から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

2012年度 注目映画私的10選 【洋画】

2012-02-17 21:48:34 | 勝手に映画ランキング
2012年度(2012年3月~)で日本公開が決定している映画の中で、
注目している映画を自身の備忘録として残しておく。

まず、洋画。(期待度順)

 1.ダークナイト・ライジング(7月28日) 監督クリストファー・ノーラン 
 
 2.ドライヴ(3月31日) 主演ライアン・ゴズリング 
 
 3.プロメテウス(8月) 監督リドリー・スコット 主演マイケル・ファスベンダー
 
 4.裏切りのサーカス(4月21日) 監督トーマス・アルフレッドソン
 
 5.ホビット(12月14日) 監督ピーター・ジャクソン
 
 6.シェイム(3月10日) 監督スティーヴ・マックイーン 主演マイケル・ファスベンダー
 
 7.トロールハンター(3月24日) 監督アンドレ・ウーヴレダル
 
 8.別離(春公開) 監督アスガー・ファルハディ
  
 9.アーティスト(4月7日) 監督ミシェル・アザナヴィシウス
 
 10.アメイジング・スパイダーマン(6月30日) 監督マーク・ウェブ

他にも
「ヘルプ」「ファミリー・ツリー」「少年は残酷な弓を射る」、
「ミッドナイトインパリ」「アベンジャーズ」「テイク・シェルター」なども
ありつつも悩んで選んでみた。

半分以上が全米では昨年公開済みだ。残念。
日本公開が決定されていない映画でも注目している映画が沢山ある。
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未来を生きる君たちへ 【感想】

2012-02-17 01:41:48 | 映画
今、ユナイテッドシネマ浦和でシネマ・セレクションというキャンペーンをやっている。
2011年の名作を再上映するというもので、英国王のスピーチやら、ブラックスワンやら、
まあ間違いないラインナップ。入場料金は理想の500円(会員価格)。素晴らしい!!

で、その中にたまたま、夏に見逃してしまった映画があったので、
会社の帰りにうまい具合に観ることができた。

「未来を生きる君たちへ」というデンマーク・スウェーデン映画。
昨年のアカデミー賞で外国語映画賞を取った映画で気になっていた。

「未来を生きる君たちへ」はもちろん邦題タイトルなのだが、
言葉で発するとクサすぎてセンスが悪いなと思った。

内容もほぼ知らず、さほど期待はしていなかったけど、

キタ━━━(゜∀゜)━━━っ

これぞ自分の好きなドラマ。
そして強い普遍性をもった映画。語り継いでほしいと思った映画。
まさに「名作」という言葉の似合うと思った。

本作は2つの家族の物語。

アフリカの紛争地域の難民キャンプに、単身赴任で務めるスウェーデン医師のアントン。
アントンの過去の浮気が原因でデンマークで別居中の妻のマリアン。
アントンとマリアンの子どもであり、学校でいじめを受けている少年エリアスとその弟。

もう一つの家族は、母の病死により、デンマークに越してきた少年クリスチャンと
その父のクラウス。

本作で描かれるのは「復讐」と「赦し」の話。

憎しみは憎しみを呼び、復讐は復讐を生む、
といった負の連鎖は、この現代社会で誰しもわかっているはず。
だけど、今なお世界では自分らが知らないところで戦争が続いている。
なぜだろう。。。

その理由が本作で描かれるものだ。

アフリカのキャンプで医師として働くアントンのもとに、
お腹を割かれた妊婦たちが連日運び込まれる。ゲリラ部族の虐殺によるもの。
懸命に住民たちの命を救おうとするアントン、
その一方で暴力という豪雨は否応なしに降りしきる。

一方、デンマークでは、転校先でいじめられていたエリアスを
クリスチャンが助け、いじめっ子に対して血を見るほどの報復をする。
助けられたエリアスはクリスチャンと親友になるとともに、
「復讐」(暴力)の正当性を感じ、魅了されてしまう。

序盤から「善」と「悪」の概念が揺らぎ始める。。。

デンマークに戻り、エリアスら家族と再会するアントン。
街中でアントンが理不尽な暴力に見舞われたことがきっかけに、
事態はとんでもない方向へ進んでいく。。。。

暴力に振るった相手に対して恐怖を覚えるエリアス。
暴力は怖くないと子どもたちをなだめ、事態を収めようとするアントン。
暴力を振るった奴は、自分が愚かであることを自覚していない、
なので自覚させないとダメだとエリアスに言い放つクリスチャン。

仕事中、お茶の飲みすぎで激しい尿意を催していたが、
この展開あたりから、その緊張感のあまり、尿意が奇跡的に吹き飛んだ。

冷静に見たら、突拍子もない話なのだが、
それぞれの人物像の輪郭が鮮やかなキャラ設定、
アントン演じたミカエル・パーシュブラント、
子役のエリアス、クリスチャン2人を含めたキャスト陣の熱演と、
ドキュメンタリーを観ているような臨場感に圧倒され、鳥肌が立った。
退屈な映画かもと思っていたので、この求心力は想像以上だった。

物語はデンマークとアフリカでのシーンを交互に映し出す。
物語の世界は違っても、暴力や憎しみから派生するその構図は何ら変わらないことに気づく。
恐怖が生まれ、憎しみに変わり、復讐へ。
アントンをはじめ、本作で描かれるキャラは理性的でありたいと願いながらも、
その連鎖に抗うことができない。

しかし、本作の監督スサンネ・ビアが本当に描きたかったことは「希望」だった。

「復讐」から派生し望まぬ顛末を迎えた登場人物たちを
「赦し」をもって抱きしめた結末に感動。
エンドロールで空想スタンディングオベーションする。

負の連鎖は、おそらく終わらないだろうけど、
よりよい未来を作るために努力をすることはできるはずだ。

「未来を生きる君たちへ」か。

この映画に出会えてよかった。

【95点】











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