私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

少年たちとの良き思い出に:昔懐かし小川にて・邂逅編

2017-10-27 06:39:16 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その⑤

ポロプンティウスAくんを釣った。


いや、マカップくんが釣ったヤツかもしれない。
2人で代わり番こして、コイツを釣り続けたのだ。

隊長がガサに出かけた数分後、2人の少年がやってきた。


1人は元気いっぱい、タイ語でナンヤカヤ話しかけてくる。
もう1人は黙って、仕掛けや撮影道具をみつめとる。

「ほりゃっ! 釣れたでえ!」
「ヒュ~ッ! ฉัน ลุง ตกปลาดีขึ้น・・・・・・」
ポロプンA(以下略)を手渡し、バケツを指差すと、運んでくれた。

良い子じゃね、釣らしたるか。
竿を貸すと、何度か失敗の後、やった! 釣ったぞ。

「ผมได้ตกปลา!」 ユルユルととろけそうな笑顔でコッチ見とるわ。

黙って荷物の前で小道具をいじりながらしゃがんでる子にも「釣りせんかぁ?」と声をかける。
ケド、静かに首を振って、バケツの魚いじったり、釣り道具をさわったり・・・・・・

元気のええ子が次々話しかける。
「おじさんの名前は何? 何? 僕はマカップ。 おじさんは?」 みたく聞こえた。
「ヒロシ、ヒロシだよ。あの子は?」 教えてくれないのだ。
沈黙のままなので、チンモくんと呼ぶことにした。


マカップは落ち着かない子だ。
すぐどっかに行ってしまう。
堰の上から
「ヒロシ~! こっち、こっち~! こっちの方が釣れるよ~!」 と叫んだかと思えば、
下流の橋の上から
「ヒロシ~! こっちもいいよお~!」 なんて。


(文に飽きてしまう人用に、隊長がココで採ってきた他の魚の紹介:ストリッカーバーブでしたっけ?)

そんなこたあ、十分わかっとるのである。
私が撮影道具やらなんやらの荷物から離れている間に
チンモくんに「妙な下心が生まれたら・・・・・・」 と疑う気持ちが膨らんできたのである。
「この子らに罪を犯させてはならんわな」
「私らもイヤな思い出にしたくないし、スキは見せんよにしよ」
と、荷物のそばを離れられなくなったのである。

隊長帰還。
うれしそうに採ったドジョウ類の撮影に入ったぞ。
マカップもチンモくんも撮影する様子に興味津々のハズ・・・・・・

(この頃どこでも採れてしまって感激の薄れたローズダニオ)

シメシメ、これでいろんなとこへ好きに行けるわ。
下流へ向かう。

なんてこった!
2人ともついてくるがなっ!

何でかしらんが、私、どこへ行っても子どもたちによくもてるのである。 (精神年齢のせいじゃっ!)
できたらキレイなお姉さんにもてたいのだが、そんなことは夢のまた夢。

「ヒロシ、こうしてみたら? ああしてみたら?」 なんて、マカップにアレコレ言われつつ・・・・・・
ひたすらポロプンAを釣り続けるのであった。

やがて、お別れの時。
「ヒロシ、次はいつ来る? あした?」 なんかマカップの言葉がわかる。
「そうじゃなあ? 次は・・・・・・次は、来年じゃ」 胸をつまらせ、ウソをつくしかない。たぶんもう来ない。

橋の上へと駆けあがっていったマカップたちは立ち止まり、大きく手を振った。
「ヒロシ~ッ!」
「ヒロシ~ッ!」 (おっ! チンモくんも声張り上げたじゃないか!)
「マカ~ップ、チンモく~ん! また来年じゃあ~!」

ずっと心にへばりついてる思い出なのだ・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・ん?

ヒロシ~・マカ~ップ・チンモく~ん・また来年じゃ? (さ、アナタも声張り上げて、ご一緒に!)

『広島カープ、沈黙、また来年じゃ』 (オッサンくだらんことしかホンマよう考えん)

なお、この出来事はノンフィクションですが、都合により人物の名前は仮名にしています。(書かんでもわかるわっ!)
 
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ヨコシマフクドジョウたちの迷宮:昔懐かし小川にて・反転攻勢編Ⅲ

2017-10-26 06:50:53 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その④

和名がないので勝手に名付けたヨコシマフクドジョウの仲間( スキストゥラ属 )をまたまた隊長が採った。

上から見るとこんな感じ

ツラ構えはこんな感じ


実にエレガントな魚なんだケド、困ってしまう。

タイのチェンライに滞在した数日間、アチコチで1~2匹ずつ採ってるのである。
前にも書いたが、このグループだけでも何種類もおるのである。

名前を明らかにするなんてことは、とっても難しい。

ホンマ、ややこしいもんばかり採ってからに!

昨日も引用させていただいた『 fishes of the cambodian mekong 』[PDF] (便利になったよねえ)

にも数種のスケッチが記されてる。

それらも参考にして見比べたりもした。
あ~分からんっ!

採って、撮って、そのまんま・・・ああ、楽しかった・・・
なんてのは、採られた魚たちに失礼かもしれないと思うから。
名前がわかると余計愛着も沸くし。

体表の色素胞がしっかり完成した個体全部並べてみる。

キャンプ場で採った個体

次の日同じ場所で採った個体

市場の前の小川で採った個体

今回の個体

この後の帰路で採った個体①




2~3種類いると思うのだケド・・・・・・
みなさんも前述のPDFから一部分引用しておくので試してみますか?









                                  『 fishes of the cambodian mekong 』[PDF]より









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メコンスナドジョウ(Acanthopsoides 属)を掘る!:昔懐かし小川にて・反転攻勢編Ⅱ

2017-10-25 06:44:08 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その③

和名がないので、メコンスナドジョウと呼ぶことにした。(隊長が名付け親:ええ名前やね)

まずはオス。

体の中央に縦線がはっきり走る。胸ビレも大きくとがる。

続いてメス。

縦線ははっきりせず、点列になる。胸ビレも丸みがある。

いずれも隊長が採ったのである。
「タイでやっとシマドジョウの仲間に会えたあ~! なんぼでも採れるでえ~!」   
実にうれしそうなのである。
私には、地味なシマドジョウとしか思えんのんじゃケドね。

こんな小川でガサ採集をした隊長の手柄なのである。


たぶん、アカントフォイデス グラシレントゥス( Acanthopsoides gracilentus )。


このメコンスナドジョウ類(アカントフォイデス属)には少なくとも数種類いるらしい。

隊長がガサを終えた後、バトンタッチして私もガサをしてみた。
私には、隊長が戻ってくるまで1ヶ所にずっとおらんといけん使命があったのだ。

「日本のシマドジョウ類だとココにおるよね」というポイントで、足で底砂を掘り返す。
それだけで実に簡単に何匹もタモ網に入ってくる。

ほれっ、オスじゃあ!


ほれっ、腹パンパンのメスじゃあ!


ひと網でこんなに採れるでえ!


と、ここで正直に書いておく。

メコンスナドジョウが採れたポイントとは違う風景写真をあえて載せることにした。

メコンスナドジョウが希少なのかどうかは分からないケド、
あまりにも日本のシマドジョウ類と密集してる環境がおんなじだったのである。
日本のシマドジョウ類たちの殆どが、生息環境の悪化に加え、愛好家による採集もひびき、
絶滅の危機に追いやられている。
だから、生息ポイントをいつでも誰でも読めるブログに載せるのは無責任なのかもしれない。 

メコンスナドジョウだって、分布は広くても各流域にポツポツとしかいない気がしたなあ。

それにしても、隊長、次々とやってくれるじゃないか。
いつものように川にそっと戻してる姿もね。
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野良グッピー確保!:昔懐かし小川にて・反転攻勢編Ⅰ

2017-10-24 06:44:35 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その②

グッピーのオス・メス。




ホオベニバーブを釣り上げた興奮冷めやらぬまま、国道を走る。
平地へと下り、集落が見えてくる。
国道に沿って川が流れてる。
「ちょっと覗いてみよや」
クイッと側道へ入り、人家の横をクネクネ進み、たどり着いたのがココ。


ガサにばっちしやね。
釣りは堰直下まで仕掛けが届けば最高なんやケド、届かんわな。

隊長、意気揚々とガサに出かける。

~中略~

ニマニマ帰ってきた。
「野良グッピー採った。他にもやっと会えたんもおるでっ!」

野良グッピーと表現したが、グッピーは南米原産である。
南米から観賞用として移入し、飼育・品種改良を重ね続け、売られとったんが、
アジアのひなびた片田舎の小川に放され、繁殖しているのである。
本来いるはずのない魚なのである。

少しも楽しい話ではないのだ。
グッピーに罪はないもんね。
人間の業の深さを思わずにはいられない哀しい出来事なのであった。

それにしてもやっぱりキレイでカワイイわな。




コメント (2)
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レッドチーク(ホオベニ)バーブを釣る!:帰路のホソにて・奏功編  釣査136種目

2017-10-22 11:07:47 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その①

レッドチーク(ホオベニ)バーブが釣れた。


英名:Red Cheek Barb  学名:Systomus( Puntius ) orphoides
ネット検索すると動画なんかもたくさんヒットするから結構有名な魚かもしれない。

旅も7日目、終盤を迎えた。
朝、大好きになったチェンライを出て、一路チェンマイへ。

もちろん来た道をたどりながら、相変わらず道草を食う計画である。

山間部に入り、ホソを見つけた。


幅1~2mほどの白濁した流れである。
ガサにも釣りにも適当かもしれない。

隊長は写真左の下流へガサをしに、
私は写真右の国道下のトンネルをぬけると・・・・・・小さな淵があったぞお!


釣りじゃ、釣りじゃ!
グルテン丸めてっと・・・・・・な~んもこん。

あきらめても他にすることもない。
今さら胴長はいて隊長の後からガサをする気力も湧かない。

仕方なくグルテンを振りこみ続けた。

と、いきなりウキがズキューンと沈む。
あわててアワセ。
お、大きい。
竿が鳴り、大きくたわむ。
竿が折れるか、仕掛けをもってかれるか・・・・・・覚悟した。

プツッ! ハリスが切れた。
お~っ! ハリスが切れるの忘れとったあ~、というくらいビックリしたのである。

こうなりゃ意地でも顔見たる。
「弾(たま)はまだ一発(ハリはまだ500本)残っとるがよ」 (菅原文子さんの沖縄での演説えかったなあ)

トンネルくぐってハリつけて、またトンネルくぐって再開じゃ!
プツッ! またもやハリスが切られた。(ネットオークションで大量購入したやっすいヤツじゃもん)

「ハリはまだ499本残っとるがよ」

トンネルくぐると、隊長帰還しとる。
「アカン、全然変わったの採れんわ」
「コッチは得体の知れんもんと格闘中じゃわ、ハリス2回も切られた」
「絶対釣ってえよ」

という長々と綴れるくらいはっきりした記憶の残る闘いの末、釣り上げたのであった。


あらためてコイツの写真を載せる。

ん? チェンライ北部メコン川手前池で釣ったプールバーブとおんなじちゃうんか?


違うのである。
ホホの部分が赤色と金色。

じぇ~んじぇん体型もなんもかんも違う初お目見えのお魚さんなのである。ワーイワーイ!

も1匹釣ろっ、と思ってたら・・・・・・
隊長トンネルくぐって、釣りのポイントへ・・・・・・あ~っ! ガサしよる。


もう釣れんわ。

隊長のガサ成果でも見よっと。

ローズ(パール)ダニオ軍団

手のひらに乗せて

オパール色に輝く体表の美しさをなんとか残そうと悪戦苦闘されとる。
でもイマイチ伝わらんのが残念。

ちっこいヒナライギョ


以上であった。

「あか~ん。タモ網じゃ全然採れんわ。次行こ」 隊長再びの帰還。

私は大興奮で、隊長は大落胆でこの地点を去るのであった。
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