関西学院大学理工学部の田中克典教授らの研究グループは米イリノイ大学シカゴ校医学部の中村通教授らと共同で、染色体の末端配列に存在するテロメアの長さが一定に保たれるメカニズムを突き止めた。テロメアの長さは細胞の寿命やがん化と関係が深く、細胞の老化防止や抗がん剤開発につながると期待される。
細胞は分裂ごとにテロメア配列が少しずつ失われるため、細胞の分裂回数を測る目安となる。体細胞ではテロメア長が半分程度になると分裂を停止する。研究グループは分裂酵母という酵母菌に着目。分裂酵母のテロメア配列とその配列に結合するたんぱく質群はヒトと共通項が多いという。
テロメア配列に結合するシェルタリンと呼ばれるたんぱく質複合体のうち、Tpz1に修飾因子のSUMOが目印として結合することを見いだした。結合すると、Tpz1はテロメラーゼというテロメアDNAを合成する酵素の働きを抑制するという。目印のSUMOがテロメラーゼの働きを細胞周期の進行に合わせて調整する仕組みだ。日刊工業新聞 2014年04月08日
細胞は分裂ごとにテロメア配列が少しずつ失われるため、細胞の分裂回数を測る目安となる。体細胞ではテロメア長が半分程度になると分裂を停止する。研究グループは分裂酵母という酵母菌に着目。分裂酵母のテロメア配列とその配列に結合するたんぱく質群はヒトと共通項が多いという。
テロメア配列に結合するシェルタリンと呼ばれるたんぱく質複合体のうち、Tpz1に修飾因子のSUMOが目印として結合することを見いだした。結合すると、Tpz1はテロメラーゼというテロメアDNAを合成する酵素の働きを抑制するという。目印のSUMOがテロメラーゼの働きを細胞周期の進行に合わせて調整する仕組みだ。日刊工業新聞 2014年04月08日