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ゲーム・オブ・スローンズ 第六章 【感想】

2016-07-07 08:00:00 | 海外ドラマ


6月になって仕事が急激に忙しくなったため、毎週ペースで観る予定が、第5話以降、まとめてイッキ見をすることになった。そして先週の月曜で最終回となった第6章を観終わったので感想を残す。

第4章、第5章と比べると、各エピソードの物語の密度が低くなった印象。今回より原作を離れての脚本であったが、それが災いしたか定かではないが、何かとツッコミどころが多かった。エンジンがかかるのが遅く、たいてい7話目くらいから盛り上がってくるのだが、本作は9話目からだった。但し、9話目と10話目がハンパなく面白かった。これまで正義の味方を散々いじめ抜いてきたドSっぷりがようやく解消されて気持ち良し!自分はMじゃないので大満足。やっぱ規格外のドラマ。

<ここからネタバレあり>

本章の先制パンチは、第5章で殺されたジョン・スノウの奇跡の復活だ。メリサンドルの妖術によって息を吹き返すが、その理由が本章の最後まで明らかにならなかった。普通に考えたらかなりの反則技であり「神様に選ばれたから」という言葉だけでは不十分だったが、スターク家の希望が絶えなくて、まあ良かった。最終話で明かされたスノウの出生の秘密と関連があるのかも?

その後、スノウが長女サンサとの再会を果たし感涙。この調子で、妹のアリア、弟のブランとの再会も期待していたが、その道のりはまだ遠く(近付いているかも?)、アリア、ブランにはさらなる苦難が待ち受けている。その設定はよいのだが、本作の失速の原因はこの2人のエピソードと、王都での「雀聖下」のクダリだ。

面白い展開がないのに、想像以上に長く描かれる。アリアの「顔のない~」エピソードは、アリアが町人を暗殺し、アリアが逆に暗殺されようとする確固たる背景は語られないのに(あまり腑に落ちない)、当たり前のように一定の長時間が割かれる。アリアの不死身っぷりもツッコミどころだ。ブラン君はホワイトウォーカーたちに襲われるところまでは良かったが、その後は逃亡するだけで、ブラン君自身が「三つ目鴉」として活躍するシーンがなくて非常に残念。また、ブラン君の体が大きくなったので、身動きがとれない彼はお荷物になっている印象だ。「雀聖下」の横暴ぶりは前作と状況は変わらず、総司祭が理屈を捏ねくり回しているので引力がない。王家と手を結ぶという展開もイマイチ。囚われたタイレル家の2人の心変わりが大きなポイントだが、マージェリーが何か企んでいるように見えて結局何もなかった。。。

前章でお腹いっぱいになったエピソードを、本章でも長いこと描かれたの退屈だったが、それを忘れさせるほどのカタルシスが第9話と第10話で待ち受けていた。もう鳥肌が立つほどに興奮してしまった。これぞ「ゲーム・オブ・スローンズ」。

デナーリスの3頭のドラゴンが満を持して大暴れする。待ってました!!
奴隷の親方衆が圧倒的な武力をもって逆襲しにくるが、ドラゴンによって蹴散らされる。



ジョン・スノウ率るスターク家&野人軍団が、いよいよ鬼畜ラムジー率いるボルトン軍と相まみえる。スノウの完全な失策を、成長したサンサの攻略が補い、泥臭いながらも勝利を収める。その戦闘シーンの迫力が凄まじかった。リコンは予想通り殺された。戦いのクライマックスでジョン・スノウがラムジーをジリジリと追いつめ、その顔面に怒りの鉄拳を何度も喰らわすシーンに大興奮。そして、シメはサンサの恨みが発散された見事な決まり手!!鬼畜ラムジーに、あれ以上相応しい最後はなかっただろう。それにしてもラムジーを演じたイワン・リオン、最高に巧かったな。

そしてそして、王都でのサーセイによる圧巻の一掃劇。スッキリしたー!!!冒頭からひらひたと押し寄せる不気味な語り口が素晴らしく、その陰謀の全容が見えたときのスリルたるや。一掃された後のサーセイの息子(国王)の最後を見届けるシーンのカットが秀逸。さすがの演出力。最終話の完成度は群を抜いている。

毎回、主役級の活躍をみせるティリオンは本章では全く見せ場なしだが、デナーリスとの絆が強固なものになりグッときた。あと、モーモント女公を演じたちびっ子の女の子の、大人たちを喰う堂々の存在感も印象深かった。あと、久々にオッパイ描写が復活。有吉がラジオでオッパイが見たくてこのドラマを見てるって言ってたな。。。

今回の第6章の結末をもって、ようやくそれぞれの王家が天下統一に向けて1つの方向に向かおうとしている。これまで散らばっていた多くの勢力は大きく3つに集約された模様。サーセイ率いるラニスター家、ジョン・スノウ率いるスターク家、デナーリス率いるターガリエン家だ。振り返ると物語が大きく動いた章だった。先日ニュースで第8章で終了するとのこと。あと2章。いよいよ壮大な物語のクライマックスが幕を切ろうとしている。

第7章までまた1年間待たねばならないというのはかなり忍耐だ。とりあえず、本作を製作したHBOの方々、お疲れ様でした。そして世界同時放映で見せてくれたスターチャンネルに感謝。現在ダウントンアビーを見ているのでしばらく解約しません。

【85点】





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