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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

眼下のツツジと旧友の遺稿

2016-04-29 18:06:52 | 花便り&花をめぐって
               

 私がPCや読書に疲れてフト目を上げる光景が華やいでいる。
 このまえまでは新緑一色だったのが、そこへツツジの白が加わったからだ。
 格子があるのは、別に牢獄にいるからではない。
 二階の部屋だから、ベランダの手摺りがあるのだ。
 手摺りの間からは下の写真のようになる。

               

 ベランダには久々の陽光で、木のシルエットがくっきりと模様を記している。
 この木は、桑である。
 ツツジも桑も、そしてツツジの背後のマサキも、ともに50年近い樹齢で、私とは長い付き合いである。

                    

 桑は伸びすぎるのでときどき伐るのだが、それに抗うようにさらに伸び続ける。
 その生命力たるやすさまじい。
 だからこそ、あんなに食欲旺盛なお蚕さんの飼料になるのだろうと思う。

                    

 あまり浮かれてもいられない。
 さきごろなくなった旧友のPCにあった遺稿が、その親族の方から送られてきた。
 膨大な数であり、メモ程度のものや、起承転結がはっきりしているものなど、千差万別だ。
 一番最近のもので、しっかり書かれているものは、私が同人誌に載せた小論への批判であることはいくぶん皮肉だが、それだけ最後まで気にかけていてくれたと解したい。
 彼を偲びながらじっくり目を通したい。
コメント (1)
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