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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

「本の虫」見参!

2007-04-19 23:05:12 | フォトエッセイ
 標題の「本の虫」は私のことではありません。
 私もしばしば本にとりついたりしますが、私の場合、せいぜい「本のダニ」または「本のウジ」(「ほんのうじ」と入力して変換したら「本能寺」と出た。ナルホド)ぐらいのところでしょうか。

 
       まるで1文字ずつ読むように
 
 ここに登場する「本の虫」君は、私が本を読んでいた折に遊びに来た虫君なのです。
 体長3ミリぐらいのこの虫君、私の本の上に突然現れました。最初は文字列に添って歩いていましたので、まるで一文字ずづ確かめて読んでいるようでした。

 
     ア、それじゃぁ逆。意味わかんないでしょう。     
 
 やがて、その動きがアトランダムになり、でたらめになってきました。が、本の上が気に入ったのか、ページの上を行ったり来たりで一向その場を去ろうとしません。
 よく観察すると、この虫君、テントウムシのミニチュアのようで、一丁前に羽を出して2~3センチ飛ぶのです。いつまでも遊んでいるわけには行きませんし、かといって殺生は嫌いなので、こんなんが一匹ぐらいいたってどうって事はないだろうと、ふ~っと息を吹きかけて追い払いました。

 
     私の落書きの上で。線は普通のボールペン

 かくして、虫君は、私の机の上に雑然と置かれたものの間へと消えていったのでした。
 これでまた、落ち着いて読書に専念できようというものです。

 ところがです、この虫君、よほど本のことが気に入ったのか、またまた、ページの上に帰ってきたのです。
 もう少し遊んでやることにしました。
 カメラを持ちだして撮影してやりました。
 虫君の進路に栞などを差し出し、その上にのっけてやりました。
 栞の上は狭くて嫌いなのかすぐ降りてしまいます。

 
        栞の上も面白いんじゃぁないかい
 

 ページとページの谷間へ降りて行ったときには慌てました。 
 下手に扱ったら虫君を潰してしまうからです
 大きくページを開いて、やはり息を吹きかけてそこから排除しました。

 そして今一度、栞の上に乗せ、そ~っと窓辺に運び、静かに外へと出してやりました。
 虫君のために開けた窓から、春の夜気がス~ッと室内へ流れ込んできました。

 こんなことが地球の片隅で起こっていることなどだあれも知らないんだろうなと思うと、何かシンシンとしたものが全身に沁みるのでした
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2 コメント

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Unknown (游氣)
2007-04-20 01:34:52
ハムシの類でしょうかね。
虚子にコガネムシの名句があります。

金亀子擲つ闇の深さかな 虚子

わたしの趣味のブログ、ちょっと覗いてください。
http://plaza.rakuten.co.jp/yukijuku/
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Unknown (六文錢)
2007-04-20 14:06:13
 おおっ、私と似たような体験を既に句にしているのですね。
 しかも、「闇の深さ」と言うことで私とはまた違った心象風景を表現してるようですね。

 私の方は、その前の日の日記にも引用しました「春宵一刻値千金」の続きのような、メルヘンチックなのりで、「闇」よりも、「闇のこちら側」に視点があるようです。
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