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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

桃色吐息の丘・コキアの丘 そして郡上八幡

2019-10-17 00:28:57 | 写真とおしゃべり
 以下は先般の奥美濃訪問、分水嶺公園の項の続き。
 
 「北と南の泣き別れ、われても末に逢わむとぞ思ふ」の分水嶺からものの三分もかからないところに、ひるがの高原スキー場がある。このスキー場、スキーシーズン以外は「ひるがのピクニックガーデン」として、広大なアウトドア空間を堪能することが出来るようになっている。

          
          
 入園料は五〇〇円だが、よく整備された空間、とりわけ山頂付近のお花畑の見事さ、加えてそこからの眺望の素晴らしさは、まさに値千金で、リーゾナブルな設定だといえる。。
 頂上へは、健脚ならば一時間もすれば到達できるだろうが、往復八〇〇円のリフトがお勧め。その傾斜や角度による風景の移りゆきは、登りの高揚感、下りの足下に開ける大パノラマと、老若男女ともに十分堪能することが出来る。

          
        もう少し早いとこの前方がペチュニアの赤い海だったという

          
 山頂エリアには日本最大級4万株の桃色吐息(ペチュニア)が咲き誇る。その花園に囲まれたあたりは「桃色吐息の丘」と称され、赤い海の中を漂流する気分になれるはずなのだが、残念ながら私の訪れた十月半ばは、ペチュニアの花はもう終わっていて、なるほどこの全盛期(九月)だったら、この辺りは赤い海だったろうと想像したのみだった。

          
          
 その代わり、もう一つの見もの、コキアの丘の方は、いまは盛りと燃え盛っており、そのたこ坊主が整列した先には、折からの晴天で、白山連峰がくっきりと見渡せるのであった。
 それほど視線を遠くにやらずとも、すぐ正面には、大日岳が展開していて、その山腹にしつらえられた幾筋ものスキー場のかもしだす模様は、人工の妙というべきか、自然加工の痕跡というべきかはともかく、面白いコントラストを成している。

          
          
 とにかく空気がうまい。高原特有のカラッとした空気は、ちょっとしたその移動で、いとも心地よい風となって全身を愛撫してくれる。

 いつまでもいたい気分だが、そんなわけにはいかない。後ろ髪を引かれる思いで帰りのリフトへ。
 これがまた、眼下に展開する絶景を、ちょっとした優越感とともに見下ろしながらの快適な行程だ。

 五月頃だと、このすぐ横が水芭蕉の群生地なのだが、この時期それは諦め、蕎麦の栽培地を見にゆく。一面、白く広がるそれを期待したのだが、残念、それらはもう刈られたあとであった。

             
          
             
 帰途、郡上八幡に寄る。せせらぎの音があちこちから聞こえるなか、適度の散策であまり疲れたり遅くなったりしないうちに帰ることにする。

             
             
          
 ひるがの高原や郡上一帯は、亡父の出生地に近いこともあり、私にとってはソウルフルな地であることを再確認した。




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