イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

歴代死屍累々

2007-12-05 22:36:27 | テレビ番組

今日は午後1:00過ぎから病院の外来と検査棟の待合ロビーを行ったり来たりで、200過ぎからローカル再放送の『相棒3 SP ~潜入捜査~』をほとんど全篇観てました(惰)。

ひっきりなしの呼び出しアナウンスに自分の名字が入るのを待ちながらなので、音声や台詞はほとんど聞き取れなかったのですが、“40代にして個人純資産数十億のIT社長”、吉野きみかさんを絞め殺す役の保阪尚希さんが素晴らしかった。

台詞が聞き取れてないのにどうして素晴らしいとわかるんだ?って話ですが、普通、劇中で吉野さんのような可憐な女性をどういう行きがかりでか手にかけるような役を演じるときは、とかくトータルテンボス(@『くりぃむナントカ』)じゃないけど白目剥いたり、歯を剥き出したり眉間や鼻柱に奇怪なシワ寄せたりして“いかにも悪党ヅラ”したくなりそうなもんじゃないですか。

保阪さん、それをいっさいしない。無表情で所作も最小限でインテリっぽいままなのにそれでも“コイツ性根がとことん悪いぞ”ということがじんじんじゅわじゅわ絵ヅラから伝わってくる。

とことん心を閉ざして、閉ざした心の内でIC回路の様なエゴイズム計算が音もなくチッチッチッ…と進捗している。

身長はそこそこだけど最近とみに痩せぎすで迫力ある体躯ではないし、ハンサムだけど貧相だし、役者的ルックスにはさほど恵まれてはいないと思うのに、極端な話、ぶすっとそこに立ってるだけで空気をぜんぶ持ってくツラダマシイがある。

つくづく『愛の迷宮』は保阪さんの持てる演技者としての潜在力を10分の1も活かせなかったな(“かった”と過去形にするにはまだバリバリ放送中ですが)と思います。

先月NHK『海峡』で瞠目の表現力を披露してくれた眞島秀和さん(『紅の紋章』)といい、どうして昼ドラは力のある男性俳優さんを使いこなすのが概して下手なのかな。

主婦向け商品ということでヒロインが輝く方向に脚本を偏らせ過ぎるのだろうか。…それにしては、どこ見てホン書いてるのかと思うような魅力の薄いご都合主義ヒロインも多いのですがね。

男がからきし魅力的じゃない虚構世界で、女だけ単体で輝こうったって無理がある。

保阪さんの場合、脚本・演出が、特殊すぎるご本人の幼児体験に遠慮してあえて薄めたのかな?と余計な忖度までしたくなりますが。

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