ジュンサイという植物をご存じでしょうか?
「ジュンサイ」
広辞苑によれば、ジュンサイはスイレン科の多年生水草で、日本各地の池沼に自生し、中部以北に多い。地下茎は泥中に伸び、節ごとに根を下ろす。葉は楕円状楯形、長い葉柄で水面に浮かぶ。茎と葉の背面には寒天様の粘液を分泌し新葉には殊に多い。夏、水面に紫紅色の花を開き、のち卵形の果実を結ぶ。若芽・若葉は食用として珍重。
と説明しています。
「名前の由来」
和名のジュンサイは漢名の「蓴(チュン)」がなまった「ジュン」に、食用草本を意味する「菜(サイ)」をつけたものに由来するとされています。
ジュンサイには、ヌナワ、ミズドコロなどの別名があり、ヌナワとは「沼の縄」の意で、沼に生える葉柄が細長く、あたかも縄に似ていることに由来し、 ミズドコロは、茎がトコロ(ヤマイモ科)の蔓に似ていることに由来しています。
・これがジュンサイです。
「大阪方言の由来」
このジュンサイという言葉は、実は関西地方の方言で、「いいかげん」とか「でたらめ」の意味で使用されます。
現在では若い人が使用することは少ないかも知れませんが、年配の人は今でもよく使用します。
この言葉の由来は、吸い物や酢の物にして食す「ジュンサイ」という植物がヌメヌメしており、箸で掴もうとするとツルッと滑って掴みにくいところから、「ぬらりくらりしていること、どっちつかずであること」に例えられ、そこから転じて「いい加減な事、でたらめな事」をも言い表わすようになったという事です。
「使用例」
①「まだ決められへんの? ケーキ2つ決めるのにもう10分以上悩んでるわぁ!? 相変わらずほんまに優柔不断ちゅうか、じゅんさいやな、あんた」
(まだ決められないの? ケーキ2つ決めるのにもう10分以上悩んでるわよ!? 相変わらず本当に優柔不断というか、いい加減よね、あんた)
②「じゅんさいなことばっかしゆーとったら、あかんで。」
(いい加減なことばかり言ってたらだめだよ)
③「じゅんさいなこと言いないな」
(いい加減なことを言うな)
単刀直入に「いいかげんな事を言うなよ」と言えば、角が立つかもしれませんが、「じゅんさいなこと言いないな」と言えば、言われた人は素直に聞いてくれそうな気がします。
関西弁って柔らかくていい言葉ですね。
> ジュンサイという言葉は、実は関西地方の方言で、「いいかげん」とか「でたらめ」の意味
意外な意味をもつ方言なのですね。前のように、ことばの響きからは「純才」とでも書きそうですから、真反対です。
新橋演舞場の招待券をよく手に入れて誘ってくれる方も歌舞伎座は初めてのことだそうでして、お相伴にあずかりでした。
「こいつぁ春から縁起がいいわえ」