バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

関西学院大など、テロメアの長さ保持するメカニズム解明

2014年04月08日 | からだと遺伝子
 関西学院大学理工学部の田中克典教授らの研究グループは米イリノイ大学シカゴ校医学部の中村通教授らと共同で、染色体の末端配列に存在するテロメアの長さが一定に保たれるメカニズムを突き止めた。テロメアの長さは細胞の寿命やがん化と関係が深く、細胞の老化防止や抗がん剤開発につながると期待される。

 細胞は分裂ごとにテロメア配列が少しずつ失われるため、細胞の分裂回数を測る目安となる。体細胞ではテロメア長が半分程度になると分裂を停止する。研究グループは分裂酵母という酵母菌に着目。分裂酵母のテロメア配列とその配列に結合するたんぱく質群はヒトと共通項が多いという。
 テロメア配列に結合するシェルタリンと呼ばれるたんぱく質複合体のうち、Tpz1に修飾因子のSUMOが目印として結合することを見いだした。結合すると、Tpz1はテロメラーゼというテロメアDNAを合成する酵素の働きを抑制するという。目印のSUMOがテロメラーゼの働きを細胞周期の進行に合わせて調整する仕組みだ。日刊工業新聞 2014年04月08日

“人工冬眠”による救命医療始まる

2014年04月08日 | 医療 医薬 健康
 銃で撃たれた、もしくは刃物で刺された被害者が大量出血のため心停止に陥ると、どんな勇敢な蘇生の試みが行われても、その90%は失敗に終わる。しかし今月、ピッツバーグ大学医療センター長老派教会病院のサム・ティッシャーマン(Sam Tisherman)、パトリック・コハネク(Patrick Kochanek)両氏の指導のもと開始される研究で、より優れた救命法の存在が検証される。それは心拍が停止した後に体を冷却し、ほかの機能もすべて実質的に停止させるものだ。 ナショナルジオグラフィック ニュース April 8, 2014


武田薬品に6千億円賠償命令 発がんリスク隠しと米陪審

2014年04月08日 | NEWSクリッピング
米南部ルイジアナ州の連邦地裁の陪審は7日、武田薬品工業が糖尿病治療薬「アクトス」に関して発がんリスクを隠したと認定し、武田薬品に60億ドル(約6180億円)の懲罰的損害賠償の支払いを命じる評決を出した。米メディアが報じた。

 販売提携企業への賠償命令30億ドルを合わせると計90億ドルになる。ブルームバーグ通信は、米国史上7番目の高額賠償命令だが、上級審で減額されるのは確実としている。

 武田薬品本社の広報担当者は「現地に確認中」とコメントした。報道を受け、武田薬品の株価は東京株式市場で急落した。 共同通信47news.,2014/04/08


理研がSTAP現象の検証方法を発表

2014年04月08日 | 細胞と再生医療
理化学研究所(理研)は4月7日、刺激によって引き起こされる細胞の初期化であるSTAP現象の検証方法について詳しく発表した。都内で検証チームが会見し、実験の目的として(1)STAP現象の存在の一からの検証 (2)論文に記載された方法でリンパ球から多能性細胞誘導が再現できるか検証 (3)論文の方法とは異なる厳密な細胞追跡法でSTAP現象の有無の検証-を挙げた。Science Portal.,2014年04月07日