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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

12月8日 冬の海風をうけて遠州灘を往く

2018-12-09 16:10:09 | 写真とおしゃべり
 私より少し年長の人たちにとっては、12月8日は忘れ難い日であろう。
 「臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。大本営陸海軍部、十二月八日午前六時発表。帝国陸海軍は本八日未明、西太平洋においてアメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり。」と、ラジオは風雲急なることを告げた。
 これは77年前、この国がそれ以前からの対中戦争の継続のはて、ついに抜き差しならぬ泥沼のような戦争末期の悲惨へとなだれ込んだ一瞬であった。
 だが当時の私はまだ三歳、その歴史的瞬間を知る由もなかった。

        
            
        

 12月8日に何かを書こうとするとやはりこれを枕にするわけだが、今回は申し訳ないほどまったく関係がない話だ。

        
            
        

 寒冷前線が南下して今日から本格的寒さがというまさにその日、私は静岡県西部の新居町、弁天島などの遠州灘を歩いていた。防寒対策は万全だったが、それでも陽が翳ったり風が強くなると寒さが身に沁みた。

        
        
        


 こんな寒さの中、サーファーがいるのも驚きだった。遠州灘を渡る冬の波は、私にはじゅうぶん猛々しかったが、サーファーたちには物足りぬのか、TVで見るような豪快な滑りはついに見ることがなかった。

        
            

 海無し県に育った私には、海は珍しく、あこがれの対象であるとともに恐怖の対象でもある。カントは、その『判断力批判』のなかで、度を超した自然、ないし自然現象は、美を遥かに超越して崇高であるとしている。わたしはこれに激しく同意する。

        
        
        
        

 けっこうな量の写真を撮ってきたが、まだ十分整理できていないまま、アトランダムに載せておこう。
 なおこの日、私の歩数計によれば、23,220歩、距離にして13.1kmを歩いたことになる。80歳を越えたにしてはよく歩いたものだ。最後の方は流石に足腰にこたえたが、一夜明けた今日はなんとうことはない。
 きっと昨夜の酒が細胞の疲れを洗い流してくれたのだろう。

        
        
        

 今まで旅に関しては意外と禁欲的で、あまりあちこちへ行っていない。いま、体が動くうちにもっといろいろなところ旅してみたいとふつふつと思っている。

 

コメント
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