直しという形で、今一度上映への態勢が整えられそうな条件が出てきました。
 名古屋シネマテークも、近々、突出した形でなく上映できるのではないかと期待しています。

 
   これは名前がよく分からなかったのですが、必死で(大げさな!)
   調べた結果分かりました。ハナズオウ(花蘇芳)というのだそうです。

 話が堅くなり、いささか疲れていますので、写真の方は「花鳥風月」へ逃避することに致しました。





コメント (9)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画を殺すのは誰だ! | トップ | 桜が終わった?嘘だろ? »
最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (sannko)
2008-04-08 09:13:39
辛い毎日だったことでしょう。花に慰められても、逃避ではありませんよ。六さんに、倒れられては大変だから、時には、深呼吸をして、花からも緑からも、英気をもらって下さい。ハナスオウは、知っていましたが、美しい紫のアジサイみたいなのが、アケビの花だなんて!

  少しでも、可能性が出てきたことを、喜び、何とかしたいと思っているさんこです。お元気で!
返信する
Unknown (maotouying)
2008-04-09 00:26:19
海の向こう(こちら)側の、ネットも自由には繋げられない“僻地”に暮らしているので、六さまのブログもなかなかゆっくりは拝見できないのですが、久しぶりにのぞいてみて、ビックリしました。教研集会中止のニュースは知っていたのですが、そんなところまでとは。私は映画はあまり観ないのですが、シネマテークのスタッフの方々とは、設立当初から一緒に酒を飲んだりする間柄でした。いろいろご心労が多かったことと察します。

それでも、他の情報などともつき合わせると、新たに上映の方向に向かっているようで、また六さまの映画評なども期待しています。つきなみですが、頑張ってください。

“聖火リレー混乱”のニュースなどこれっぽっちも入ってこない、中国山西省の僻村から応援しています。
返信する
Unknown (六文錢 )
2008-04-09 02:17:26
>さんこさん。
 人間の世界はニャンちゅうかホンチュウカとお思いでしょうね。
 六も、お前のいってることは違ってるから告訴するニャンなどといわれていますが、ニャンとも思っていません。
 何度もいっているのですが、ある映画が出来、それを観るか観ニャいかはそれぞれの自由なのですが、予め上映したり観たりしてはいけニャいというのは。理不尽だといっているのです。

>maotouyingさん
 多分あの方ですね。
 今池繋がりのシネマテーク応援団で頑張っています。
 問題が微妙で、シネマテークが直接コメントすると何かと問題になってしまうせいか、私の私的なブログやそれと並行したSNSへの書き込みが攻撃対象とされているようです。
 他のところでは、右翼の襲来というのは私の創作であるこのようにいわれています。

 しかし、彼らが騒ぎ立てたおかげで、当初日本中で取り敢えず七館での上映予定だったのが、現在では20館以上が名乗りを上げています。

 そうした中で、シネマテークも突出した形ではなく、普通に上映できる可能性が強まってきました。
 雨降って地固まるです。
返信する
Unknown (みの字人)
2008-04-09 10:33:09
あの杉田さんのブログを見たら、「抗議先を間違えたようです」とのコメント! 
 これは、頭から無法者、として対しなかった多くの人のコメントがあったからだと思います。お前は杉田氏をかばうのか、と短絡的にとらえて物言いをつけてくる人があるといけませんので言っておきます。杉田氏のとった行為は、恫喝まがいのものであり、許されるべきものではありません。
返信する
Unknown (六文錢)
2008-04-09 14:44:22
>みの字人さん  ご来訪ありがとうございます。
 私も杉田という人のブログを観ています。

 彼が、「靖国」に激しい怒りをお持ちになった(実際にはまだご覧になっていないようですが)こと、それを伝えにシネマテークへお出かけになったこと、これ自身は何ら問題はないでしょう。

 ただし、もうお一人のなんとか塾の方とともに、上映を中止しなければ抗議の活動を展開するとおっしゃったことはよくないと思います。

 なぜなら、右翼の方の抗議行動は、街宣車の繰り出しや大音響の嫌がらせ、あるいはそれに伴う混乱など、市民にとってはとても恐い存在だからです。

 「抗議の活動を展開するぞ」という言明自体は恐喝などは構成しないでしょう。しかし、先に見たように一般の市民にとっては立派に「脅し」として機能し、「恐怖」や「危険」を覚えてしまうのです。

 
返信する
Unknown (みの字人)
2008-04-09 15:30:00
杉田氏の「抗議先を間違えたようだ」とのコメントはどこにあるのか、という戸惑いをみせておられる方がいるようなのでお知らせします。
 それは「草奔の記 杉田謙一」というブログの四月二日の「名古屋シネマテーク」という項に関して全国各地から寄せられたと思われるコメントと杉田氏とのやりとりの中で、そのことが昨日、表明されました。
返信する
Unknown (只今)
2008-04-09 17:52:57
『中日新聞』の今日(9日)の夕刊7面の「からむニスト」欄。よくぞ書いてくださった。「善意」でも、「頑張れ」というのはよそう。
返信する
Unknown (只今)
2008-04-09 18:04:53
スミマセン。『中日』とってない人には、何のことか判らなず、要旨を紹介させてください。
 <一部の政治団体の人々が、見ないで上映中止の働きかけをいるのは常識的に解せぬ。だが一方、上映を一時見合わせた館に対し、さも弱腰であるかのような言い方をするのも心ない行為だ。考えてもみよう。現実に街宣車などが来た場合、映画に全くかかわりあいのない周囲の人たちは、ラウドスピーカーを鳴らす側以上に「そんな映画」を上映する館に拒否反応を示すはずだ。妨害者の狙いもそこにある。映画館へ「がんばってください」と電話する「善意」もよそう。そうでなくとも館側は、余計な用で大変なのだから。>哀国者
返信する
Unknown (冠山)
2008-04-09 20:54:49
今夕の『中日』夕刊の哀国者のコラムはよかった。早速紹介した只今さんご苦労さまでした。
また、六文銭さんの「靖国」情報提供追究、「花鳥風月」もありがとう。アケビは子どものころの大好物でした。村ではウンベと言っていましたが、今もあのよき味は忘れられないです。それにしてもアケビの花をじっくり見た覚えがないで、あのスナップなつかしく、たのしく拝見しました。ほんとうにありがとう。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。