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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

猫と老人とアクアシティ

2006-11-15 02:24:10 | よしなしごと
 名古屋は納屋橋付近の、いかにも下町っぽいところでのスナップ。
 猫がまるで対話に参加しているかのようで面白い。

「お婆さんが出かけるってんで付いてきたけど、またいつのもあのお爺さんとこか。もっとも二人とも、終戦直後ぐらいからの知り合いで、この街の主みたいなもんだからなニャア」



お婆さん「どうやな、調子のほうは?」

お爺さん「まあ、足腰がいうこと聞けへんもんで、こうやって杖付いとらんとそこらへ行けぇへんであかんわぁ」



お婆さん「わっちはまんだ杖はいらんけど、ほんでも、こっちの膝がもう、あんばよう曲がらへんで、早いこと歩けぇへんのだわ」

「やれやれ、また足や膝の話かいな。でも、お互い、それだけ大きい声で話せる間は元気といっていいのかもニャア」

 そうなのです。下町の人たちは声が大きいのです。それだけ、ひとにはばかることのない人生を歩んできたからでしょうか。

 でもそんな生活にもドンドン変化が・・。
 この場所から、20メートルほどのところに、納屋橋地区再開発事業の一環としての「アクアシティ納屋橋」が完成間近な偉容を現しています。

    
 
ここで再び猫君の登場。

「このお婆さんやお爺さんと、この巨大なビルとそれに伴う地域全体の変動は、どう調和して行けるんかニャア。
 これだけのもんが出来たら、この狭い生活道路も、車の行き交いが激しくなるし、足の悪いお爺さんや、膝が痛むお婆さんはおちおち出歩けなくなるのではないかニャア。
 ブルブルッ、人ごとではニャア。この俺様もペチャンコにならぬよう気を付けなくちゃあニャア」
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