今年の正月明けに、百円ショップDイソーのパウダーチーク《BKT》(←キティちゃんの図柄)、《エスポルール》(←透明フタがキャンメイク風の花型カット)にハマって、色から色へと追っかけていましたが、先週から、同じDイソーオリジナルの《スフレチークD》のトリコになっています。
生クリームをカーッと泡立てて、ツノが立つくらいの固さにしてまんまかためたような質感の“スフレ”タイプのチークカラーといえば、ドラッグストアや大手チェーンで見かけるのがSUGAO(←目薬・胃薬でおなじみロート製薬の化粧品ブランド)の《スフレ感チーク》がポピュラーかな?個人的には、頬にのせる色モノといえばブラシで刷くパウダータイプしか使ったことがなく、正直どうやって付けていいのかわからないため、この年(どの年だ)まで敬して遠ざけていました。
Dイソーのコスメ・メイクグッズコーナーの中では珍しい200円アイテム。他の色モノとは違い透明じゃないフタのケース(クリーム状のモノを旅行用に詰め替えるときの容器風)が、水平の状態でおさまるようシーリングされた透明袋に入って、フックに吊るし陳列。百均コスメで200円ってなんとなく闘志をかき立てられるじゃないですか。られない?・・・まったくそっくりなパッケージングで先日他店で見たSUGAOのスフレ感が税込四ケタ値段だったのを思い出し、200円でほぼ同サイズならダマされたと思って!と、3色中いちばん“コントローラブル”そうな《ピンク》にチャレンジ。
コスメとの付き合いの中では、一年に3回ぐらい、いままでの人生からオミットしていたアイテムをむらむらと試してみたくなる場面がめぐってくるものなのです。
試した結果、定着リピートに至ったモノと、“むらむら損のくたびれ儲け”で終わったモノとでは、吉本じゃありませんが1:9・・てことはさすがになくて、四分六ぐらいで若干、定リピのほうが下回っているかも。やはり、長年遠ざけていたり、視界に入らずにきたモノは、本質的に本人にあまり縁のない、相性のよろしくないアイテムであることが多いようで。
一方、定リピ化したモノは、少数派とはいえ、たとえば繊維入りのマスカラとか、ダマ化・束化を防ぐ睫毛コーム、スクリューでない歯ブラシ型の眉刷毛など、いまや“道具箱”に無くてはならないポジションを占めています。これらに関しては出会えた奇跡に感謝。
今回も期待しつつ試しました《スフレチークD》ピンク。開封して見た製品色第一印象は「こ、濃い・・」。
今年の梅春期にハマったキティちゃんのBKTチーク《コーラルピーチ》(←同シリーズいちばんの濃色ビビッド)ぐらい濃い。
しかし!“スフレ”=Soufflé (仏)「膨らんだ」という意味のネーミングで、もともとは泡立てた卵白を加えて熱し膨らませる調理法の料理やデザートのことなので、このチークも、色は濃く見えるけれども、パウダーをギュギュッと押し固めたタイプよりは空気がたっぷり含まれているのだから、付けて伸ばしたらちょうどいい濃度になるはず、と勇気を出して薬指のハラにちょっとつけてみて、まずは手首にムニュッとこすりつけてトントンしてみます。
おぉなんと!製品色からは想像もつかないほどほのかな上品な色づきです。顔にのせるときも、薬指に一回とって、頬骨の出ばっているところを狙って、叩き込み気味にこすりつけてトントン、もう片方の頬っぺたも薬指もう一回、以下同文、で完成。
やっぱりスフレのエアー含み効果ですかね。ややローズ寄り濃ピンクの粒子と粒子の間にたっぷり空気が含まれていて、皮膚の上に付着させトントンすると自然とふわぁと拡がるんですね。圧縮パウダー状だと、このふわぁをブラシで能動的にやってやらなきゃならない。
そう、それで思い出しましたが、このスフレ状は、パウダー状をブラシにとるときどうしても多少付きまとう“粉飛び”粉散り”と無縁です。
特に先述のBKT《コーラルピーチ》や、キャンメイクパウダーチークスPW38《プラムピンク》同PW41《アンティークローズ》、セザンヌナチュラルチークN16《カシスローズ》などのドス赤黒いもしくはドス赤紫な濃色のパウダータイプは、毛量たっぷりのブラシに大胆にとって、手のひらで落として粉含み均一化してから顔に行かなければムラ塗りのリスクが大なので、結果、無視できない粉量がムダになります。
スフレ仕立てのチークはこれをほぼ免れます。最初に薬指のハラにとった色が、頬にトントン叩き込むと薄まって、かなり高精度で頬面に完全移転してくれます(但し、作業の前には指先をキレイに洗って水けを拭き取っておくのは必須)。
注意すべきは、月河は台所作業とキーボードタッチのため爪はギリギリまで短くしていますが、器からの取り方に気をつけないと、爪のカドに入り込んでしまいトントン移転しにくくなります。
それから製品自体、色素のヌシである粉分と、粉を結合させる油分、それからスフレをスフレたらしめている“空気”分との絶妙な三位一体で成立しているモノなので、乾燥と、対局の“水濡れ”が大敵です。容器のフタはきっちり締める。締めた状態でも、直射日光はいけません。
指にとって人肌の温もりで伸ばすので、大事を取り過ぎて冷蔵庫保存てのも、やりたくなりますがおすすめしません。塗り始める前に室温に戻しておかないといけませんが、その過程で結露しそうです。結露は水分ですから、結局は劣化を早めます。
直射の当たらない、照明器具のそばでもない化粧台の引き出しの中ぐらいでちょうどいいと思います。ここんとこ急な猛暑ですが、窓際でもない限り人肌=体温36~37℃以上にはならないでしょう。
耳かき半分ぐらいの量で顔1コ両頬っぺた足りるので、200円1個で、月河のメイク頻度なら何年ももちそうです。逆に、経年劣化しないうちに使い切れるか心配だったりする。ちょっと和風に、目尻にアイシャドウとして付け足してみてもいいかもしれません。ヘタすると歌舞伎の隈取りの失敗版みたいになるから難しいけど。伏目になったとき、アレちょっと紅みある?と一瞬見える程度に。ブラシやチップ等のツールじゃなく指一本の加減=指のハラの正面に取る/側面に取る程度でできるので、ぜひお試しを。
気がつけばこの、薬指に触れたときの空気っぽい質感と、軽い血行マッサージ効果もあるトントン伸ばしが快感になってきたので、次回は違う未体験色に挑戦してみようかと思います。
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