アッシア・ジェバールのアカデミー入り

ASSIA DJEBAR A L'ACADEMIE FRANCAISE
 6月16日にアルジェリアの女性作家アッシア・ジェバール(1936年生)のアカデミー・フランセーズ入りが決まりました。北アフリカの作家としては初めての入会です。アルジェリアの文化大臣 Khalida Toumi (女性)は早くも当選翌日ジェバールにお祝いの表敬訪問をしていますね。
 ジェバールの作品(映画監督作品もあります)の多くはアルジェリア史の激動の中に置かれた女性の意識を扱うものですが、彼女の女性権利主張の姿勢には賛否両論あるようです。また彼女が「アルジェリア危機」の時代に書いたものは既に歴史の資料になっているようなところもあります。「今週の最新ニュースは:ライのミュージシャンが殺されたそうよ。ね、奴らはナイチンゲールさえ銃殺するのよ!」(Oran langue morte, 1996. これはハスニ暗殺のときのことでしょうか?)というような状況は−−−アルジェリア人にとっては幸いなことに−−−過去のものになったと言えるでしょう。ただ暴力、殺戮は様相を変え、場所を移しただけとも言えます。彼女の短編 La Femme en morceaux(バラバラにされた女)ではアルジェの女教師が原理主義テロの横行の中で『千夜一夜物語』を講義、ハルーン・アル・ラシード自らの遭遇する女性死体バラバラ事件の物語を扱うのですが(と書けばこの短編の結末はご想像がつくと思います・・・)、現在はまさにハルーンのお膝元バグダードが殺戮の地なのです。(上の写真は El Watan 紙のご厚意で使用を許可していただいたものです。同紙に厚く御礼申し上げます。Je remercie la direction du journal El Watan de m'avoir autorise' l'utilisation de la photo de la nouvelle academicienne.)
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
コメントありがとうございます。 (川中紀行)
2005-06-28 21:09:10
ずいぶん中身の濃いブログですね。この度はコメントありがとうございます。以下、ご返事とお願いです。

(1)TBはぜひお願いします。

(2)カイゼンについては記事を既に廃棄して

 いますので確認ができません。

(3)この場を借りて恐縮ですが、スペクタクルでなく「スペクタル」なる言葉が至る所で使用されているのですが、出所が不明なのです。spectaleで検索すると仏語の文章が抽出されるのですが何かご存じの情報があれば教

えて頂きたく不躾ながらお願い致します。
 
 
 
raidaisuki@mail.goo.ne.jp (raidaisuki)
2005-06-29 10:11:13
TBさせていただきました。

あまりやったことがありませんが、これてうまくいっているでしょうか。

spectaleはたしかによく見ます。spectacleの誤記にしては多いな、と思っていたのですが、新語かどうかフランス人に聞いたことはありませんでした(フランス人と話すときはこのことは忘れているので)。現在しかるべきところに照会中です。
 
 
 
ご返事ありがとうございます。 (川中紀行)
2005-06-30 11:34:20
「spectaleはspectacleの誤記」とのご返事ありがとうございます。実は私のブログをご覧になった方からの質問で自力では解明できずご質問させていただきました。日本語では殆ど「スペクタクル」と同意で「スペクタル」が使用されています。恐らくフランスでも同じなのでしょうね。単なる短縮語で片づけてよいものでしょうか?非常に私は疑問です。ともかくお手数おかけしました。その他のご意見がもし頂戴できるのなら大変に有り難いです。お願いばかりですみません。
 
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