から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

メッセンジャー 【感想】

2013-11-23 00:12:11 | 映画


新作レンタルDVDの寸評。

メッセンジャー 【70点】
前評判に違わぬ映画。戦争の悲劇を新たな切り口から描いた秀作。
兵士たちの死を残された遺族に告知しにいく男たち(メッセンジャー)の物語。
戦場とは、いつの時代においても殺し合いの場であることを実感させられる。
地獄を見て戦場から本土に戻ってきたメッセンジャー2人の活き辛さが生々しい。
メッセンジャーと深く関わることになる未亡人役のサマンサ・モートンが素晴らしい。
「夫を失って、夫への愛が蘇ってきた」というセリフが胸を打つ。
主要キャスト3人の、どの角度からも一本の映画として描けそうな味わい深いドラマ。

コズモポリス 【50点】
クローネンバーグの新作と聞いて期待していたがつまらない。劇場観賞をスルーして正解。
資本主義の終焉の世界を描いた話のようだ。。。。スローなテンポに何度も寝る。
脱トワイライトなロバート・パティンソンの存在感が本作に世界観に合っている模様。
映画のストーリー自体は「よくわからないわ」で終わってしまった。

愛さえあれば 【70点】
大好物なスザンネ・ビアの新作。彼女にとって初のロマンティックコメディのようだが外さない。
子どもたちの結婚式で出会い、恋に落ちてしまった中年男女2人を描く。
舞台となる南イタリアの黄色(レモン)と青色(青シャツと海)のコントラストが美しく、
本作で描かれるテーマによく似合ってる。登場人物たちの心情を美しい風景で表現してみせる。
しょせんは他人である人間同志。わかりあえなかった人間と、わかりあえた人間たちの姿から、
ピリ辛な笑いと清々しい感動が生まれる。スザンネ・ビアはやっぱりツボだわー。
北欧俳優勢の中で、浮くのでは?と思っていたピアース・ブロスナンだったが、とても好演だった。

欲望のバージニア 【60点】
アメリカの禁酒法時代に実在した三兄弟の物語。面白い時代設定なのに話が盛り上がらない。
感じるのは脚本の弱さ。あれだけの豪華俳優陣を揃えて勿体ない。
悪徳公務員と三兄弟の対立のほかに描けたであろうギャングとの関係性が希薄だったりと、
原題の「LAWLESS」(無法)ぶりが小さく収まっていて、ダイナミズムがない。
目立つのは三兄弟のめちゃくちゃな無敵ぶり。そこのタフさはどうでもよかったりしてー。
クライマックスのあっけなさもイタダけない。もっと面白い映画にできたのでは?



コメント
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