日本一大きな湖と言えば、ご存じの滋賀県にある琵琶湖です。
その広さは、滋賀県の6分の1の面積を占める大きさです。
わかり易い比較対象物では、淡路島よりやや大きい湖で、周囲の全長は235㎞あります。
「世界で3番目に古い淡水湖」
この琵琶湖はロシアのバイカル湖、アフリカのタンガニーカ湖に次いで、世界で3番目に古い淡水湖なのです。
そして、その成り立ちは新生代に当たる400万年前だということです。
最初は現在の三重県伊賀市辺りで湖を形成し、その後、何度も形を変えながら、約43万年前には今の形になったと考えられています。
「古代湖」
一般的な湖は土砂の堆積の影響を受けて1万年程度で消失してしまいますが、琵琶湖のように10万年以上の歴史をもつ湖は稀だそうです。
こうした湖は「古代湖」と呼ばれ、主に10万年以上の歴史を持つ湖のことを指します。
そして、世界中で古代湖は僅か10か所だけですが、その中でもバイカル湖、タンガニーカ湖、琵琶湖は桁外れの歴史を持っているという事です。
・琵琶湖が移動した軌跡。
「琵琶湖の変遷:誕生は現在の三重県」
・大山田湖(約400~320万年前)
滋賀県にある琵琶湖は、400万年前に現在の三重県伊賀市付近にできた、浅くて狭い湖「大 山田湖」が始まりです。
約400万年前の断層運動の結果できたものですが、次第に流送土砂によって埋まっていき消失しました。
・阿山湖(約300~270万年前)
一旦、なくなっていた湖は約300万年前に再び現れます。
これが阿山湖で、大山田湖からは北へ移動しています。
しかし、これも次第に埋まり、また北側に別の湖ができます。
・甲賀湖(約270~250万年前)
それが甲賀湖で、深い湖だったと言われていますが、これも土地の隆起によりなくなりました。
・蒲生沼沢地(約250~180万年前)
約250万年前には滋賀県蒲生町付近に蒲生湖(沼沢地)がでたのですが、この湖も干上がって消滅したようです。
・堅田湖(約100~40万年前)
蒲生沼沢地がなくなったあと、約100万年前には堅田付近に小さな湖(堅田湖)が形成されました。
この付近が約40万年前に隆起し、断層運動により陥没した凹地に現在の琵琶湖が形成されました。
・現在の琵琶湖:古代湖(約40万年前~現在)
現在も琵琶湖の底で沈降は続いており、はるか未来には三方五湖のあたりで日本海に出てしまうという話もあるという事です。
「名前の由来」
「琵琶湖」という名前が文献に初めて現れるのは16世紀初頭、室町時代の後期ですが、広く知られるようになったのは約320年前、江戸時代の元禄期以降のことになります。
それまでは「近淡海」、「淡海」、「水海」、「湖」などと呼ばれていました。
名前は竹生島にまつられている弁才天がもつ楽器の琵琶に湖の形が似ていることに由来します。
また、琵琶が奏でる音色と湖水のさざ波の音がよく似ていたからともいわれています
以前NHKの日本列島誕生の番組を観た時、琵琶湖が三重県から現在の滋賀県に移動したと放送していたのを覚えていますが、その時はどのように移動したのか、不思議に思っていました。
今回、琵琶湖について調べてみてその概要が少しわかったような気がします。
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琵琶湖は、「古代湖」と呼ばれ、甲賀湖などは埋もれたのてしたか。
ひょっとして、甲賀伊賀者たちが何らかのわけがあって、特別な忍法を用いて甲賀湖を隠したのかもしれません
「辛に一を足すと幸」の分かり易い図解を挿入しました。
土地の変化の大きさに目を見張ります。